水菜はアブラナ科の植物で、肥料を使わずに流水で栽培されたことから水菜という名前が付いたとされています。
呼び方もいくつかあり、「京菜(キョウナ)」「柊菜(ヒイラギナ)」「千筋菜(センスジナ)」などと呼ばれています。
京菜という名前は、京都で古くから栽培されている京都発祥の野菜だからです。
水菜は大きく、関西系と関東系の品種の2種類に分類されます。
関西系の品種は、昔から「はりはり鍋」の食材として欠かせないものとされ、葉の切れ込みが深く生食に向いています。
サラダなどの生食に向いているため、近年は関西系の水菜が、全国的に普及してきています。
一方、関東系の品種は、「お雑煮」の定番の具材となっており、葉の切れ込みが浅く加熱調理されることが多いという特徴があります。
美味しい水菜を食べたいなら、次の点に注意して選ぶように注意しましょう。
葉の緑が鮮やかなことが一番。
葉先がピンとみずみずしいこともポイント。
この辺りのチェックは、スーパーでもたいてい水菜は、透明な袋に入っているため行いやすいはずです。
後、茎が白く、葉の緑とコントラストがはっきりした水菜を選んでくれれば美味しいですよ。
今回は、チワワは水菜を食べても大丈夫なのか、また、栄養素や与える際の注意点について紹介します。
水菜は、チワワが問題なく食べられる野菜です。
水菜は、旬が秋から冬にかけての緑黄色野菜で、見かけ以上の栄養豊富な野菜です。
水菜の栄養素を見ていきましょう。
成分(100g当たり) 含有量
エネルギー 23 kcal
水分 91.4g
タンパク質 2.2g
脂質 0.1g
ナトリウム 36mg
カリウム 480mg
カルシウム 210mg
マグネシウム 31mg
リン 64mg
鉄 2.1mg
亜鉛 0.5mg
ビタミンB1 0.08mg
ビタミンB2 0.15mg
ビタミンB6 0.18mg
葉酸(ビタミンB9) 140μg
ビタミンC 55mg
ビタミンK 120mg
β-カロテン 1300μg
食物繊維 3g
はたして水菜は、チワワに与える適量はどの程度なのでしょうか。
もちろん適量は、チワワの健康状態や年齢、体重、運動量など様々な要因で異なってきます。
よく手作りご飯や、ドッグフードにトッピングしてあげるときの目安として言われるのが、野菜類は食事量の10%以下に抑えようということです。
これが一つの目安となります。
カロリーで表したケースでも言われる目安が、総カロリーの10%未満です。
チワワのような小型犬の場合は、本当に一口で十分でしょう。
水菜には、アブラナ科の植物に含まれる「アリルイソチオシアネート」という、ワサビなどにもある辛味成分が含まれています。
アリルイソチオシアネートは、強い抗菌作用を持っており、大腸菌O-157などの細菌やカビなどに対してとても有効です。
このため、夏場の食中毒予防には持ってこいの野菜です。
また、アリルイソチオシアネートには、タンパク質が作用する血小板を固める働きを抑える効果があります。
このため、血栓症や脳梗塞、心筋梗塞などの予防に期待が持てます。
水菜に含まれる「水菜ポリフェノール」という成分が、肌の新陳代謝を高めてくれて、また、紫外線などで傷ついた肌細胞を修復してくれる効果があることが、近年判明して注目されています。
水菜は、100ℊあたり1300μgもの豊富なβ-カロテンと、55mgのビタミンCを含んでいます。
β-カロテンは、抗酸化作用があり、有害な活性酸素を消去してくれて免疫力をUPさせ、がん予防に期待が持てます。
また、チワワの体内で酵素によってビタミンAに変わります。
なお、必要に応じてビタミンA不足を補うかたちで変換するため、よく言われる中毒や過剰症などを引き起こす心配はありません。
ビタミンAの主な働きは、以下の通りです。
・視力を正常に保つ。
・皮膚や喉、鼻などの粘膜を正常に保つ。
・風邪を予防する。
・夜盲症の予防。
ビタミンCにも抗酸化作用があり、活性酸素の働きを抑制してくれます。
また、コラーゲンの生成や免疫力アップの効果もあり、肌細胞に働きかけて皮膚や粘膜の健康維持を図り、肌荒れの改善にも効果があり、老化を防いでシミやシワを予防してくれます。
チワワたちワンちゃんは、ビタミンCの生成を肝臓で行えますが、それでもその生成量は一日で最大でも約60mg程度だそうです。
まだまだ足りないそうなので、水菜に含まれるビタミンCも摂取したいですね。
また、ビタミンCは通常水溶性ビタミンのため、体内に蓄積しにくい性質があるため、どんどん摂取する必要があるのです。
水菜には多くのカルシウムが含まれており、100g当たりのカルシウムは牛乳よりも多いほどです。
カルシウムの99%は骨の材料になり、骨や歯を丈夫にしてくれます。
骨そしょう症の予防にも効果的です。
また、水菜には、ビタミンKも含まれおり、骨にカルシウムを定着させる働きや、骨の形成を促す効果が期待できます。
チワワは超小型犬で体格が華奢で、わずか30cmの高さから落ちても骨折することがあるほど骨が弱い犬種。
だから、ビタミンKとカルシウムを同時に摂取できる水菜は、チワワの骨を丈夫にしてくれる効果が期待できるため、積極的に摂取したい野菜です。
水菜の成分は91.4%が水分です。
このため、あまり普段水を飲まないワンちゃんには、貴重な水分源として役立ちます。
特に、夏場の時期に水分不足気味のワンちゃんは、水菜から水分補給すれば助かります。
水菜はアブラナ科の野菜のため、ゴイトロゲンという成分を含みます。
ゴイトロゲンは、ヨウ素の吸収を阻害する働きが生じるため、甲状腺ホルモンの分泌に影響を与えてしまいます。
そのため、甲状腺肥大や甲状腺腫を引き起こす原因となってしまいます。
甲状腺の機能が低下しているワンちゃんには要注意となります。
水菜は100gあたり3gの食物繊維を含んでいます。
チワワは食物繊維を消化できません。
そのため、与え過ぎてしまうと消化不良を引き起こし、嘔吐や下痢の症状を起こしてしまう恐れがあります。
ちなみに、ワンちゃんに必要な量の計算式は、「犬の体重㎏×0.17g」となっているので、一日の摂取目安にしてみましょう。
また、水菜にはカルシウムやマグネシウムも豊富に含まれています。
そのため、過剰摂取してしまうと、結石の原因になってしまう恐れがあります。
結石が起こってしまうと、尿により老廃物が体外に排出できなくなってしまうために、腎臓に大きな負担がかかり、最悪のケースでは腎臓が機能しなくなってしまい命を落とすこともあります。
結石ができるメカニズムは不明だとされていますが、遺伝的要素も影響するとされており、チワワは、シュウ酸カルシウム結石ができやすい犬種とされているので注意しましょう。
また、パグ、ペキニーズ、ヨークシャーテリア、ビーグル、コーギー、ミニチュアダックスフンド、ブルドッグなどの犬種が結石ができやすいとされています。
チワワは繊維質の消化が苦手なため、水菜は細かくカットしてから与えましょう。
消化がしやすくなります。
また、さらにペースト状にしてあげれば、一層食べやすくなりおすすめです。
水菜を加熱してあげれば、えぐみが軽減され、柔らくなり消化もよくなります。
さらに、β-カロテンは、油で炒めてあげることで吸収率が良くなる効果もあります。
ちなみにこの時には、動物油よりも植物油を使う方がおすすめです。
ただし、茹でたケースでは、タミンCは水に溶けやすく加熱することで失われやすくなります。
食物はすべてアレルギンになる要素を含んでいます。
このため、水菜を食べてアレルギーを起こす子もいます。
したがってチワワに初めて与える時は、細心の注意を払い、極微量与えるようにしてください。
与えてから、数時間はチワワから目を離さず様子を観察してください。
口や目のまわりを痒がる素振りが見えたり、元気がなくなるなど普段と少しでも違った様子が見られたケースでは、アレルギーの可能性が高いです。
・目の充血
・体を痒がる
・湿疹、じんましん、
・嘔吐、下痢
上記のようなアレルギー症状が見られたならば、すぐに動物病院に連れて行ってあげましょう。