ひいえー！
大事件発生さ。
リアスに聞いたんだけど、ボクも知ってる柴犬君が、マムシに噛まれて顔がパンパンなんだって。
ボクも動物病院であったことがあるし、ビビ姉は時々散歩で出会うんだって。
モコはマムシなんて知らないだろうけど。
あたいは一度散歩で遭遇したことがあるのさ。
確かに狂暴そうな顔付きだったな。
珍しく物に動じないリアスが、ヤベエって言って避けたから、印象に残っているよ。
アイツらは毒を持っているから恐ろしい奴らなんだ。
あたいらワンコは、動くものには敏感で、反射的に追いかけたりするし、匂いを嗅ごうとして近づく習性があるから、蛇の奴にはみんなよく噛まれるのさ、天敵だよあいつらは。
モコはマムシを知らないだろうから、あたいが特徴を教えておくよ。
どうだいこの生意気そうな面構え。
モコしっかり顔を覚えたな。
こいつらは、日本全国どこにでもいる毒蛇で、クサリヘビ科マムシ属さ。
全長は45cmから80cmほどで、蛇にしてはそれほど大きくなく、むしろ小型サイズの蛇なんだ。
特徴は頭の形で三角なんだ。
どうだいモコ変な奴だろう。
そして、胴が太くて短いずんぐり体型なのさ。
スマートなあたいとは大違いさ。
色は濃い褐色～赤茶色で、これも大きな特徴だけど、体には銭形模様といわれる独特の模様があり、さらに柄の真ん中に色の濃い斑点があるのさ。
こいつらマムシに、６～９月頃に出会ったときは要注意さ。
問題はこの時期のメス。
妊娠しているから、神経質で攻撃的なのさ。
本来であれば夜行性だから、昼間にはあまり出会わないはずなんだ。
でも、妊娠中のメスは別、代謝をあげるため日光を浴びに昼間でも出てくるから要注意。
とにかくモコよ、あたいらワンコにとって、ヘビはみんな難敵さ。
アオダイショウなんて、無毒のヘビと言われているけど、蛇の口内には、多くの細菌や雑菌が潜んでいるから、あたいらワンコは噛まれると、それこそ毒蛇に噛まれたような症状があらわれたりするから要注意なのさ。
昔からよく、犬がマムシに噛まれても死ぬことはないと言われていますが、この真実はいかに？
冗談じゃないよ。
誰が寝ぼけたこといってるの。
あたいらワンコは、マムシの毒に耐性なんてないよ。
確かに、人間よりはマムシの毒に対して抵抗力は高いよ。
でもあたいみたいな、チワワのチビがマムシに噛まれたら死んじゃうさ。
（その通り、身体が小さい小型犬が、マムシに噛まれてしまったら、死亡する確率の方が高いそうです。）
柴犬君も顔がパンパンに腫れあがっっていたんだって、すぐに動物病院に連れて行ってもらえなかったのかな、かなり苦しかったはずだよ。
ワンちゃんが、マムシに噛まれても死なないという噂は誤り。
小型犬や子犬などは、普通に命を落とします。
だから、愛犬がマムシに噛まれてしまった場合、至急動物病院へ愛犬を連れていってください。
ボク絶対死にたくないからね。
こんな怖いやつがいるから散歩は嫌なんだ。
やっぱり散歩は怖いな。
変な情報でますますモコが散歩嫌いになりそうでヤバイ。
でもモコ、ちゃんと動物病院に行きさえすれば安心さ。
動物病院では、抗生物質、ステロイド剤と抗ヒスタミン剤を投与してくれよ。
マムシの毒といえば、人間ならば血清のイメージがありますね。
でも動物病院には、マムシ抗毒素血清など置いてありません。
それはワンちゃんの場合であれば、先ほど紹介した治療で事足りてしまうからです。
したがって、愛犬がマムシに噛まれたケースでは、よほど放置して悪化させなければ、ほぼ解放にむかいます。
とにかく動物病院に連れて行ってあげましょう。