チワワに与えてはダメなご飯!中毒を引き起こす危険な食べ物

2019年3月12日

愛犬の飼い主さんは、ワンちゃんの「食べてはいけないもの」と「食べていいもの」を認識しておく必要があります。

中でも絶対に知っておくべきなのが、ワンちゃんに対して中毒となる体に有害な作用を及ぼす食べ物です。

ワンちゃんが中毒になってしまうと、嘔吐や下痢、食欲不振などの症状を引き起こします。

決して甘く見てはいけません。

中毒症状を起こした場合、最悪愛犬が死亡するケースまであり得るのです。

特に超小型犬であるチワワを愛犬として、ペットにしている飼い主さんは要注意です。

身体がとても小さいため、他の犬種と比較してほんの少量を口にしただけでも、大きな影響が生じてしまいます。

ワンちゃんと一緒に暮らしていれば、つい人間の食べ物を与えてしまうことがあります。

そんなときにもしも、チワワが中毒になる有害な食べ物を把握していないとすれば、ゾッとしてしまいます。

絶対にチワワに与えるべきでない食べ物はそれほど多くありません。
今回紹介する個数はわずか7個です。

必ずしっかりと覚えてしまいましょう。

さらにプラスアルファで数個、危険な望ましくない食べ物も紹介します。

今回紹介する食べ物をうっかりテーブルの上において置く、そんなことだけは絶対にしないようにしてくださいね。

  中毒を引き起こす危険な食べ物  危険度
タマネギ(ネギ・ニラなどのユリ科植物、ニンニク) ☆☆☆
2 チョコレート  ☆☆☆
3 キシリトール   ☆☆☆
4  アボカド     ☆☆☆
5 マカダミアナッツ(ナッツ類、生の豆) ☆☆☆
6  ぶどう・レーズン      ☆☆☆
7 アルコール  ☆☆☆
   注意すべき危険な食べ物    危険度
 1  カフェイン入りの飲料(コーヒー、紅茶、緑茶など)  ☆☆
  唐辛子や香辛料(刺激物)    ☆☆
 骨付きの鶏肉や魚    ☆☆
   生卵       ☆
 牛乳     ☆
 貝類や甲殻類      ☆

中毒を引き起こす危険な食べ物

1.タマネギ(ネギ・ニラなどのユリ科植物、ニンニク)

タマネギに含まれる「アリルプロピルジスルフィド」という物質が中毒を引き起こします。

なお、その成分はネギ・ニラなどのユリ科植物、ニンニクにも含まれています。

特徴は赤血球を壊すこと。

そのため貧血症状が出たり、呼吸困難などになってしまいます。

最悪のケースでは量によっては、呼吸困難に陥り死に至り死亡するほど玉ねぎは危険な食べ物と認識してください。

タマネギやネギなどは、どこの家庭でも常温保存していることが多いはずです。

愛犬を飼っている家庭では、是非タマネギなどの保存場所を見直し、ワンちゃんが誤って食べてしまうことがないようにくれぐれも注意しましょう。

なお、生はもちろんのこと、ハンバーグなどのように素材として使われている食べ物にも、十分注意してください。

さらに、オニオンスープや味噌汁など、タマネギのエキスが染み出した食べ物も当然NGです。

症状が出る摂取量

体重1kgあたり、タマネギ15gとされています。

チワワの場合、標準体重が3kgにも満たない小型犬です。

ウチのチワワは現在体重が2.7kg。

したがってタマネギ約40gを摂取すれば中毒の症状が出てしまいます。

イメージをつかむために、タマネギ1個を200gとすれば、タマネギを約1/5個食べると症状が出てしまうわけです。

タマネギ中毒の症状

発症までには思った以上に時間がかかり、1~5日ほどです。

だから、発症までに結構時間間隔があることをしっかり認識して、愛犬がタマネギを食べてしまったケースでは、1~2日程度大丈夫であっても油断してはダメです。

症状:貧血・黄疸(粘膜が黄色くなる)・食欲不振・元気消失・血色素尿(尿が赤い)・下痢・嘔吐
最悪症状が進行すると:呼吸困難に陥り死亡

2.チョコレート

チョコレートのカカオに含まれる「テオブロミン」という物質に毒性があり、中枢神経を刺激し、中毒を起こします。

チョコレートを甘く見てはいけません。
最悪愛犬が死亡するケースもあり得ます。

行きつけの獣医師の話では、チョコレート事故は意外に多いと言ってました。

ただし最近は、チョコレートが危険な食べ物であると認識する飼い主さんが増加しており、
以前よりは減ったそうです。

ついうっかり、食べかけのチョコレートをテーブルの上に置きっ放しなんてことがよくあります。

絶対そんなことをしでかさないように要注意です。

症状が出る摂取量

テオブロミンの量は、チョコレートによって大きく異なるのが特徴。
以下はあくまで目安としての参考値です。

・ダークチョコレート:体重1kgあたり5g。
・ミルクチョコレート:体重1kgあたり10g。
・ホワイトチョコレート:体重1kgあたり500g。

当然ワンちゃんにチョコレートを与えたことが無いけれど、間違いなく甘い物好きなため、チョコレート大好きだと思います。

板チョコ1枚って50gぐらいだから、チワワなんてダークやミルクチョコであれば、あっという間に症状が出る摂取量を超えてしまいます。

チョコレート中毒の症状

チョコレートは、症状が現れるのが早いケースでは、1~2時間

通常でも6~12時間以内には症状が出ます。

症状:落ち着きがなくなり興奮する・不安・嘔吐・下痢・尿失禁(おもらし)・筋肉の震え・脱水・過温症
症状が進行すると:筋肉の硬直・痙攣・昏睡・呼吸停止・突然死で死亡するケースもあります。

3.キシリトール

「キシリトール」と言えば虫歯予防に有効で、一部のガム等のお菓子に含まれています
ワンちゃんは、キシリトールで中毒を起こしてしまいます。

原因は、膵臓からのインスリン放出による低血糖症や肝臓に毒性を示すためです。

キシリトール中毒でも死亡例があるので要注意。

チョコレート同様、ガムもうっかりテーブルの上に置き忘れは厳禁です。

症状が出る摂取量

・キシリトール:体重1kgあたり0.1gで低血糖症、0.5gで肝臓に対して毒性を示します。

チワワであれば、キシリトールが含まれるガム1粒食べても、低血糖症を引き起こすと思ってください。

キシリトール中毒の症状

摂取後30分以内に、多くのケースで中毒症状が出だします。

症状:低血糖・嘔吐・脱力感・よだれを流す・運動失調・虚脱・痙攣発作
症状が進行すると:2~72時間以内で急性肝不全。死亡。

4.アボカド

アボカドの果実と種に含まれる「ペルシン」という成分が中毒を起こします。

中毒量は判明していませんが、多量に摂取すると死亡の恐れがあります。
生での摂取は厳禁です。

実は「アボ・ダームオリジナルビーフ」という、アボカドを売りにしたドッグフードがあります。
調べてみても、それほど口コミは悪くありません。

しかし、犬に与えてはいけない食べ物の1つであるアボカドを使用しているわけであり、不安はぬぐえません。

このようなドッグフードが存在するように、アボカドの安全性はまだ解明されていませんが、大量摂取すれば死亡する恐れすらあります。

与え続ければどうしても不安がつのりますね。

アボカド中毒の症状

アレルギー症状・元気消失・嘔吐・下痢・呼吸困難・チアノーゼ

5.マカダミアナッツ(ナッツ類、生の豆)

カロリーが高いナッツ類は肥満のもとです。

また、消化不良を起こしやすい

なお、マカダミアナッツで中毒症状が発生していますが、原因物質はまだ分かっていません

したがって、中毒の生じるメカニズムなどもまったく不明です。

症状が出る摂取量

マカダミアナッツ:体重1kgあたり2.2g

チワワの場合、多分マカダミアナッツを3粒も食べればヤバイと思います。

症状が出るのも早い場合だと摂取後60分程度。

通常は6~12時間以内。

中毒の症状

マカダミアナッツ:運動失調・無気力・脱力感・震え・腹痛・高熱・頻脈などの症状。
ナッツ類:下痢・嘔吐
生の豆:呼吸困難・消化不良・下痢・嘔吐

6.ブドウ・レーズン

ワンちゃんがブドウを食べてしまうと、重症の場合は急性腎不全を起こし、死亡例も報告されています。

特にブドウの皮が悪いみたいです。

愛犬の飼い主のみなさん、ブドウを食べたたら皮をそのまま置いておくことなく、ササっと素早く片付けてくださいね。

なお、原因物質はまだ分かっておらず、そのため中毒を起こすメカニズムも不明です。

症状が出る摂取量

・ぶどう:体重1kgあたり約20g。
・レーズン:体重1kgあたり約3g。

チワワの場合、巨峰だと3~4粒も食べればヤバそうです。

症状

摂取後から24時間以内。
嘔吐・下痢・食欲不振・腹痛・急性腎不全・死亡
症状が進行すると、急性腎不全を起こすこともあり、重症化した場合には死に至るケースもあり得ます

7.アルコール

エタノール」が原因で、アルコール飲料は絶対NG。

腐敗したりんごを摂取後に、アルコール中毒を起こしたという報告事例もあります。

症状が出る摂取量

中毒量は分かりませんが、100%濃度のエタノールのケースでは、体重1kgあたり5.5mlで死亡するそうです。

症状:尿失禁(おもらし)・嘔吐・下痢・嗜眠
症状が進行すると:呼吸制御・昏睡・発作
致死量を飲めば死亡します。

注意すべき危険な食べ物

1.カフェイン入りの飲料(コーヒー、紅茶、緑茶など)

カフェインで犬は中毒症状を起こします

だから、コーヒー、紅茶、緑茶などのカフェイン入りの飲料はNGです。

症状:嘔吐・下痢・興奮・不安・多尿・痙攣

2.唐辛子や香辛料(刺激物) 

ワンちゃんは、辛味や苦味への味覚が鋭敏であり、刺激物である唐辛子や香辛料などを与えてしまうと、胃炎などを引き起こしてしまいます。

これは犬が、刺激物に対する耐性が低いためです。

症状:胃炎・嘔吐・感覚マヒ

3.骨付きの鶏肉や魚  

ワンちゃんに鶏の骨付き肉はNG。

鶏の骨の特徴が縦に裂けやすいこと。

そのため、鋭利な刃物状態になるので、消化官を傷つけやすく危険です。

人間でも魚の骨を喉に詰まらす人がいます。

ワンちゃんだって同様です。

魚の大きな骨は危険です。

喉や消化官を傷付ける可能性があります。

小型で口が小さいチワワだと、本当に魚の骨が恐ろしい凶器になってしまいますよ。

症状:消化管損傷や炎症・腹膜炎

4.生卵

生卵は黄身はOKですが、白身はNGです。

加熱した卵なら与えても問題無しですが、適量注意です。

まあ、ほどほどにしておくのが無難なようです。                  

問題は「アビジン」という塩基性糖タンパク質で、ビオチンと呼ばれるビタミンB群(ビタミンHやビタミンB7など)の吸収を妨げます。

ビオチン不足になると、皮膚炎、抜け毛、免疫力が低下、成長不良の症状を引き起こして健康に害が生じます。

なお、一度に大量に摂取してしまうと、下痢を起こす可能性があります。

症状:皮膚炎・脱毛・白毛・フケ・発疹・下痢

5.牛乳 

ワンちゃんは、牛乳に含まれる乳糖を上手く分解することができません。

原因は、乳糖を分解する酵素であるラクターゼが少ないためです。

そのため、消化不良を引き起こしたり下痢になってしまいます。

なので、与える場合は必ず、”乳糖が分解“された牛乳である「犬用のミルク」や、ペットにおすすめで、

アレルギーも少なく、消化を助ける酵素も含まれている「ヤギミルク」をあげましょう。

なお、ワンちゃんへの牛乳の影響について詳しく知りたい方は「チワワに与えるご飯!人間用の牛乳は飲んでも大丈夫ですか?」の記事を参照してみましょう。

6.貝類や甲殻類

イカやタコ、貝類などは消化が悪いため、下痢の原因となります。

また、結構これらの食べ物は喉に詰まらせたりすることが多いので要注意です。

特に口や歯、喉なども小さいチワワは要注意です。

また、甲殻類のエビやカニは、チアミナーゼというビタミンB1 を分解する酵素を持っています。

そのため、ワンちゃんがビタミンB1欠乏症を引き起こす可能性があります。

対策は必ず火を通してあげることです。

チアミナーゼ酵素は、加熱することで活性が失われるからです。

症状:消化不良・嘔吐・ビタミンB1欠乏

動物病院での治療方法

ワンちゃんに食べさせると危険な食べ物を紹介しましたが、このような毒物となるような食べ物を摂取した場合には、愛犬の様子を観察して、少しでも苦しそうだと感じたケースでは、速攻で動物病院に連絡をしましょう

深夜などでも決して放置してはダメです。

夜間病院がありますからね。

主な治療方法

毒物の状態に応じてワンちゃんへの治療方法が変わります。

胃の中に毒物がまだ残っているケース

・吐かせる

摂取後時間が経過していないケースでは、胃の中に毒物が残っている可能性があります。
そのような場合は、薬を使って嘔吐を促して吐かせます。

・胃洗浄

催吐処置を施したが、吐いてくれない場合には、胃洗浄を行います。

なお、ワンちゃんが暴れてしまったり、意識が朦朧としているケースでは、催吐処置を施さずに、直接胃洗浄を行う場合があります。

アボガドの種などは、内視鏡を使って取り除く場合があります。

理由は、胃で消化されずに、腸に詰まってしまう可能性があるからです。

・便と一緒に出す

毒物が胃から腸へとすでに送られてしまっていれば、胃洗浄を行っても意味がないため、便と一緒に毒素を排出させます。

既に毒物が消化されているケース

・体内の毒物濃度を薄めるために点滴をする

摂取後から時間経過してしまうと、毒素が血液に入って全身に流れてしまっています。

このようなケースでは点滴を行い、体内の水分量を増すことで、毒素の濃度を少しでも薄める処置を取ります。

まとめ

このように状態によって治療方法が異なります。

一番大事なことが、少しでも早く治療を開始することです。

そのためには、危険な食べ物を愛犬が食べてしまったことが判明していれば、少しでも早く動物病院で受診することです。