小松菜は緑黄色野菜で栄養価が高く、ほうれん草やチンゲン菜と見た目が似ていますが、あくが出ないので使いやすく、実際にシュウ酸の含有量をほうれん草と比較すれば、100gあたりでほうれん草は約770mg 、小松菜は約50mgであり約1/15程度しかありません。
また、特にカルシウムは、ほうれん草の3倍以上もあり、この中でも栄養価の高いものが小松菜と言えます。

小松菜の名前の由来は、江戸時代に現在の東京江戸川区小松川付近で栽培されていたことから命名されたそうです。
小松菜は、「冬菜」「雪菜」などの呼び名があるように、本来は冬に採れる野菜だったのですが、現在はハウスで栽培されているため、ほぼ1年中簡単に手に入ります。

小松菜の購入ポイントは次の通り。

・葉が鮮やかな緑色をしているものを選びましょう。葉の端が黄色くなってしまっていると、ビタミンCが落ちています。
・葉が肉厚で内側に丸まっており、茎にハリがあるものがおすすめです。
・茎が長いものは育ち過ぎのサインで、脈が発達しすぎているため食べた時に硬く感じてしまうため、注意しましょう。

今回は、チワワに小松菜を与えて大丈夫なのか、また、注意点やメリットについて紹介します。

チワワは小松菜を食べて大丈夫?

結論を述べれば、チワワは小松菜を食べて大丈夫です。
栄養価の高い食材なので食べさせてあげたいですね。
ただし、小松菜はアブラナ科の野菜なので、ヨウ素の吸収を妨げるイソチオシアネートという物質があるため、甲状腺の悪いワンちゃんには与えないのがおすすめです。

小松菜の主な栄養素

成分(100g当たり) 含有量
エネルギー 14kcal
水分 94.1ℊ
カルシウム 170mg
カリウム 500mg
鉄分 2.8mg
β-カロテン 3100μg

チワワが小松菜を食べるメリット

「骨が丈夫になる」

チワワは体格が華奢で少しの段差の衝撃でも、骨折してしまうくらい骨が弱い犬種です。
そのため小松菜には、100g当たり170mgもの豊富なカルシウムが含まれており、この量はほうれん草の3倍以上、牛乳100gあたりのカルシウムである110mgよりも多く魅力満点です。

人間であれば小松菜は、骨粗しょう症を予防してくれる食べ物としても注目の的です。
ただし、カルシウムだけを摂っても吸収率は高くないため、ビタミンDやマグネシウムなどを含む食品と一緒に小松菜を食べるのがおすすめです。

簡単にできるおすすめの吸収率が高まる方法を紹介します。
オリーブオイルやココナッツオイルなどの良質なものを数滴入れて調理することです。
香りも良くなり、栄養が吸収しやすいだけでなく、ワンちゃんの食欲も増進させちゃい、これは一石二鳥ですね。

また、別名「天然の精神安定剤」とも呼ばれているカルシウムは、骨や歯を丈夫にする以外にも、神経や筋肉の活動のフォローをする役割をはたしてくれます。

「アンチエイジング効果」

小松菜にはビタミンAやビタミンEが含まれており、抗酸化作用が働き、チワワの老化の症状を抑えてくれます。

「貧血の予防」

小松菜には鉄分が豊富に含まれており、その保有量は牛レバーと同じくらいあり、貧血の予防に効果があります。
そのため、赤血球や血液量を増強してくれて、全身へ酸素を運んでくれます。
また、鉄分が不足してしまうと、チワワの元気がなくなり、疲れやすくなるので注意が必要です。

「免疫力UP」

小松菜には、ビタミンCやβ-カロテンが多く含まれているため、免疫力をUPしてくれます。
白血球の働きを活性化し、風邪や病気になりにくくなります。

チワワの被毛艶が悪くパサついたり、フケが多くみられようなケースでは、β-カロテンを摂取するのが有効となります。
またチワワの体内でビタミンAに変換されて、目や粘膜の健康を維持し、皮膚や被毛、骨の成長をアプローチします。

ビタミンCにはコラーゲンを合成する働きもあり、ターンオーバーをサポートしてくれます。
ワンちゃんはビタミンCを合成できますが、1日に合成できる量は60mg程度でまだまだ足りないため、どんどん摂取したいビタミンです。

「カリウムでむくみ予防」

小松菜のカリウム含有量は、100g当たり500mgで野菜の中では多いほうです。
カリウムは、細胞内液の浸透圧を調整して体内の余分な水分やナトリウムなどを排出し、むくみの改善や予防につながります。

チワワに小松菜を与える量はどれくらい

チワワに与える小松菜の適量はどの程度でしょう。
もちろん適量は、チワワの健康状態や年齢、犬種、運動量など様々な要因で異なってきます。

具体的に、ワンちゃんの体重別で、小松菜の1日の摂取目安量を紹介しましょう。

ワンちゃんの体重 1日の小松菜の摂取目安量
1kg 5g
3kg 20g
5kg 30g
10kg 50g
20kg 90g

上記量はあくまで目安となります。
ワンちゃんに食べさせる量は、紹介量を限度に留めておくのがおすすめです。
特に初めて小松菜をワンちゃんに与えるケースでは、食物アレルギーはどのような食材からでも出るため、上記目安量の1/3程度から試してみましょう。

チワワに小松菜を与える際の注意点

「加熱する」

小松菜にも微量ですが、シュウ酸が含まれているため、茹でるか炒めるかして加熱するのがおすすめです。
なお、チワワは本来肉食であり、野菜の消化は苦手なので、加熱して柔らかくすることで消化しやすくなります。

また加熱することで、チワワが消化が苦手な食物繊維が柔らかくなります。
特に茎の部分は固く消化が悪い部分なので、茹でた上で細かく切って与えてあげるのがおすすめです。

「与えすぎに注意」

小松菜には、食物繊維が含まれており、適量であれば腸内環境を整え、善玉菌を増やしてくれます。
しかし食物繊維は、チワワには消化する酵素がないため食べ過ぎには注意が必要です。
過剰摂取してしまうとお腹を壊し、下痢の原因となってしまいます。

「食物アレルギーに注意する」

ワンちゃんには、個体それぞれのアレルギーがあり、小松菜でアレルギーが起こってしまうケースがあります。
小松菜を与えてから数時間は、チワワから目を離さず様子を観察し、ウンチの状態はしっかり確認しましょう。

少しでも元気がなくなるなど、普段と違った症状が見られれば、それ以上与えないようにしてください。

次のような症状が確認できれば、アレルギーの可能性が高いので、直ぐに動物病院を受診しましょう。

・嘔吐と下痢
・目の充血
・皮膚が赤くなり、湿疹、じんましんが出る
・元気がなくなる

まとめ

小松菜は栄養価の高い野菜であり、チワワが甲状腺が悪かったり、アレルギーが出ないケースであれば、適量を与えてあげましょう。
与える際は、茹でて細かく切ったものを与えるのが、消化がよくなりおすすめです。
免疫力アップやエイジングケア、皮膚粘膜のバリア機能を高め効果などが期待できます。

riasu