エリンギは、食感がアワビに似ているとされ「白あわび茸」と呼ばれ、その通り弾力があってコリコリしています。
パスタや炒め物、鍋物などによく登場する定番きのことなっていますが、まだ日本での歴史は短く、日本には自生していなかったきのこのため、1993年に愛知県林業センターによって人工栽培されたのが出発です。

エリンギは、軸が太くて弾力があるものがおすすめで、カサの裏のヒダが変色していたり、カサに張りがなく割れているものは新鮮ではありません。

今回は、チワワはエリンギを食べて大丈夫なのか、また、栄養素と与える際の注意点について紹介します。

チワワはエリンギを食べて大丈夫?

結論を言えば、チワワはエリンギを食べて大丈夫です。
ワンちゃんは、毒キノコ以外であれば、きのこ類を食べても問題がないとされています。
ただし、生で食べさせるのはNGなので、必ず加熱して与えてあげましょう。

エリンギの栄養素を見ていきましょう。

エリンギの主な栄養素

成分(100g当たり)         含有量
エネルギー             19 kcal
水分                90.2g
タンパク質             2.8g
脂質                0.4g
ナトリウム             2mg
カリウム              340mg
マグネシウム            12mg
リン                89mg
鉄                 0.3mg
亜鉛                0.6mg
ビタミンB1              0.11mg
ビタミンB2              0.22mg
ビタミンB6              0.14mg
葉酸(ビタミンB9)           65μg
食物繊維                3.4g

チワワに与える量はどれくらい

はたしてエリンギは、チワワに与える適量はどの程度なのでしょうか。
もちろん適量は、チワワの健康状態や年齢、体重、運動量など様々な要因で異なってきます。
よく手作りご飯や、ドッグフードにトッピングしてあげるときの目安として言われるのが、野菜類は食事量の10%以下に抑えようということです。
これが一つの目安となります。

このため、少量を主食にトッピングする程度にしておきましょう。
あくまでもしいたけは、栄養補助として取り入れるべきであり、主食に影響がないように注意してください。
また、カロリーで表したケースでも言われる目安が、総カロリーの10%未満です。
チワワのような小型犬の場合は、本当に一口で十分でしょう。

チワワにエリンギを与えるメリット

「βグルカン(レンチナン)」

エリンギをはじめ、キノコ類に多く含まれるとされるβグルカンの一種である「レンチナン」は、免疫力を高めてくれる成分とされ、アレルギーの改善や予防効果、また、がん細胞を収縮させたり、細菌やウイルスを排除する働きがあり、抗ガン剤としても実用化されています。
さらに、ガン予防に効果があるとされる、免疫細胞「NK(ナチュラルキラー)細胞」の活性も促す働きもあります。

「トレハロース」

エリンギは、他のきのこ類と比較して、「トレハロース」の含有量が断然多いです。
トレハロースは、細胞が酸化する有害な活性酸素を取り除く抗酸化作用があり、免疫力をUPさせて病気に対抗できる健康な体つくりに効果を発揮します。

「ナイアシン」

ナイアシンはビタミンB3とも呼ばれ、動脈硬化を予防する効果があるとして期待される成分です。
油を摂りすぎたり、人口調味料を摂取することなどによって、ドロドロの血液の人が増えています。
このような流れの悪い状態だと、血液が詰まってしまい動脈硬化を引き起こす原因となる恐れがあります。
ナイアシンを多く含むエリンギには、ドロドロの血液の原因とされる高コレステロールを「コレステロール低下」へと導く作用が働きます。

また、糖質、脂質、タンパク質の代謝を行い、循環系、消化器系、神経系などの働きをサポートする作用が生じます。

「葉酸」

エリンギには、100gあたり65μgの豊富な葉酸が含まれています。
葉酸は、緑の葉に多く含まれるビタミンの一種であり、ビタミンB12とともに造血のビタミンと呼ばれ、細胞や新しい赤血球を作り出すため、貧血を予防する効果があります。
また葉酸は、正常な遺伝情報を持つDNA細胞の生成に深くかかわり、そのため胎児の先天異常のリスクを減らしてくれます。
さらに、生まれてくる子犬の発育にも役立つため、妊娠中の母犬には積極的に摂取して欲しい栄養素です。

「ビタミンB6」

「ピリドキシン」とも呼ばれる水溶性ビタミンの一つです。
ビタミンB6は、タンパク質がエネルギーとして使われる過程で、アミノ酸に作り変える酵素の働きを行い、効率よく体内へ取り込むことができるビタミンと言われています。
また、ビタミンB6を活性化するには、ビタミンB2の存在が不可欠であり、両方を含むエリンギは持ってこいの食材です。

「パントテン酸」

エリンギに含まれるパントテン酸は、糖質や脂質、タンパク質といった三大栄養素に対する代謝とエネルギーを作るのに必要な酵素をサポートします。

また、ストレスを緩和する効能が作用します。
ストレスを感じることで血圧が上がりやすくなり、脳や心臓に大きな負担をかけてしまい、特に高血圧の人の場合には、ストレスは要注意となります。

さらにパントテン酸には、血中の善玉コレステロールであるHDLや、ホルモン、免疫抗体を合成する働きがあり、動脈硬化の予防効果の期待ができます。

「肥満予防」

低カロリー・低脂質で食物繊維が沢山含まれているエリンギは、肥満予防のためのダイエットに有効です。
なおエリンギは、不溶性食物繊維を多く含み、水溶性食物繊維はほとんど含んでいません。
エリンギは、食感がコリコリしており歯応えがあることと、不溶性食物繊維が多いため水を吸って膨らむことから、満腹中枢を刺激してさらに満腹感の維持に繋がるとされています。

「エルゴステロール」

エリンギをはじめとするきのこ類には、「エルゴステロール」という成分が含まれています。
エルゴステロールの特徴は、日光(紫外線)に当たるとビタミンDに変わることであり、カルシウムの吸収を高めて血中カルシウム濃度を保つ作用があり、小腸や腎臓でカルシウムとリンの収集を促進します。
そのため骨や歯の形成、骨そしょう症の予防などに効果が期待できます。

チワワは体格が華奢な超小型犬のため、30cm程度の段差から飛び降りても骨折してしまうほど骨が弱い犬種です。
だからエリンギを与えて、散歩に行き日光にもしっかり当ててあげたいですね。

チワワにエリンギを与える際の注意点

「生で与えない」

エリンギには、微量ですが「シアン」という毒物が含まれています。
このため生食は避けて加熱するようにしましょう。
また、加熱することで柔らかくなり消化がしやすくなります
きのこ類は、エリンギに限らず、必ず生食は避けて加熱するようにしましょう。

「細かく刻む」

チワワはあまり噛まずに丸飲みする習性があるため、細かく刻むことで食物繊維を潰し消化がしやすくなります
フードプロセッサーでペースト状にしてあげれば、さらに効果的です。
大きな塊のまま与えてしまうと、チワワが喉に詰まらせる危険もあり、喉に詰まって嘔吐したり、万一呼吸困難を起こせば大事です。
その面からも、細かく刻むことはとても有効です。

「与え過ぎない」

エリンギは食物繊維を含んでいます。
そのため、与え過ぎてしまうと消化不良を引き起こし、嘔吐や下痢を起こす原因となる恐れがあります。
チワワは食物繊維を消化できないと認識しておきましょう。
ちなみに、ワンちゃんに必要な量の計算式は、「犬の体重㎏×0.17g」となっているので、一日の摂取目安にしてみましょう。

「アレルギーに注意」

食物はすべてアレルギンになる要素を含んでいます。
このため、エリンギを食べてアレルギーを起こす子もいます。
したがってチワワに初めて与える時は、細心の注意を払い、極微量与えるようにしてください。
与えてから、数時間はチワワから目を離さず様子を観察してください。
口や目のまわりを痒がる素振りが見えたり、元気がなくなるなど普段と少しでも違った様子が見られたケースでは、アレルギーの可能性が高いです。
・目の充血
・体を痒がる
・湿疹、じんましん、
・嘔吐、下痢
上記のようなアレルギー症状が見られたならば、すぐに動物病院に連れて行ってあげましょう。

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