クコの実をよく知らない人でも、杏仁豆腐の上などにのっている赤いかわいい実のことと言えば、ピンとくる人も多いことでしょう。
最近特に、スーパーフードとして世間で注目され出している果物の一つです。
クコの実の原産は東アジアであり、ナス科の落葉低木の果実です。
果実の大きさは2.5 cmほどの楕円形で熟すと橙紅色となり、果実の中には2mm弱程度の種子が20個ほど入っています。
別名としては、「ウルフベリー」「ゴジベリー」などとも呼ばれています。
中国では昔から薬膳料理に使われ、不老不死の実とも称されており、世界三大美女のひとりである楊貴妃も、クコの実を好んで食べたと言われているほどです。
このため、漢方薬としても広く利用されています。
クコの果実は枸杞子(くこし)と呼ばれ、血圧や血糖の低下作用や抗脂肪肝作用などがあります。
また強壮薬としても用いられます。
根皮は地骨皮(じこっぴ)と呼ばれ、抗炎症作用、解熱作用、強壮、高血圧低下作用などがあります。
クコ茶としてもよく飲まれています。
葉は枸杞葉(くこよう)と呼ばれ、動脈硬化予防や血圧の低下作用などがあり、こちらもクコ茶として飲まれます。
クコの実は、スーパーフルーツと呼ばれるようにとても栄養価が高く、何と100種類もの栄養素が含まれているとされるほどです。
そんなクコの実を、愛犬に与えて大丈夫でしょうか?
愛犬が適量を摂取する分にはほぼ問題はありませんが、クコの実はナス科の果実であり、「ソラレン」という毒素が含まれているため注意が必要です。
よくジャガイモの芽の青い部分は食べてはいけないとされるのが、このソラレンが含まれているからです。
ソラレンを摂取してしまうと、嘔吐や下痢を引き起こす原因となってしまいます。
またさらにクコの実には、「グリコールアルカロイド」と呼ばれる毒素も含まれているので注意が必要です。
クコの実の場合、そのまま食べるよりも、スーパーフード「ゴジベリージュース」としてよく販売されています。
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また、乾燥クコの実(ドライ・ゴジベリー)は、多くのスーパーマーケットなどで販売されており、ドライフルーツのように用いられています。
人間の場合、朝食のシリアルなどに混ぜてよく食べられていますが、愛犬のフードに少し混ぜてあげてもよいでしょう。
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クコの実の(ゴジベリー)乾燥の成分(100gあたり)
成分 含有量
エネルギー 83 kcal
カリウム 1,132mg
カルシウム 112mg
鉄 9mg
亜鉛 2mg
セレン 50μg
ビタミンB2 1.3mg
ビタミンC 29~148mg
クコの実に多く含まれるα-リノレン酸は、多価不飽和脂肪酸の一種で、必須栄養素である「必須脂肪酸」です。
α-リノレン酸を原料とすることで、EPAやDHAを体内で生産可能となりますが、α-リノレン酸自体は体内で生成できないため、食べ物から摂取する必要があります。
皮膚のバリア機能、神経細胞の形成、認知機能を高める働きなど、その効果は多岐にわたって期待されている。
リノレン酸に期待できる効果としては、血流の促進、皮膚のバリア機能、神経細胞の形成、認知機能を高め老化を予防、アレルギー緩和など多くの働きが期待できます。
クコの実には、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンEやビタミンB群も豊富に含まれており、体の免疫力を高めてくれます。
さらに多彩なビタミン類が、アンチエイジング効果もはたし、身体の調子を整えてくれます。
クコの実には、100gあたりカルシウム112mg、カリウム1,132mg、鉄9mg、亜鉛2mgといった具合に様々な種類のミネラルを豊富に含んでいます。
ミネラルの基本の役目は、3大栄養素の機能サポートであり、犬の体調を整え、さらに骨や歯など体の組織を構成することで、犬の成長を手助けします。
クコの実には、特にカリウムがバツグンに多く含まれています。
カリウムは、代謝や神経の働きをサポートすることで、情報を正しく伝達してくれ、体の中の不要な水分や塩分を体外に排出してくれます。
また、高血圧の予防にも効果を発揮します。
カリウムが不足すると、脱力感が生じ、神経過敏となり、不整脈などを発症しやすくなります。
クコの実には、高レベルの抗酸化物質であるゼアキサンチンが含まれています。
紫外線や放射線による皮膚の細胞破壊を防いでくれる効果が期待されます。
クコの実には、以下のような効果があり、低血糖の改善効果が期待できます。
・血糖値を低下させる
・糖耐性を改善する
・インスリン抵抗性を軽減する
食物はすべてアレルギンになる要素を含んでいます。
このため、クコの実のを食べてアレルギーを起こす子もいます。
したがってチワワに初めて与える時は、細心の注意を払い、極微量与えるようにしてください。
与えてから、数時間はチワワから目を離さず様子を観察してください。
口や目のまわりを痒がる素振りが見えたり、元気がなくなるなど普段と少しでも違った様子が見られたケースでは、アレルギーの可能性が高いです。
・目の充血
・体を痒がる
・湿疹、じんましん、
・嘔吐、下痢
上記のようなアレルギー症状が見られたならば、すぐに動物病院に連れて行ってあげましょう。