ごぼうは食物繊維が豊富な食材として有名です。
きんぴらごぼう何て最高ですが、欧米人にとっては実は「木の根を食べてる」という感覚で驚きなのだそうですよ。
実はこれには逸話が残っています。
先の大戦中に、外国人捕虜にゴボウを与えたそうです。
これが先ほども言ったように、木の根を食べさせられたと誤解され、後に戦犯として虐待の罪で処罰されたというのです。

確かに木の根にしか見えなくもないごぼうですが、ちゃんと美味しい選び方があります。
・太さが均一なものを選ぶ。(太すぎるものは大味になりやすい)
・根の少ないものを選ぶ。(できるだけヒゲのような根が少ないものを選ぶこと)
・シワがないものを選ぶ。(表面にシワが寄っているものは新鮮でない。中身の水分が蒸発してしまうからシワが寄る)
・固いものは避ける。

今回は、チワワはごぼうを食べても大丈夫か、また、栄養素や注意点について紹介します。

チワワはごぼうを食べても大丈夫?

結論を言えば、チワワはごぼうを食べても問題ありません。
ごぼうは非常に食物繊維が多く、便秘予防には持ってこいの野菜。
ただし若干アクがあり、与える量や調理法には注意が必要です。

ごぼうの主な栄養素

成分(100g当たり)         含有量
エネルギー             65 kcal
水分                81.7g
タンパク質             1.8g
脂質                0.1g
ナトリウム             18mg
カリウム              320mg
カルシウム             46mg
マグネシウム            54mg
セレン               1μg
リン                62mg
鉄                 0.7mg
亜鉛                0.8mg
ビタミンB1              0.05mg
ビタミンB2              0.04mg
ビタミンB6              0.1mg
葉酸(ビタミンB9)           68μg
ビタミンC               3mg
β-カロテン              1μg
食物繊維               5.7g

チワワにごぼうを与えるメリット

「食物繊維」

ごぼうと言えば、豊富な食物繊維がまず頭に浮かびます。
ごぼうの食物繊維には水溶性、不溶性の2種類があります。
不溶性食物繊維が「リグニン」で、腸内の発がん性物質を吸着してくれるため、大腸ガンの予防効果があるとされています。
また、解毒作用が働き、体内に入ってしまった毒素を排除して、チワワの体をクリーンにしてくれます。
コレステロールを減らす働きもあり、血液もサラサラになり、動脈硬化や心筋梗塞、脳梗塞などを予防してくれます。

一方水溶性食物繊維の「イヌリン」は、しっかり腸までたどり着き、腸内細菌の栄養源となって腸内環境を整えて善玉菌を増やしてくれます。
また、血糖値を改善して腎臓の機能を高めたり、便秘解消の効果があります。

「ミネラル」

ごぼうには、100g当たり、カリウム320mg、カルシウム46mg、マグネシウム54mgという具合にミネラルが豊富に含まれています。
また、ごぼうには、「セレン」と呼ばれる抗酸化作用が100g当たり1μg含まれており、活性酸素を除去する働きを行い、老化防止やがん予防なども期待できます。

「抗酸化作用」

ごぼうには、「ポリフェノール」や「ペルオキシダーゼ」といった成分が含まれています。
そのため、活性酸素の働きを抑制する抗酸化作用が働きます。
活性酸素は働きすぎてしまうと細胞を傷つけて、老化やガンなどの原因になってしまうため、抗酸化作用により老化やガンの予防効果が生じます。

「アミノ酸」

ごぼうにはアミノ酸も豊富に含まれています。
そのなかでも、アルギニンと呼ばれる成分には、免疫力を向上させ、エネルギーの代謝を活発にして滋養強壮にも効果があり、疲労回復や老化防止の効果が大きく期待できます。
また、成長ホルモンの分泌を促すため、成長期の子犬には貴重な栄養素となります。

チワワに与える量はどれくらい

はたしてごぼうは、チワワに与える適量はどの程度なのでしょうか。
もちろん適量は、チワワの健康状態や年齢、犬種、運動量など様々な要因で異なってきます。
よく手作りご飯や、ドッグフードにトッピングしてあげるときの目安として言われるのが、野菜類は食事量の10%以下に抑えようということです。
これが一つの目安となります。

カロリーで表したケースでも言われる目安が、総カロリーの10%未満です。
ただしごぼう食物繊維が豊富な野菜のため、大量に摂取すると消化不良を引き起こす恐れがあるため、過剰摂取にならないよう注意しましょう。
チワワのような小型犬の場合は、本当に一口で十分でしょう。

具体的に、ワンちゃんの体重別で、ごぼうの1日の摂取目安量を紹介しましょう。

ワンちゃんの体重        1日のごぼうの摂取目安量
1kg                                                            5g
3kg                                                            20g
5kg                                                            30g
10kg                                                          50g
20g                                                            90g

上記量はあくまで目安となります。
ワンちゃんに食べさせる量は、紹介量を限度に留めておくのがおすすめです。
特に初めてごぼうをワンちゃんに与えるケースでは、食物アレルギーはどのような食材からでも出るため、上記目安量の1/3程度から試してみましょう。

チワワにごぼうを与える際の注意点

「調理方法に工夫」

ごぼうはアクを含むため、しっかり灰汁を取り除く必要があります。
このため、二度茹でして茹で汁を一度捨てるなどという具合に、ひと手間かけた調理方法を工夫してください。

「細かくカット」

消化をよくするためにも、ごぼうは細かく刻むようにしましょう。
土をキレイに洗い流し、できれば皮も剥いでください。
また、胃腸が弱いワンちゃんには、フードプロセッサーなどを利用して、ペースト状にしてあげるのがおすすめです。

ごぼうを細かく刻むことで、チワワが喉に詰まらせるリスクを回避できます。
ワンちゃんは、習性として丸飲みが得意なので、大きな塊で与えてしまうと喉に詰まらせる事故が起こる恐れがあるのです。

なお、ワンちゃんに生のごぼうを与えるのは避けてください。
じっくり茹でてアクを抜き、柔らくして消化吸収をよくしてあげましょう。

「与え過ぎない」

ごぼうは食物繊維を豊富に含みます。
適量を摂取すれば、便通を改善する効果が働きますが、過剰摂取してしまえばワンちゃんは食物繊維を消化できないため消化不良を起こし、嘔吐や下痢の原因となってしまうため、与え過ぎないように注意が必要です。

「アレルギーに注意」

初めてチワワにごぼうを与える際には極少量として、よく注意して与えましょう。
稀に、ごぼうでアレルギーが出るワンちゃんもいます。
ごぼうを与えてから数時間は、チワワから目を離さず様子を観察し、ウンチの状態はしっかり確認しましょう。

少しでも元気がなくなるなど、普段と違った症状が見られれば、それ以上与えないようにしてください。

次のような症状が確認できれば、アレルギーの可能性が高いので、直ぐに動物病院を受診しましょう。

・嘔吐と下痢
・目の充血
・皮膚が赤くなり、湿疹、じんましんが出る
・元気がなくなる

riasu