松茸は、「秋の味覚の王様」といわれて、その芳醇な香りが最高です。
しかし、よく耳にすることわざで「香り松茸、味しめじ」というのがあります。
この意味はまさしく、きのこ類で香りは松茸が最高で、味はしめじが一番という意味のはずです。
高級な松茸は、滅多に味合う機会もないので、味も忘れがちですが、スーパーで数百円で販売されているしめじであれば、結構口にする機会も多いものです。
しかしそのしめじの味が、はたしてきのこ類で一番と言えるのか、首をひねる方も多いのではないでしょうか。
実はスーパーに並ぶしめじは、「ぶなしめじ」であり、「味しめじ」と評されるしめじとは別物なのです。
「味しめじ」とは、「本しめじ」のことを刺し、本しめじは天然物になると1㎏で数万円にもなる高級食材で、松茸に劣らない一品だったのです。
なるほどこれで納得ですね、ただし「本しめじ」なんて口にしたこともないため、どんな味なのか、私はさっぱり分かりませんけどね。
松茸は、人工栽培ができず、さらに生育条件も厳しいことから収穫量が少なく、そのため価格が高くなってしまいます。
特に国産ものは貴重で値が張ります。
そのため最近は、中国やアメリカからの価格が低めな、輸入松茸が注目を浴びています。
日本で重宝がられる松茸の香りは、欧米ではあまり好まれていません。
世界で好まれる香りといえば、トリュフですね。
松茸は、カサがまだ開いていない状態のものを「コロ」と呼びます。
さらに成長するにつれて「つぼみ」「中つぼみ(中開き)」「開き」などと呼び名が変わります。
価格も一番高く高級品とされるのが「つぼみ」です。
ただし、まつたけご飯に適していると言われるのは、香りが一番強い状態であるカサが80%以上開いた「開き」です。
人間でも滅多に食べれない高級食材の松茸ですが、チワワに相伴さすことはできるのでしょうかね。
今回は、チワワは松茸を食べて大丈夫なのか、また、栄養素や適量や与え方の注意点について紹介します。
結論を言えば、チワワは松茸を食べて大丈夫です。
ワンちゃんは、毒キノコ以外であれば、きのこ類を食べても問題がないとされています
ただし、ウチのチワワが松茸を食べることはまずないでしょう。
だって飼い主が食べられないのですからね。
なお、きのこ類は生で食べさせるのはNGなので、必ず加熱して与えてあげましょう。
成分(100g当たり) 含有量
エネルギー 23kcal
水分 88.3g
タンパク質 2g
脂質 0.6g
ナトリウム 2mg
カリウム 410mg
カルシウム 6mg
マグネシウム 8mg
リン 40mg
鉄 1.3mg
亜鉛 0.8mg
ビタミンB1 0.1mg
ビタミンB2 0.1mg
ビタミンB6 0.15mg
葉酸(ビタミンB9) 63μg
食物繊維 4.7g
はたして松茸は、チワワに与える適量はどの程度なのでしょうか。
もちろん適量は、チワワの健康状態や年齢、体重、運動量など様々な要因で異なってきます。
よく手作りご飯や、ドッグフードにトッピングしてあげるときの目安として言われるのが、野菜類は食事量の10%以下に抑えようということです。
これが一つの目安となります。
このため、少量を主食にトッピングする程度にしておきましょう。
あくまでもしいたけは、栄養補助として取り入れるべきであり、主食に影響がないように注意してください。
また、カロリーで表したケースでも言われる目安が、総カロリーの10%未満です。
チワワのような小型犬の場合は、本当に一口で十分でしょう。
松茸に含まれるナイアシンの量は、きのこ類では断トツとされています。
ナイアシンはビタミンB3とも呼ばれ、ビタミンB群の1種であり、種動脈硬化を予防する効果があるとして期待される成分です。
油を摂りすぎたり、人口調味料を摂取することなどによって、ドロドロの血液の人が増えています。
このような流れの悪い状態だと、血液が詰まってしまい動脈硬化を引き起こす原因となる恐れがあります。
ナイアシンを多く含む松茸には、ドロドロの血液の原因とされる高コレステロールを「コレステロール低下」へと導く作用が働きます。
また、糖質、脂質、タンパク質の代謝を行い、循環系、消化器系、神経系などの働きをサポートする作用が生じ、脳の神経を正常に機能させる働きも持っています。
松茸にも、ハナビラタケの約1/4程度ですが、きのこ類に多く含まれるとされるβグルカンの一種である「レンチナン」が含まれており、免疫力を高めてくれる成分とされ、ワンちゃんの皮膚炎、花粉症といったアレルギーの改善や予防効果、また、がん細胞を収縮させたり、細菌やウイルスを排除する働きがあり、抗ガン剤としても実用化されています。
さらに、ガン予防に効果があるとされる、免疫細胞「NK(ナチュラルキラー)細胞」の活性も促す働きもあります。
ビタミンDは食べ物から摂取する以外にも、日光を浴びることにより、体内でもある程度は作ることが可能なビタミンとされています。
しかし、犬は人間よりもビタミンDの必要量が多いと言われているのですが、残念ながら被毛があるため、人間に比べて作られる量は少ないといいます。
その意味からも、愛犬にはビタミンDを含むきのこ類は摂取させたいものです。
ビタミンDは、骨や歯の健康には欠かせないカルシウムやリンの吸収をサポートし、血中カルシウムの濃度をコントロールする働きがあります。
松茸は100gあたり410mgものカリウムを含みます。
カリウムは、ミネラルの一つであり、ナトリウムと協力して細胞内の浸透圧を維持したり、細胞の活性を維持したりする役割があります。
このため、体内の不要なナトリウムを排出して、細胞内の浸透圧を維持したり、腎臓に溜まった老廃物を尿と共に排出してくれます。
また、疲労回復にも良い効果を与えてくれます。
なお、カリウムは、欠乏すると「低カリウム血症」を発症し、また、過剰摂取してしまうと高カリウム血症」の原因にもなるため、適量摂取に心がける必要があります。
食物繊維には、「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」の2種類があり、松茸は両方とも含みますが、食物繊維総量4.7g中不溶性食物繊維を4.4gと多く含みます。
不溶性食物繊維は、腸内の発がん性物質を吸着してくれるため、大腸ガンの予防効果があり、また、お腹の中で水を吸収して膨らむため、腸を刺激して蠕動運動(ぜんどううんどう)」を活発にすることで、便を外へ排出しやすくして便秘解消の効果が期待できます。
一方水溶性食物繊維は、脂質や炭水化物の吸収を遅らせる働きがあります。
このため、血糖値の上下が緩やかになり、糖尿病に効果があります。
また、腸内でコレステロールなどとくっついて体外に排出されるため、悪玉コレステロールを改善してくれます。
高級食材の松茸をよもやうっかり腐らせる人もそうそういないでしょうが、松茸はそもそも菌類の一種で水分も多いため、日持ちせず傷むのも早いです。
常温保存では2日程度、冷蔵保存の場合でも、4日程度を目安と知っておきましょう。
松茸には、必須アミノ酸である「ヒスチジン」や「フェニルアラニン」といった成分が含まれています。
有効な成分ですが、松茸が腐りかけてくるとこれらの成分が有毒物質に変化し、激しい中毒症状を起こすと言われています。
基本的にきのこ類は、生食は厳禁です。
人間でも、きのこの生食は「腹痛・嘔吐・下痢」といって食中毒症状が起きてしまうものです。
加熱することで、柔らかくなって消化もしやすくなります。
したがって、愛犬に松茸を与える際には、必ず加熱してあげましょう。
松茸の食物繊維は、100gあたり4.7gと、きのこ類の中でもトップクラスの含有量です。
そのため、与え過ぎてしまうと、消化不良を引き起こし、嘔吐や下痢を起こす原因となる恐れがあります。
チワワは、食物繊維を消化できないと知っておきましょう。
ちなみに、ワンちゃんに必要な量の計算式は、「犬の体重㎏×0.17g」となっているので、一日の摂取目安にしてみましょう。
食物はすべてアレルギンになる要素を含んでいます。
このため、松茸を食べてアレルギーを起こす子もいます。
したがってチワワに初めて与える時は、細心の注意を払い、極微量与えるようにしてください。
与えてから、数時間はチワワから目を離さず様子を観察してください。
口や目のまわりを痒がる素振りが見えたり、元気がなくなるなど普段と少しでも違った様子が見られたケースでは、アレルギーの可能性が高いです。
・目の充血
・体を痒がる
・湿疹、じんましん、
・嘔吐、下痢
上記のようなアレルギー症状が見られたならば、すぐに動物病院に連れて行ってあげましょう。