ほうれん草を食べて「ポパイ」が急に強くなるなんて漫画があったように、鉄分やビタミンが豊富な栄養満点な野菜です。

ほうれん草は江戸時代に日本に伝わったとされ、冬が旬でお浸しなどにすると最高ですね。

なお、ほうれん草は、アカザ科ほうれん草属の野菜です。

ほうれん草は結構、あくの強い野菜としても有名ですが、はたしてチワワに食べさせて大丈夫でしょか?

今回は、チワワはほうれん草を食べても大丈夫なのか、また、注意点やメリットについて紹介します。

チワワはほうれん草を食べても大丈夫?

チワワはほうれん草を食べても大丈夫ですが、注意点を守って与えることがポイントとなります。

それはほうれん草には、注意すべき成分である「シュウ酸」が含まれているからです。

「シュウ酸」は、「あく」の中に含まれているため、必ず茹でることで「あく抜き」を行い、

水にしっかりとさらしてから与えることが大切です。

また茹でる際には、塩を入れないようにしましょう。

なお、ゆで汁は、チワワたち愛犬には絶対に与えないでください。

チワワに与える量はどれくらい

はたしてほうれん草は、チワワに与える適量はどの程度なのでしょう。

もちろん適量は、チワワの健康状態や年齢、犬種、運動量など様々な要因で異なってきます。

具体的に、ワンちゃんの体重別で、ほうれん草の1日の摂取目安量を紹介しましょう。

ワンちゃんの体重 1日のほうれん草の摂取目安量
3kg 20g
5kg 30g
10kg 50g
20kg 90g

上記量はあくまで目安となります。

ワンちゃんに食べさせる量は、紹介量を限度に留めておくのがおすすめです。

特に初めてほうれん草をワンちゃんに与えるケースでは、食物アレルギーはどのような食材からでも出るため、上記目安量の1/3程度から試してみましょう。

ほうれん草が含む主な栄養素

・ビタミンC・K・E・B1・B2
・ベータカロチン
・カルシウム
・鉄分
・マグネシウム
・ルテイン
・葉緑素

チワワにほうれん草を与えるメリット

「鉄分で貧血予防」

ほうれん草には鉄分が豊富に含まれており、その量は牛レバーと同じくらいであり、代表的な栄養素と言えます。

鉄分は、血液の赤血球に含まれるヘモグロビンを作り、全身へ酸素を運んでくれます。

このため、貧血予防に効果を発揮して役立ちます。

また、鉄分が不足してしまうと、チワワの元気がなくなり、疲れやすくなるので注意が必要です。

「皮膚や粘膜を整える」

ほうれん草に含まれるβカロテンは、チワワの体内でビタミンAに変換されます。

なお、必要に応じてビタミンA不足を補うかたちで変換するため、よく言われる中毒や過剰症などを引き起こす心配はありません。

視力や皮膚、喉、鼻などの粘膜を正常に保ち健康維持に効果を発揮します。

また皮膚や粘膜は、免疫に大切なバリア機能を発揮して、免疫力を維持してくれます。

さらに、抗酸化作用があり、有害な活性酸素を消去してくれます。

「血流を整える」

緑色したほうれん草ですが、その成分の元であるクロロフィルには、血液の流れを助けて整える働きがあります。

さらに有害物質の排泄作用も行ってくれます。

また、ほうれん草に含まれるビタミンKには、血液を固める作用があり、出血時の血を止める働きがあります。

そのため、ワルファリンという血液凝固抑制剤を使用しているワンちゃんは、効果が弱まるのでほうれん草は与えないようにしてください。

「ガンや老化を抑制」

ほうれん草には、抗酸化作用のある成分が含まれており、活性酸素の働きを抑制してくれるため、老化やガンの予防効果を期待できます。

ほうれん草をチワワに与えるときの注意点

「シュウ酸に注意」

ほうれん草は、シュウ酸が多いから注意が必要です。

「シュウ酸」を摂取しすぎると、ワンちゃんは、「尿路結石症」になる可能性が高くなってしまいます。

尿路結石症とは、結晶化した石が尿道に詰まってしまう病気であり、オシッコが出にくくなったり、オシッコをする際に痛みが生じます。

ただしほうれん草を茹でて、水洗いをすることで、簡単にあく抜きができます。

微量のシュウ酸が体内に溜まることから、結石になることはまずないので、しっかりあく抜きを行えば、ほうれん草与えても問題ありません。

また、腸の中でカルシウムと結びつくことで、シュウ酸は便と一緒に体外に排出されます。

このためカルシウムを多く含んでいる食品とほうれん草を、一緒に食べるのがおすすめです。

さらに、ほうれん草を食べた後では、水分を多く摂取することで結石になりにくくなります。

「細かく刻む」

ほうれん草を茹でた後、必ず細かく刻んで与えるようにしましょう。

細かく刻むことで、消化がしやすくなります。

「ビタミンCを期待しない」

ほうれん草にはビタミンCが豊富に含まれていますが、生でほうれん草を与えるのはNGであり、シュウ酸を取り除くために必ず茹でる必要があります。

茹でることでビタミンCはほとんど壊れてしまうため、ほうれん草からビタミンCを摂取する期待は持たないようにしましょう。

「冷凍食品の茹でほうれん草は注意」

冷凍食品の茹でほうれん草は商品によっては、塩茹でしているケースがあります。

この場合、ナトリウムが10倍近く高くなる可能性があります。

過剰な塩分は、チワワの心臓や腎臓に悪影響を与えます。

なおほうれん草は、手軽にスーパーなどで手に入る野菜なので、生のほうれん草を購入して茹でてあげるのがおすすめです。

当然、塩は入れずに茹でてくださいね。

また冷凍野菜は、風味が劣る場合もあるものです。

「与え過ぎない」

ほうれん草は水分が約91%もあり、利尿効果があるカリウムを含むため、与え過ぎてしまうとオシッコの回数が増えてしまいます。

また、食物繊維が含まれているため、摂り過ぎれば下痢などの原因になるため与え過ぎないように注意しましょう。

「アレルギーに注意」

野菜を初めてチワワに与える時には、常にアレルギーに注意すべきです。

稀にですが、ほうれん草を食べてアレルギー症状が出るワンちゃんがいます。

このため、初めて食べさせるときは、極微量与えることがまずは常識となります。

紹介した適量の1/3程度を目安としてみましょう。

そしてチワワにほうれん草を与えたならば、変化が何か生じないか観察します。

また、ほうれん草を食べた後のイワワのウンチも、しっかりチェックしておくことが肝心です。

チワワに元気がなくなるなど、少しでも気になる変化が感じられた時には、それ以上与えないようにしてください。

次のような症状がチワワに見られた場合、アレルギーの可能性が高いため、直ぐに動物病院に連れていってあげてください。

・目の充血や、体を痒がる。
・湿疹、じんましんが出た。
・嘔吐や下痢が起こる。

まとめ

ほうれん草はシュウ酸を多く含むため、生で与えることなく、必ず茹でてあく抜きを行ってください。

なお茹でる際には塩は入れないように注意しましょう。

また茹で汁は、絶対にワンちゃんに飲ませてはいけません。

冷凍食品の茹でほうれん草は塩ゆでされている場合があり、ナトリウムを多く含むケースがあるので注意が必要となります。

ほうれん草には、鉄分やビタミン、ミネラルなど栄養が豊富に含まれています。

そのため有効な野菜ですが与え過ぎには注意し、たまに食べさせる栄養補給程度にするのがおすすめです。

riasu