卵は栄養が豊富な食材です。

そのためチワワに食べさせたいと思う食材の一つですが、はたして与えて大丈夫でしょうかね?

実は、卵をワンちゃんに食べさせても大丈夫かという質問は、よく目にする多くの飼い主さんが疑問に感じていることなのです。

これは卵が栄養満点で値段も安く、是非愛犬に与えたい食材であるにもかかわらず、よく卵を食べてワンちゃんが下痢を起こしてしまったなどという話を聞くためでしょう。

確かに卵は白身が要注意なのです。

今回は、みなさんの疑問に答えるべく、黄身と白身どちらも与えても良いのか?

また与える量はどのくらいなのか?

チワワに与える時の注意点などについて紹介します。

チワワに卵を食べさせて大丈夫?

まず最初に、今回の一番の問題である、チワワに卵を食べさせて大丈夫かについて答えておきましょう。

答えは「大丈夫」です。

ただし少し注意点はあります。

それはこれから紹介していきます。

卵の栄養素について

卵は「完全栄養食」と言われるほど、栄養価が高い魅力満点の食材です。

完璧な食材とされるのは、タンパク質である必須アミノ酸を全て含むからです。

さらに、ビタミンA・B2・B12・Dやビオチン、セレン、リン、メチオニンが豊富なことも知られています。

全卵1個で、約80~90kcalあります。

タンパク質は、血や筋肉、皮膚など体を作るために必要であり、エネルギーにもなります。

このため、ワンちゃんにも有効食材であり、子犬から老犬まで与えてあげたい食材です。

ワンちゃんに与えて良い卵の量

先ず最初にワンちゃんに与えて良い卵の量の目安を、体重別で紹介していきます。

犬の体重 食べて可能な卵の量の目安
3kg 10 g~15g(Sサイズ卵3分の1)
5kg 25g~30g(Sサイズ卵2分の1)
10kg 40g~45g(Sサイズ卵1個分)
15kg 65g~70g(Mサイズ卵1個分)
20kg 90g~95g(LLサイズ卵1個分以上)

当然ですが、ワンちゃんには個体差が生じるのであくまで目安です。

初めて与えるケースでは、アレルギーが出たり下痢となることもあり得ますので、上記量の半分程度として、必ず様子を観察してください。

特に卵を食べた後のウンチをしっかりチェックしてください。

なお最近は、常食をドッグフードとしているケースが多いはずです。

ドッグフードを与えていれば、それだけで栄養バランスは満足できます。

そのため、卵はあくまでもおやつやご褒美としてたまに軽くトッピングして与えてあげる程度がおすすめです。

ワンちゃんのタンパク質の1日の摂取量の目安は、体重が10kgのケースで、約28gのタンパク質が必要といわれています。

卵を与えるときの注意点は?

「生で与えない」

卵は基本として生でチワワに与えないようにしましょう。

仮にもしも生で与えたい場合は、必ず白身は取り除いて

黄身だけにしてください。

生卵の白身には注意が必要です。

理由は、「アビジン」という塩基性糖タンパク質が含まれているからです。

アビジンの問題点は、ビタミンHやビタミンB7であるビオチンと呼ばれるビタミンの吸収を阻害する働きを持っており、必要なビタミンのバランスを崩してしまいます。

このため白身を与え続けてビオチン不足となってしまうと、チワワの毛が抜けやすくなってしまったり、皮膚病や結膜炎を引き起こす可能性があります。

また、免疫力が低下しがちとなってしまうため、健康面への影響も懸念されます。

さらに白身を多く摂取してしまうと、下痢をよく起こしてしまいます。

さてこれで白身がチワワによくないことが分かったことでしょう。

もしも、チワワに白身を盗み食いされてしまったとすれば、はたしてどうするべきでしょうね。

うっかり卵を落として割ってしまったところを、すかさず愛犬に盗み食いされてしまったなんていう話をよく聞きます。

まったくワンちゃんたちは、目ざとくて食いしん坊で抜け目がありません。

このような滅多にないチャンスは絶対逃しませんね。

さて話を戻しますが、さほど慌てる心配は無用です。

たまに食べられた程度であれば、すぐさま体に異常をきたすことはありません。

ただし、ひょとして下痢を起こしてしまうケースがあるかも知れませんね。

なお落とした卵を食べられてしまったケースであれば、白身のみではなく黄身の部分も一緒に食べられているため、黄身の部分にはビオチンが豊富に含まれているから影響は低く抑えられます。

「毎日は与えない」

卵はアレルギーが出やすい食材であるので、少量ならば反応が出ていないワンちゃんのケースでも、毎日食べ続けることでアレルギー反応が出てしまうことがあります。

このため卵は毎日与え続けずに、たまにご褒美としてトッピングしてあげるのがおすすめです。

後、毎日卵をチワワに与えることで生じる問題は、カロリーオーバーです。

卵は大変栄養価が高い食材のため、毎日チワワが食べてしまうと、肥満の原因となり得ますから注意が必要です。

さらに注意すべきなのが、消化不良についてです。

卵は消化不良の原因となる場合もあるため、胃腸が弱いワンちゃんには要注意だと認識しておきましょう。

「味付けに注意」

チワワに卵料理を作る際には、人間の卵料理の感覚で、塩コショウをたっぷりと効かせるなんてもってのほかですよ。

基本一切の味付けは行う必要はありません。

絶対に塩を入れないようにしてくださいね。

さらにフライパンはフッ素加工のものを使って、油もひかずに焼くのがおすすめです。

卵の与え方

生卵はチワワには極力与えるべきでないと分かったはずです。

だから卵をワンちゃんに食べさせるケースでは、加熱して食べさせるのがおすすめとなります。

卵は加熱さえすれば問題がなくなるので、ゆで卵、卵焼き、目玉焼き、スクランブルエッグなどどのように料理しても構いません。

生の白味にはアビジンが含まれており、ビオチンの吸収を阻害すると紹介しました。

この問題のアビジンは、加熱することにより防止できるので、阻害を働くということはなくなりますから安心してください。

ただし、作る料理によって焼き方などの作り方に少し工夫を願います。

一番のポイントは、白身は完全に焼いて生焼きにしないことです。

そのために例えば、黄味と白身を完全に混ぜるスクランブルエッグであれば、必ず火をしっかりと通すことが大切となります。

スクランブルエッグの一番の魅力は、半熟の状態のあのふわふわプルプルの味わいにあるでしょう。

しかしチワワには残念ながら健康面を考慮して、火をしっかり通すことが必要となります。

ゆで卵も一工夫してもらいましょう。

実はゆで卵は、固茹でにしてしまうとチワワの消化にあまりよくないのです。

半熟卵がベストとされるのです。

しかしここで注意すべき点が、黄味は半熟でも白身には十分に火が通って固まっている必要があることです。

意外に半熟卵を作るのは、慣れないと難しいものです。

半熟卵が苦手という人のために、簡単に半熟卵を作るコツを紹介しましょう。

要は卵を茹でる時間さえ覚えてしまえばいいだけのことなのです。

まず最初に注意ポイントがあります。

それは、卵をしばらく冷蔵庫から取り出して置いておき、室温に戻すことです。

卵が冷えていると、茹でる時間を守っても、上手く半熟にならないケースがあるためです。

それでは手順紹介しましょう。

鍋に水をたっぷり注ぎ卵入れます。

鍋を中火にかけて、鍋底から泡が沸々とたってくる状態にまでします。

そこで火を弱火にして、ポイントである3分30秒を覚えて、その時間の間加熱します

とにかくポイントがこの3分30秒という時間ですよ。

まあ弱火の程度の差もあるでしょうから、後は微調整してあなたの時間を決定してみてください。

コレステロールやリンの注意点

卵と聞いてみなさん気になるのが、コレステロールとリンでしょう。

一般常識として浮かぶ公式が、卵=コレステロールが高いというものです。

ところがさほど実際は、心配がいらないことが判明しています。

昔は卵は1個以上食べてはダメと言われていました。

ところが現代では数個食べても問題がないとされています。

その理由は、卵白や卵黄に含まれる成分のレシチンが、コレステロールを低下させる働きがあることが分かったからです。

またリンについては、気になるケースでは、「黄身を減らす」のが一番簡単で間違いない対処法となります。

実は卵黄に、コレステロール、脂質、リンなどがほとんど含まれているのです。

あと卵は頻繁に与えずに、ご褒美としてたまに与えるように注意さえしていれば、何にも問題が生じることはありませんよ。

まとめ

・卵の黄身は生のままでもOKですが、白身は加熱して与えましょう。
・卵料理では塩や油は使わず、作り方に一工夫しましょう。
・卵は毎日与えずに、チワワへのご褒美としてたまにトッピングしてあげましょう。
・生の白身を仮に1回程度与えたところで心配は無用、症状が出ても下痢をする程度だから慌てないでね。
・卵を与え過ぎるとカロリーオーバーによる肥満が心配となります。

riasu