あけびは秋の味覚の1つといえ、つる性の植物であるあけびは山に自生しており、山育ちの人々であればとって食べた記憶もあるはずです。
大きさは長さが10cmくらいです。
熟すと果皮が縦にパックリと割れて食べ頃となり、中の果実をそのまま直接食べることができます。
果肉は乳白色のゼリー状であり、食べればほんのり甘い味がします。
なお、小さな黒い種がたくさん入っているため、種は口に残して吐き出します。
似た植物にムベがありますが、こちらは果皮が割れるようなことはありません。
アケビの果皮は苦味(アク)が強く、生では食べられません。
少しだけならば、犬にアケビを食べさせても大丈夫です。
ただし大量に与えなないことと、種ごと食べると消化不良を起こしやすくなるので注意が必要です。
実際にどのような成分がアケビに含まれているのか紹介します。
アケビの成分(100gあたり)
成分 含有量
エネルギー 82 kcal
水分 77.1g
タンパク質 0.5g
脂質 0.1 g
炭水化物 22.0 g
カリウム 95 mg
カルシウム 11mg
マグネシウム 14mg
リン 22mg
鉄 0.3 mg
亜鉛 0.1 mg
ビタミンB2 0.03mg
ビタミンB6 0.08mg
ビタミンC 65 mg
葉酸 30μg
食物繊維 1.1 g
アケビの果肉部分には、ビタミンCがたっぷり含まれており、100gで65mgです。
ビタミンCが多く含まれている代名詞のレモンで、100 mg、いちごが63であり、何といちごよりもビタミンCが多く含まれています。
ビタミンCには、抗酸化作用が働き、また皮膚や粘膜の健康維持にも効果があります。
紫外線による肌ダメージの回復などにも役立ちます。
しかし、水に溶けやすく熱に弱いという特徴があるため、加熱してしまうと減少してしまい思ったより摂取しにくい成分です。
ただしビタミンCは、ワンちゃんの体内で生成される非必須ビタミンです。
アケビは食物繊維も含みますが、果肉部よりも果皮のほうが3倍近くもたっぷり含んでいます。
食物繊維は、お腹の調子を整えて、便秘の解消や腸内環境の改善に大きな力を発揮してくれます。
しかしワンちゃんは、食物繊維が消化吸収できないので注意が必要です。
アケビにはカリウムが95 mg含まれ、特に果皮に多く含まれています。
カリウムは、代謝や神経の働きをサポートすることで、情報を正しく伝達してくれ、体の中の不要な水分や塩分を体外に排出してくれます。
また、高血圧の予防にも効果を発揮します。
カリウムが不足すると、脱力感が生じ、神経過敏となり、不整脈などを発症しやすくなります。
犬の健康を維持する上でカリウムは、欠乏しても過剰になっても悪影響を与えてしまいます。
ポリフェノールの1種の天然色素であるアントシアニンが、アケビの果皮には豊富に含まれています。
アントシアニンは、ブルーベリーに含まれることがよく知られており、活性酸素を除去する抗酸化力の働きで、白内障の予防や目の疲れによいことで有名です。
この他にも、花粉症の予防や目の老化を防ぐ、抗炎症作用・抗潰瘍作用、コラーゲンを安定させ角膜の保護、内臓脂肪の蓄積を抑える効果などが知られています。
アケビの果肉に多く入っている種は、犬の消化には悪いため、しっかり除去してあげましょう。
また、苦味もあります。
アケビの果皮は、多くの栄養素を豊富に含みますが、苦味(アク)が強いので生で食べさせてはダメです。
犬に食べさせるために行うアク抜きは、茹でるのが一番です。
炒めたり揚げたりするのは、カロリーコントロールを考えればおすすめではありません。
アケビはカロリーや糖質が高い果物のため、与えすぎてしまうと糖分のとりすぎになり、肥満や歯周病、糖尿病の原因になりがちです。
また犬が消化できない食物繊維も含むため、与え過ぎてしまうとお腹を壊して下痢や嘔吐を起こしてしまいます。
このため、与えすぎには注意しましょう。
ワンちゃんは初めて食べるのもであれば、何でもアレルギーが出る可能性があります。
このため、初めてチワワにアケビを与える際には極少量として、よく注意して与えましょう。
与えてから、数時間はチワワから目を離さず様子を観察してください。
口や目のまわりを痒がる素振りが見えたり、元気がなくなるなど普段と少しでも違った様子が見られたケースでは、アレルギーの可能性が高いです。
皮膚が赤くなり、湿疹、じんましんが出たり、目の充血や嘔吐や下痢の症状があれば、すぐに動物病院を受診してください。