納豆が苦手な人間は多いものですが、はたしてワンちゃんは、あの納豆独特のねばりや臭いが平気でしょうか?
実はワンちゃんは、腐敗した食べ物を好んだりします。
平気で食糞などもしてしまうわけだから、大丈夫そうな気もしますね。

納豆と言っても、意外に種類があります。
粒の種類で分けても、大粒、中粒、小粒、ひきわりがあり、結構粘りの強さや感触に差が生じます。
最も人気が高いのが、小粒納豆と言われています。
確かに粘りが強く、ご飯にかけて食べるのには最も美味しい種類だと感じられます。

今回は、チワワは納豆を食べても大丈夫なのか、また、栄養素や問題点について紹介します。

チワワは納豆を食べても大丈夫?

答えは「大丈夫」。
チワワに納豆を食べさせても基本的に問題ありません。
実は犬用の乾燥納豆なども販売されていますが、思ったよりワンちゃんはあのネバネバも気にならないようで、普通の納豆もよく食べてくれるようです。

納豆の主な栄養素

成分(100g当たり)         含有量
エネルギー             200 kcal
水分                59.5g
タンパク質             16.5g
脂質                10g
ナトリウム             2mg
カリウム              660mg
カルシウム             90mg
マグネシウム            100mg
リン                190mg
鉄                 3.3mg
亜鉛                1.9mg
ビタミンB1              0.07mg
ビタミンB2              0.56mg
ビタミンB6              0.24mg
葉酸(ビタミンB9)           120μg
ビタミンK              600mg
食物繊維               6.7g

チワワに納豆を与えるメリット

「便秘解消」

納豆の効果で期待大なのが、便秘の解消効果です。
思った以上に便秘で悩むワンちゃんは多いものです。
お腹がパンパンに張ってしまうのは、とてもチワワにとって苦しいものです。
便秘が続くと食欲も落ち、ストレスが溜まってしまいます。

最近はドライフードが主食のため、水分不足となったり、食物繊維は消化に悪いため、フードの種類によってはあまり含まれていないことも影響している要因のようです。

納豆には納豆菌や食物繊維、エサとなるオリゴ糖などが含まれており、善玉菌を増やして悪玉菌を抑制して腸内環境を整えて便秘を改善してくれます。

「骨が丈夫になる」

納豆にはカルシウムが豊富な上、「ポリグルタミン酸」という成分があり、カルシウムの吸収を促進してくれます。
さらに、カルシウムを骨に吸着させる効果があるビタミンKが豊富。
チワワは超小型犬のため体格が華奢で、ちょっとした衝撃でも骨折しやすいため、骨を丈夫にしてくれる納豆はおすすめです。

「心臓病に効果」

納豆菌は、ナットウキナーゼというタンパク質を分解する酵素を作りだし、血栓の主成分であるフィブリンを溶かし血液をサラサラにする効果が知られています。
このため、心筋梗塞や脳梗塞などの心臓病の予防に効果が期待できます。

「タンパク質」

納豆の原料である大豆は「畑の肉」と言われるだけあり、タンパク質が豊富です。
タンパク質は体を作る元であり、チワワの筋肉や皮膚、血液、臓器などを作り健康維持に役立ちます。

また、大豆のタンパク質は、新陳代謝を促す働きがあり、脂肪を過剰に貯め込むのを防いでくれます。
また、低カロリー高タンパクです。
このため、肥満気味の愛犬にも安心して食べさせることが出来るダイエット食材です。

チワワに与える量はどれくらい

はたして納豆は、チワワに与える適量はどの程度なのでしょうか。
もちろん適量は、チワワの健康状態や年齢、犬種、運動量など様々な要因で異なってきます。
よく手作りご飯や、ドッグフードにトッピングしてあげるときの目安として言われるのが、食事量の10%以下に抑えようということです。
これが一つの目安となります。

カロリーで表したケースでも言われる目安が、総カロリーの10%未満です。
チワワのような小型犬の場合は、本当に小さじ1杯で十分でしょう。
具体的に、ワンちゃんの体重別で、納豆の1日の摂取目安量を紹介しましょう。

ワンちゃんの体重 1日の納豆の摂取目安量
1kg 3g
3kg 5g
5kg 7g
10kg 15g
15kg 20g
20kg 27g

上記量はあくまで目安となります。
ワンちゃんに食べさせる量は、紹介量を限度に留めておくのがおすすめです。
特に初めて納豆をワンちゃんに与えるケースでは、食物アレルギーはどのような食材からでも出るため、上記目安量の1/3程度から試してみましょう。

チワワに納豆を与える際の注意点

「細かく刻む」

チワワは、習性としてあまり噛まずに丸呑みしてしまうことが多いです。
だから納豆のような大きさの粒は、丸飲みされる可能性が高まります。
丸呑みしてしまうと消化がされにくく、そのまま未消化で便に出てしまうことも多いものです。

だから大粒や小粒の納豆は、細かく刻んでいわゆる「ひきわり納豆」にして与えてあげましょう。

「与え過ぎない」

納豆は食物繊維を含むため、過剰摂取してしまうとお腹を壊し、下痢や嘔吐の原因となってしまいます。
また、カリウムを多く含むので、食べ過ぎることによって「高カリウム血症」になる可能性があるので、適量を守ることが大切です。
高カリウム血症になると、最悪の場合は命の危険もあり、吐き気が生じ、手足にしびれが起こり筋力の低下を招き、重篤化すれば不整脈を起こしてしまいます。

「味付けはしない」

人間ならば納豆を食べる時には、醤油や付属のタレ、カラシなどを使って、味付けをすることでしょう。
しかしチワワにとって、これらの調味料は塩分などを含み、健康を害してしまいます。
ワンちゃんは何にも味付けしなくても、よく納豆を食べてくれるので、さほど味には注意を払わずそのまま与えてあげれば問題ないでしょう。
決して味付けはしないようにしてください。

「加工品はチワワに与えない」

人間用に味付けされた加工品は、チワワたちワンちゃんには与えないようにしてあげましょう。

「納豆巻き」

人間用に作られた納豆巻きは、香辛料などが含まれ味付けされている可能性があります。
基本チワワには与えないようにしましょう。

「フリーズドライ納豆」

フリーズドライの納豆は、人間のおつまみやおやつとして販売されています。
このため、塩や醤油、香辛料などにより味付がなされています。
だからチワワの健康を害してしまうため与えないようにしましょう。
なお、フリーズドライの納豆は、犬用として販売されている商品もあります。
したがって、与える場合は、犬用のフリーズドライの納豆にしてください。

「アレルギーに注意」

ワンちゃんは、大豆アレルギーを持っている子もいます。
初めてチワワに納豆を与える際には極少量として、よく注意して与えましょう。
納豆を与えてから数時間は、チワワから目を離さず様子を観察し、ウンチの状態はしっかり確認しましょう。

少しでも元気がなくなるなど、普段と違った症状が見られれば、それ以上与えないようにしてください。

次のような症状が確認できれば、アレルギーの可能性が高いので、直ぐに動物病院を受診しましょう。

・嘔吐と下痢
・目の充血
・皮膚が赤くなり、湿疹、じんましんが出る
・元気がなくなる

riasu