秋の味覚の代名詞といえば、「さんま」ですね。
さんまはあの細長い刀のような形に見立て、漢字で「秋刀魚」、秋の刀のような魚と書くように、秋が一番脂がのって旬の魚です。

また、庶民の味と言われたように、一匹100円程度で買えてしまい、家計を助け頻繁にメニューに登場する魚です。
定番の「塩焼き」が最高、カボスやスダチの搾り汁をかけ、大根おろしを添えて食べたらそれこそ言うことなし。

以下のようなさんまを選べは、一層美味しく味わえますよ。

・透明な澄んだ目をしている
・くちばしと尾びれの付根が黄色い
・お腹が硬く、銀色でピカピカしている
・身が厚く、背中が盛り上がっている
・背中の黒い部分がはっきりしていて鮮やか
・尻尾を持つと一直線に立つ

そんなさんまをチワワと一緒に味わいたいという飼い主さんに、注意点やメリットを紹介します。

チワワはさんまを食べても大丈夫?

答えは「YES」です。
栄養的にはまったく問題ありません。
というよりも、嬉しい効果が期待できる魚といえます。
ただし、本などを見るとたまに注意する魚なんてあがっていたりしますが、これは骨が多いためです。
したがって、しっかり骨を取り除くなど、適切な調理法を用いて、与え過ぎさえしなければ、チワワにとって、魅力満点の食材といえます。

さんまの主な栄養素

さんまには、以下の表の通り豊富な栄養素が含まれます。
「さんまが出るとあんまがひっこむ」なんて、江戸時代には言われたほどです。
疲れをとるために、あんまにもんでもらうより、栄養満点のさんまを食べれば良かったのでしょうね。

成分名 成分量(100gあたり)
水分 55.6g
カロリー 318 kcal
タンパク質 18.1g
炭水化物 0.1g
ビタミンB2 0.28㎎
ビタミンB6 0.54㎎
ビタミンB12 16.2μg
ビタミンD 15.7μg
ビタミンK 1㎎
ナトリウム 140㎎
カリウム 200㎎
カルシウム 28㎎
リン 180㎎
鉄分 1.4㎎

チワワにさんまを与えるメリット

「DHA(ドコサヘキサエン酸)・EPA(エイコサペンタエン酸)」

青魚であるさんまには、オメガ3脂肪酸というDHA・EPAが豊富に含まれています。
DHAは、脳神経細胞の細胞膜機能を保護して、老化予防や認知症予防の効果があります。
EPAは、コレステロールを低下させて、血液をサラサラにしてくれて血流がよくなり、血栓や脳梗塞の予防に期待できます。
このため、DHA・EPAはシニア犬のフードによく含まれており、ワンちゃんのボケ防止に効果を発揮してくれます。

「タンパク質が豊富」

さんまは、炭水化物、脂質とともに三大栄養素と呼ばれ、体を作るタンパク質を豊富に含み、筋肉はもちろん、臓器・被毛・爪など様々な部分を作るのに役立ちます。

「ビタミンも豊富」

さんまは、ビタミンを豊富に含んでいます。

ビタミンA・・・皮膚、粘膜や目の健康を保つ
ビタミンD・・・カルシウムの吸収を助けてくれて、骨や歯を丈夫にして骨粗鬆症予防に期待
ビタミンB群・・・栄養の代謝を促進して、エネルギーを効率的に作り出し、疲労回復に役立ちます。また、貧血予防に効果が期待できるビタミンB12が、100gあたり16.2μgと豊富です。
ビタミンK・・・血液を凝固させる効果があります。また、骨にカルシウムを沈着させる効果があり、骨を丈夫にします。
カルシウム・・・骨や歯を形成する働きがあります。筋肉の動きをサポートする働きもあります。

さんまをチワワに与える際の注意点

「骨に注意」

さんまは、小骨が多く喉や内臓に刺さる可能性があります。
だから十分注意して、出来るだけ取り除くほうが安心です。

チワワのような気管が細い小型犬や、老犬など飲み込む力が衰えている場合は、危険性が増してしまいます。

また、一層のこと骨ごと食べられるように調理する手もあります。

・フードプロセッサーや、すり鉢を使ってすり潰す
・圧力鍋で煮ることで、骨を柔らかくする

このように頑張ってひと手間かけてあげれば、安心して骨ごと食べられます。

「生では与えない」

さんまには寄生虫(アニサキス)がいる可能性があります。
寄生虫に寄生されると、急性胃腸炎になったり、嘔吐・腹痛・下痢などの症状が起こってしまいます。
そのため、万一に備え加熱(60度以上)するのがおすすめです。
加熱することで、消化の助けにもなります。
なお、「マイナス20度の環境で24時間冷凍」することで、寄生虫を駆除できるそうです。
でも生で与えるよりは、丸焼きや湯がいたりする方が無難だと思います。

「与え過ぎない」

青魚は油分が多いため、与え過ぎてしまうと下痢をしてしまいます。
そのため、チワワであれば、5g程度にしておきましょう。
体重10kgのワンちゃんで20g程度です。

「味付けはしない」

塩焼きにしたり、醤油をかけるなど、さんまに味付けをしないようにしましょう。
人間用の味付けにしてしまうと塩分が気になります。
さんまは味付けなどしなくても、ワンちゃんは喜んで食べてくれますよ。
例えば、ほぐしたさんまをご飯に混ぜてあげれば、バクバク食べてくれます。
こんな感じで、さんまをおやつとして与えてあげるのもおすすめです。

「アレルギーに注意」

青魚によるアレルギー反応に注意しましょう。
そのため、初めてさんまを与える際は極少量に留め、さんまを与えてから数時間は、チワワから目を離さず様子を観察し、ウンチの状態はしっかり確認しましょう。

少しでも元気がなくなるなど、普段と違った症状が見られれば、それ以上与えないようにしてください。

次のような症状が確認できれば、アレルギーの可能性が高いので、直ぐに動物病院を受診しましょう。

・嘔吐と下痢
・目の充血
・皮膚が赤くなり、湿疹、じんましんが出る
・元気がなくなる

riasu