オレンジの主な種類には、甘みと酸味がありジュース向きの「バレンシア」と、ヘソがあるのが特徴で、甘味が強く生食向きの「ネーブル」の2つがあります。

原産地はインドのアッサム地方とされており、日本に伝わってきたのは明治時代以降とされています。

水分量が多く豊富なビタミンが特徴のオレンジ、糖分もそれなりに多く含まれているため、与えすぎるとチワワがおデブになる可能性も高そうです。

ちなみに、ネーブルの方がバレンシアよりも、カロリーも糖質も高めといわれていますよ。

さてそんなオレンジをチワワに食べさせても大丈夫でしょうか?

また、適量や注意点について見ていきましょう。

チワワにオレンジを食べさせても大丈夫?

オレンジには特に気になる成分もなく、チワワに食べさせても大丈夫です。

ただし、オレンジは酸味が強いので、中には苦手とするワンちゃんもいます。

そんなワンちゃんには、無理強いしないようにしてあげましょう。

オレンジの主な栄養素

「ビタミンC」

柑橘系のオレンジの味であるあのフレッシュな酸味から、みなさんが思い浮かべるビタミンは当然ビタミンⅭでしょう。

その通り、オレンジには予想通りビタミンCがいっぱい含まれています。

特にネーブルオレンジは、ビタミンCを多く含んでいます。

ビタミンCには抗酸化作用があり、活性酸素を除去する働きがあります。

体が酸化してしまうと老化が進んでしまいます。

またビタミンCは、コラーゲンの生成を促して、皮膚や粘膜の健康維持にも効果があります。

ワンちゃんは、体内でビタミンCを合成する機能がありますが、老犬になってくると生産量も低下してきます。

また病気にかかっている犬や、ストレスを生じているケースでは特にビタミンCは必要とされ、少しでも多く欲しい有効成分です。

「ペクチン」

オレンジは、水溶性食物繊維のペクチンを含んでいます。

水溶性食物繊維の特徴は、水分保持能力が高いことです。

そのため、チワワの腸内にある有害な物質や悪玉菌などを体外へ排出すると同時に、不要となる栄養素の消化吸収を抑えてくれて、腸をクリーンに保ち調子を整えてくれます。

さらに嬉しい効果として、コレステロールの吸収を抑制する作用にも期待が持てます。

ただしワンちゃんは、食物繊維が消化吸収できないので、食べ過ぎには注意が必要です。

「カリウム」

オレンジにはカリウムが含まれています。

カリウムは、体に含まれている余計な水分や塩分を排出してくれます。

そのため、利尿作用や血圧を下げる効果があります。

「βカロテン」

オレンジにはβカロチンも含まれています。

βカロチンの特徴は、チワワの免疫力を高めてくれることであり、皮膚や粘膜を整えて健康維持を保つ働きがあります。

さらに、ガンや老化の予防などの生活習慣病の予防にも効果を発揮してくれます。

またβカロチンの特徴は、必要に応じて必要な分、ビタミンAに変換されることです。

ビタミンAは、目に有効な働きが期待できます。

オレンジの効果

「疲労回復」

オレンジには、果糖・ショ糖・ブドウ糖などの糖質が含まれているために、エネルギー補給効果が高く、疲労回復に役立ちます。

さらに水分が豊富なため良い水分補給にもなり、夏場の熱中症対策や夏バテ時などには有効となります。

「ストレスの軽減」

オレンジには、柑橘系特有の芳香成分である「リモネン」を含んでおり、リネモンにはリラックス効果やリフレッシュ効果があると言われており、ストレスの軽減にも効果が期待できます。

「便秘予防に効果」

オレンジには、水溶性食物繊維であるペクチンが含まれています。

また、忘れてならないのが、有機酸と呼ばれる有機化合物の酸が多く含まれていることです。

これらの成分は、便秘改善や便秘予防にとても効果を発揮してくれます。

チワワに与えるオレンジの適量

基本的には、オレンジを特にチワワに与える必要はないため、あくまで与え過ぎには注意して、ご褒美、おやつ程度にしておきましょう。

オレンジは果糖も多く含み、100gあたりのカロリーは、47.1kcalあります。

そのため、与えすぎると肥満に繋がります。

また、水分が88%以上と豊富であり、さらにカリウムを多く含むため、食べ過ぎるとチワワはオシッコの回数が増え、個体によってはお漏らしをするケースもあります。

このようにオレンジは、食べ過ぎるといろんな影響が生じてしまいます。

そのためチワワであれば、1日のオレンジの摂取量は10g程度までとしておきましょう。

チワワにオレンジ与える注意点

皮や種を取り除く」

チワワにオレンジ与える際には、必ず薄皮を取り除いてください。

薄皮にはチワワが苦手な繊維が多く含まれているため、薄皮を食べさせてしまうと、消化不良を起こし、胃に負担がかかって下痢などをしてしまう原因となってしまいます。

あと当然ですが、オレンジの分厚い外皮は剥いて与えないでください。

実はオレンジの外皮には、「ソラレン」という中毒性の物質が含まれています。

中毒を起こせば、下痢や嘔吐を繰り返したりしてしまいます。

特に子犬や弱った老犬などがうっかり食べてしまうと大事ですよ。

また最近は、種のないオレンジも増えていますが、種は消化が悪く、アレルギーが出ることもあり要注意です。

うっかり与えてしまうと、小さな種が実に含まれているケースがあるので、必ずチワワにオレンジを与える時には、種が入っていないかしっかりチェックしてください。

「アレルギーに注意」

果物を初めてチワワに与える時には、常にアレルギーに注意すべきです。

稀にですが、オレンジを食べてアレルギー症状が出るワンちゃんがいます。

このため、初めてチワワにオレンジを食べさせるときは、極微量与えることがまずは常識。

そしてしっかり、チワワに変化が何か生じないか観察します。

元気がなくなるなど、少しでも気になる変化が感じられた時には、それ以上与えないようにしてください。

アレルギーが起こったケースでは次のような症状が起こります。

・目の充血
・体を痒がる
・湿疹、じんましんが出る
・嘔吐、下痢など

上記のような症状が、チワワに起こった場合は、直ぐに動物病院に連れて行ってあげてください。

「加工品を与えない」

市販されている人間用のオレンジジュースは、加糖されていたり、甘味料が含まれているものが多いため、与えないようにしましょう。

与えてしまうと、糖の過剰摂取となってしまい肥満の原因になります。

オレンジジュースを与える場合は、ミキサーなどを使用した生絞りジュースとして、果汁100%のオレンジジュースとしてあげましょう。

実は100%のオレンジジュースでも、製造方法により2つのタイプがあることを知っておきましょう。

「ストレートタイプ」

チワワたちワンちゃんに与える場合は、このタイプがおすすめです。

素直にオレンジから絞り出した果汁を、加糖せずにそのままのジュースにしたものです。

ただし、少し値段が高めです。

「濃縮還元タイプ」

スーパーなどで普通に販売されているのがこのタイプ。

絞りとったオレンジの果汁から水分を抜きとってしまい、香料や糖分などを加えて作られるため、ワンちゃんには不向きであり、与えないようにしてください。

値段は安いので、つられないでね。

riasu