ワンちゃんにいちごを与えて良いかの質問に対して、いちごはダメと返答する飼い主さんが割とみえます。
それは一時期、犬にいちごを与えてはダメで危険だとの認識が世間に広がったからです。
しかし、現在の考え方は、愛犬にイチゴを与えても大丈夫となっています。
でも、100%問題なしではなくて、与える量に十分気を付けることとの条件がつきます。
とりあえず一時期は絶対ダメと言われていたいちごが、条件付きで食べてもOKと考え方が見直されたわけです。
世の中では、昔ならダメと思われたことが実はOKだったり、当然反対のケースもあり得るわけです。
私は卵が好きで、おでんの茹で卵を子供時代、もっと食べたいとよく感じたのですが、卵は1日1個までと言われ、泣く泣く我慢してました。
ところがその後、卵は何個食べてもそれほど体に害をなさないと言われるようになりました。
また、今ではとても考えられないのが、運動するときに水分補給をしてはダメだと言われていた時代があったとのことです。
私の父などに話しを聞くと、本当にスポーツをするときに、水を飲むと疲れが出るといって飲ませてもらえなかったといいます。
現在の常識では、とても考えられません。
すぐ脱水症状になってしまいそうです。
このように科学の発達などにより、現在当然当たり前と考えられていることが、間違っているケースもあり得るわけなのです。
それでは何故一時期いちごを犬に食べさせてはダメと言われていたのか詳しくみていきましょう。
いちごを食べてはダメといった理由は、キシリトールを含んでいるからです。
キシリトールは犬に絶対に与えてはいけない成分として有名です。
ワンちゃんには、食べると中毒を起こしてしまう危険な与えてはいけない食べ物があり、キシリトールもその一つなのです。
参考記事:「チワワに与えてはダメなご飯!中毒を引き起こす危険な食べ物」
愛犬になぜキシリトールがダメかといえば、インスリンを過剰に分泌させてしまうからです。
その結果、低血糖状態に陥ってしまう危険があるのです。
悪化すると肝機能不全になってしまい、最悪死に至るケースすらあるのです。
このように聞けば、過去に絶対犬にいちごを与えてはダメと言われていたことに納得できます。
いやそれどころか、今だってヤバイいんじゃないかと思いますよね。
現在では研究が進み、ワンちゃんがキシリトール中毒を起こすケースは、体重1㎏あたり100mg以上のキシリトールを摂取したときだと判明したのです。
だから、この条件を満たさないようにすれば、いちごは安全であるとされているのです。
確かにお酒などでも、飲み過ぎればアルコール中毒を起こしたりしてしまいますが、酒は百薬の長などと言われ、酒はほどよく適量を飲めば、どんな薬よりも健康のために体に良いと言われたりもしています。
これと同じ原理なわけでしょうね。
ちなみに、イチゴには100gあたり40㎎のキシリトールが含まれるとされています。
これは、5kgの体重の犬の場合、いちごを1.25kg以上食べれば中毒症状が生じる計算となり、まあ普通に考えればこんなに一度に大量にワンちゃんが食べることはないでしょう。
しかしどんな生き物も個体差が生じます。
人間であってもコップ一杯のビールで酔っ払ってしまう人だっています。
そのように考えた場合、とくに超小型犬で体の小さいチワワの場合油断すれば怖そうですね。
まあどんな場合でもチワワであれば、1日にいちごは1個までを限度にしておくべきでしょう。
しかしながら、少量であれば問題無しといいながらも、危険なキシリトールが含まれる事実が判明している以上、わざわざいちごは食べさせないほうが無難な気がしますね。
ワンちゃんは、バラ科の果物にアレルギー反応を起こしてしまうケースがあります。
いちごはバラ科の果物なのです。
いちごの他に、桃などもそうですね。
だから初めて与えるときには注意が必要となります。
必ず少量から試して、皮膚に痒みがでないか、目の充血やくしゃみ、また下痢や嘔吐などの症状が起こらないか、観察してください。
万一そのような症状が起こった場合は、すぐに動物病院で受診しましょう。
いちごを食べる時、人間ならばヘタを取って食べますね。
ワンちゃんにも同様に必ずヘタを取ってあげましょう。
ヘタは特に犬にとっては消化が悪いので要注意です。
下痢の原因となってしまうこともあります。
さらにヘタを食べさせると、すぐに吐いてしまうケースも多く見られます。
せっかくいちごを食べさせたのに意味がありません。
なお、万一ヘタを食べさせてしまったケースでも、慌てることはありません。
たしかに嘔吐したり下痢をすることはあり得ますが、それ以上まず悪化はしませんし、最後にはウンチで出てきます。
また、基本的にワンちゃんは食べ物を丸のみしようとします。
そのため、喉に詰まらせないように、いちごを食べやすい大きさにカットしてあげるのが、大切な注意点の一つです。
キシリトールという、危険成分を含むため、あえていちごを食べさせる必要はありませんが、いちごに含まれるメリットを紹介しておきます。
いちごといえばやはり、ビタミンCを豊富に含むことです。
ビタミンCの特徴は、抗酸化力にすぐれた栄養素です。
・疲労回復
・老化防止(コラーゲンの生成をサポート、メラニンの生成を抑え、アンチエイジングに有効)
・ストレス軽減
いちごにはカリウムも豊富に含まれています。
カリウムには利尿作用があり、代謝を促したり、体内の余分な塩分を外に排出したり、高血圧やむくみ予防・改善に効果があります。
ちなみに成犬のカリウムの一日の目安量は、約132mg x 体重(kg)となっています。
いちごにはペクチンが含まれ、整腸の役割をはたしてくれます。
そのため、下痢や便秘に有効であり、悪玉コレステロールやさらにコレステロールも排除してくれます。
その他にも、眼精疲労回復に良いアントシアニンやエラグ酸といったポリフェノールが含まれ、老化防止にも役立ちます
心臓病や高血圧を改善する効果のある抗酸化物質のフラボノイドも含みます。
いちごは、愛犬に食べさせても適量に留意すれば大丈夫です。
しかし、キシリトールという中毒成分を含むことを認識して、万一大量に食べてしまうと危険が伴うことは認識しておきましょう。
チワワなどの小型犬は、いちごは1日1個に抑えておきましょう。
いちごはビタミンCが豊富であり、その他にも体に効果的な成分を含みますが、私はやはりキシリトールを含むことが気になります。
だから無理してわざわざいちごを食べる必要はないと思います。
他にも栄養をたくさん含む果物はたくさんありますからね。