モコ

ビビ姉大変だよ。

寝ているところじゃないよ。

ほら、耳を澄まして。

「ブーン」

そら聞こえるだろ、この嫌な音。

これは蚊が飛ぶ音さ。

ボクはリアスから聞いて知っているんだ。

蚊に刺されちゃうと、フィラリア症って怖い病気になるんだよ。

ビビ

うるさいな。

あたいは眠いのよ。

蚊なんてぜんぜん平気、気にすることなし。

屁のカッパさ。

モコ

何かビビ姉が寝ぼけて、分けわからないこと言ってるよ。

蚊だと言ってるのに、河童だってさ。

ビビ

仕方ないなモコの奴は。

あたいが何故こんなに、鷹揚自若 (おうようじじゃく)に落ち着いて堂々としているか意味を教えてやるか。

しまった、モコに鷹揚自若なんて四字熟語使っても、意味が分かるはずないな。

また自然にあたいの教養が滲み出てしまったな。( ̄ー ̄)ニヤリッ

モコ君よ。

あたいらは、嫌な苦手な動物病院に、リアスに無理やり連れていかれてるよな。

でもそこでちゃんとフィラリア症予防の対策をしてもらっているわけさ。

だから蚊なんてちっとも恐れる必要なしさ。

モコ

そうなのか。

蚊に刺されても、怖いフィラリア症にかからなわけだね。

さすがリアスだな。

ビビ

甘い甘い。

リアスなんてあてにしてちゃ、今に酷い目に合うぜ。

今年だって、フィラリア症予防忘れてて、動物病院からのお知らせ見て「やべえ」ってリアスがつぶやいていたのを、あたいはすかさずチェック済さ。

うるさいな。

何をビビとモコは騒いでいるんだ?

何?蚊が出たって?

最近の家は、しっかり網戸とか閉めているから、滅多に蚊も入ってこないんだけどね。

お前らの先輩犬のミニチュアシュナウザーのキャンディは、何度か網戸を突き破って脱走したから往生したけどな。

懐かしい思い出だな。

それピューとひと吹き。

まったく便利な時代さ。

昔は蚊取り線香とかで蚊を退治してたけど、今ならスプレータイプのノーマット商品でイチコロさ。

さてビビがモコにフィラリア症予防の話をしてくれていたのか、感心だな。

モコはいつも嫌がるから、いかに大事なことかしっかり学んでおかなきゃな。

少し詳しく説明してやるか。

モコたちワンちゃんのフィラリアを予防する方法には、以下の3つがあって飼い主さんが自由に選べるのさ。

・飲み薬

・滴下薬

・注射

フィラリア予防薬は、薬によってその効果の範囲がいろいろ異なるんだ。

・フィラリア予防だけ

・フィラリア予防+腸内寄生虫(回虫・鉤虫など)駆除

・フィラリア予防+腸内寄生虫(回虫・鉤虫など)駆除+ノミ・ダニ駆除

なんて具合で、最近はフィラリア予防だけではなく、腸内寄生虫やノミ・ダニ駆除も同時に行ってくれる効果があるものが増えているのが特徴さ。

モコもそれぞれ何回もやるより、一度で済んだ方が楽だろ。

モコ

そうだね、嫌いだからね。

でもお利巧で薬を飲めば、リアスが褒めてくれて、おやつをくれたりもするからな。

ちょっと悩むな。

ビビ

何言ってんのさ、いつも大騒ぎするくせに。

あたいは断然一緒に済ますのがいいな。

そんな便利な薬があるなら必ず一緒に済ましてくれよな。

まだ二つ薬があるから聞いてくれよ。

スポットオンタイプと呼ばれる滴下薬もあるのさ。

こちらは、スポットと呼ばれる液体を犬の首や背中などの皮膚に垂らして直接つけるタイプの予防薬さ。

飲み薬がダメなワンちゃんにはおすすめだな。

モコ

ボクそれに決めたよ。

なんだ飲まなくていい薬があったのか。

リアスボク絶対これから、滴下薬にしてね。

まだもう一つあるぜ。

それは注射さ。

これは必ず動物病院で打ってもらうこととなるのさ。

2種類タイプがあって、1年間効果が持続するタイプと、半年効果があるタイプが選べるよ。

だから、1年間効果が持続するタイプであればとっても便利、時期の考慮が必要なく、いつ打ってもOKだからな。

いつもフィラリア予防の時期は、病院がよく混むから助かるな。

注射の魅力は、効果期間が長いことだな。

フィラリアの薬と違ってこれなら、毎月飲ませるのを忘れてしまうリスクもなくなるからな。

あと嬉しい点が、注射は薬と比較してもそれほど価格が高くないことだね。

ただし、注射薬はまだ新しい薬のため、副作用の報告が少ないという懸念はあるけどな。

ビビはフィラリア予防に、腸内寄生虫の駆除とノミ・ダニ駆除が合わさった薬がよくて、モコは滴下薬か、一応願いはチェックしたよ。

でもどれにするか決めるのは、悪いけどリーダーで飼い主の私さ。

riasu