ナスは、夏バテ予防に効果が期待できるほど、水分も多く含まれている野菜です。
でもその反面「栄養がなく水分だけ」なんて陰口を叩かれたりしています。
これはナスが、ビタミンやミネラルなどをそれほど含んでいない野菜だからです。
しかしナスの皮の部分には、とても有効な栄養素が含まれています。
そのため是非、チワワにナスの皮付きをそのまま食べさせる工夫をしてあげて欲しいものです。
ナスは料理法が豊富で、焼き・漬け・煮る・揚げる・蒸すなど、どのように使っても美味しく食べられる食材です。
美味しいナスを食べるためには、次の点に注意して選んでみましょう。
ナスの鮮度を見分けるポイントは、ヘタを確認することです。
黒く色づいていて、トゲが痛いぐらいのものは、新鮮な証拠とされています。
また、ひょうたんナスはダメと言われるように、首まで太いものを選んでください。
表面の光沢も大事であり、黒光りしているナスは、日光を十分に浴びて育った証であり、間違いなく味が良いですよ。
さらに、内部の水分が蒸発してくると実がしぼみ、表面にしわが出てくるのでしっかりチェックしよう。
結論を言えば、チワワはナスを食べても大丈夫であり、健康上の問題はありません。
ただし、「アルカロイド」という毒性のある成分をわずかに含んでいるため、与え過ぎには注意してください。
成分(100g当たり) | 含有量 |
エネルギー | 22 kcal |
水分 | 93.2g |
タンパク質 | 1.1g |
脂質 | 0.1g |
炭水化物 | 5.1g |
カリウム | 220mg |
カルシウム | 18mg |
マグネシウム | 17mg |
リン | 30mg |
鉄 | 0.3mg |
亜鉛 | 0.2mg |
飽和脂肪酸 | 0.03g |
コレステロール | 1g |
ビタミンB1 | 0.05mg |
ビタミンB2 | 0.05mg |
ビタミンB6 | 0.05mg |
葉酸(ビタミンB9) | 32μg |
ビタミンC | 4mg |
ビタミンE | 0.3mg |
ビタミンK | 10mg |
パントテン酸 | 0.30mg |
β-カロテン | 100μg |
食物繊維 | 2.2g |
はたしてナスは、チワワに与える適量はどの程度なのでしょうか。
もちろん適量は、チワワの健康状態や年齢、犬種、運動量など様々な要因で異なってきます。
よく手作りご飯や、ドッグフードにトッピングしてあげるときの目安として言われるのが、野菜類は食事量の10%以下に抑えようということです。
これが一つの目安となります。
カロリーで表したケースでも言われる目安が、総カロリーの10%未満です。
チワワのような小型犬の場合は10g程度、本当に一口で十分でしょう。
ナスの濃い紫色の正体が、アントシアニンという色素成分です。
そしてそのアントシアニンの中に、「ナスニン」という特にナスの皮の部分に多く含まれているポリフェノールの一種で、ナスからしか摂れない栄養素が含まれています。
ナスニンにはとても強力な「抗酸化作用」があり、ガン予防に効果的だと言われています。
元来、ガン予防に効果的な野菜として注目をあびる野菜が、ブロッコリーです。
ところが実は、驚きの事実として「ナスニン」の方が、ブロッコリーよりも発がん性物質を抑制する力が高いということがわかっています。
さらに凄いところが、熱に強いことです。
仮に100℃で10~20分の間加熱したとして、抑制効果が80%以上もまだ残るきわめて優秀野菜なのです。
さらにその他の効果を上げると、次のようなことまで期待できてしまいます。
・老化の予防によるアンチエイジング効果
・利尿作用による不要物の排出
・便秘の改善
・目の疲労を改善
・コレステロールの吸収を抑える
ナスに含まれる「コリン」と言う成分にも注目してください。
脳機能を強化する働きがあるために、記憶力を向上させる働きがあります。
このため、子犬のしつけに役立つとともに、老犬の認知症やアルツハイマーなどの脳の病気に対して効果が期待できます。
最近は、ワンちゃんも寿命が延びた分、認知症などからボケたり、徘徊をしてしまう愛犬も増えており、脳機能の維持にナスを食べるのは有効です。
ナスに限らず野菜の皮は、硬くて消化にはよくありません。
また、農薬のリスクがあったりもします。
このため、通常であれば剥いて与えるのがおすすめとなります。
しかしナス特有の栄養素である「ナスニン」は、特に皮の部分に多く含まれています。
このため、ナスに限っては、調理法に工夫を加えて何とか皮付きのままをチワワに与えてあげたいと考えます。
ここで助かるのがナスの特徴です。
ナスは、身も皮も熱に強く、少し程度加熱しても栄養素がなくならない優秀な野菜である点です。
このため、少しでも消化をよくするために、まずは生ではなく湯がいて柔らかくしましょう。
続いて、皮はなるべく細かく刻みます。
さらにおすすめは、フードプロセッサーなどを使ってペースト状にしてチワワに与えることです。
また、「ナスニン」は水溶性なので、スープなどにするのもおすすめです。
さらに効率よく吸収することが可能となります。
ナスには少量ですが、「アルカロイド」という天然の毒が含まれています。
アルカロイドを摂取し続けてしまうと、関節に炎症が起きたりして、修復機能が阻害されてしまいます。
このため、チワワにナスは与え過ぎないように注意するとともに、関節炎を患っているワンちゃんには、ナスを与えないように注意しましょう。
またナスには、水分を大量に含むと同時に、体の熱を逃がす働きがあり、食べ過ぎると体が冷えてしまいます。
このため、お腹が弱いワンちゃんや、妊娠中の母犬には特に与え過ぎないように注意しましょう。
ナスの弱点が、野菜にしてはビタミン類が少ないことと言えます。
このため、ナス単独で食べずに、他の野菜などとの食材の組み合わせ考えて食べることが大切となります。
特にナスに含まれていない栄養素を意識して、食材を組み合わせるのがおすすめとなります。
例えば、βーカロテンが豊富なにんじんや、ビタミンが豊富なかぼちゃなんて具合です。
単純に日ごとに、いろんな野菜と組み合わせてあげれば一番いいのかなと思いますね。
また、野菜ばかりではなく、そこにゴマを加える、ひじきを入れるなんて具合にトッピングしてあげれば、さらに効果があがり問題ありません。
ナスの漬物はNGです。
人間用に味付けがなされており、塩分などが含まれています。
このためチワワに与えてしまうと、健康に害をなしてしまいます。
漬物に限らず、基本として人間用に味付けされた加工品は、すべてワンちゃんにはあげるべきではないと認識しておきましょう。
ワンちゃんには、個体それぞれのアレルギーがあり、ナスでアレルギーが起こってしまうケースがあります。
ナスを与えてから数時間は、チワワから目を離さず様子を観察し、ウンチの状態はしっかり確認しましょう。
少しでも元気がなくなるなど、普段と違った症状が見られれば、それ以上与えないようにしてください。
次のような症状が確認できれば、アレルギーの可能性が高いので、直ぐに動物病院を受診しましょう。
・嘔吐と下痢
・目の充血
・皮膚が赤くなり、湿疹、じんましんが出る
・元気がなくなる