豆乳は栄養が豊富で人間の体に良いため、健康のために飲んでいる人も多いもの。
そのため、愛犬に豆乳を飲ませたいと思う飼い主さんが多そうですが、飲ませても大丈夫でしょうか。
大豆アレルギーが心配だったりします。
今回は、チワワに豆乳を飲ませても大丈夫なのか、また、注意点やメリットについて紹介します。

チワワに豆乳を飲ませても大丈夫?

結論を言えば、基本的に問題ありません。
ただし豆乳には、様々なものが含まれている調整豆乳と無調整豆乳などがあります。
チワワに与えるのは、無調整豆乳にしましょう。

豆乳の原料はタンパク質を豊富に含む大豆、ドッグフードにもよく使用されています。
食欲が細くなった高齢犬のドッグフードにかけてあげるのは有効です。
香りが引き立ち食欲増進に繋がり、またフードが柔らかくなるので食べやすくなり、消化もしやすくなります。

豆乳の主な栄養素

豆乳には、以下の表の通り豊富な栄養素が含まれます。

成分名 成分量(100gあたり)
水分 90.8g
カロリー 46 kcal
タンパク質 3.6g
炭水化物 3.1g
食物繊維 0.2g
ビタミンB1 0.03㎎
ビタミンB2 0.02㎎
ビタミンB6 0.06㎎
葉酸 28μg
ビタミンK 4㎎
ナトリウム 2㎎
カリウム 190㎎
カルシウム 15㎎
リン 49㎎
鉄分 1.2㎎

チワワに豆乳を与えるメリット

「タンパク質」

豆乳には、「植物性タンパク質」が豊富に含まれており、体内で分解され体を作る主成分のアミノ酸となります。
タンパク質は、臓器、皮膚、爪、髪などの組織を作る成分となります。
このため、特に成長期の子犬には役立つ重要な栄養素です。

「イソフラボン」

女性ホルモンのエストロゲンは、美容成分だけでなく、コレステロールの調整や骨の代謝に関係し、骨からカルシウムが溶け出すのを抑える作用があります。
このため、骨粗鬆(こつそしょう)症の予防にも効果を発揮します。
イソフラボンは、このエストロゲンの分泌を促進してくれます。
エストロゲンは加齢やストレスなどによって減少するため、老犬に豆乳を摂取させると有効です。
またイソフラボンは、活性酸素を除去し血流をよくするため、アンチエイジングなどの若返り効果をもたらします。

「サポニン」

豆乳に含まれる「サポニン」は、アミノ酸、脂肪酸、ブドウ糖からできています。
サポニンは、免疫機能母体を活性化させることで「ナチュラルキーラ―細胞」と呼ばれ、免疫機能母体を活性化させて強力な抗酸化作用を持ちます。
このため、「インフルエンザ」「風邪」などの感染症予防に大きな力を発揮します。

また、血中の「悪玉(LDL)コレステロール」を抑制して、ドロドロとした血液をサラサラに改善し、「動脈硬化」「血栓」などの生活習慣病予防に効果があります。
さらに、肝機能を保護する働きもあります。

「腸内バランスを整える」

豆乳にはオリゴ糖が含まれていて、腸内の善玉菌を増やす作用があります。
腸内には善玉菌と悪玉菌がいて、悪玉菌が多くなってしまうと腸内環境が悪くなり、栄養素の吸収が低下し、老廃物が体外へ排出しにくくなり、下痢や便秘になってしまいます。
このため、豆乳を食べてオリゴ糖を摂取することで便秘解消などの効果が期待でき、腸内環境を整えてくれます。

チワワに与える量はどれくらい

はたして豆乳は、チワワに与える場合適量はどの程度なのでしょう。
もちろん適量は、チワワの健康状態や年齢、犬種、運動量など様々な要因で異なってきます。

具体的に、ワンちゃんの体重別で、豆乳の1日の摂取目安量を紹介しましょう。

ワンちゃんの体重 1日の豆乳の摂取目安量
2kg 15ml
3kg 20ml
5kg 30ml

上記量はあくまで目安となります。
ワンちゃんに食べさせる量は、紹介量を限度に留めておくのがおすすめです。
特に初めて豆乳をワンちゃんに与えるケースでは、食物アレルギーはどのような食材からでも出るため、スプーン一杯程度から試してみましょう。

チワワに豆乳を与える際の注意点

「腎臓に疾患を持つワンちゃんはNG」

豆乳のタンパク質は消化吸収性が高く、過剰摂取すると腎臓に負担をかけてしまいます。
また、カリウムを含み利尿作用が働くため、頻尿になり腎臓に負担がかかる恐れもあります。
このため、腎臓が弱いワンちゃんには豆乳を与えるのは控えるのがおすすめです。

「常温に戻してから与える」

冷蔵庫から豆乳を出して直ぐにチワワに与えてしまうと、冷たいのでお腹を壊してしまう可能性があります。
必ずしばらく時間をおき、常温に戻してから与えるように心がけましょう。

「与え過ぎない」

チワワが豆乳を摂取しすぎてしまうと、下痢や嘔吐してしまうことがあります。
また、タンパク質やミネラルを豊富に含むため、「膵炎」にも注意が必要です。
さらに、タンパク質とミネラルが結合してできる「尿路結石」にも要注意です。
物足りなさそうにするケースでは、豆乳を水で薄めてかさ増ししてあげるのがおすすめです。

「豆乳の種類に注意」

豆乳には、「無調整豆乳」「調整豆乳」「豆乳飲料」の3つの種類があります。
無調整豆乳は余分な物を含まず、大豆をしぼった際の絞り汁そのままであり、素材の味をそのまま活かしたところが特徴で、大豆固形分が8%以上となっています。
調整豆乳は、無調整豆乳のままだと飲みにくいため味を飲みやすく調整して、砂糖や食塩などの調味料を加えたものです。
豆乳飲料はさらに飲みやすくしており、乳製品や果汁を加えています。

調整豆乳・豆乳飲料は、調味料などが加わっているためチワワの健康に害を与えるので、必ず「無調整」マークがついた無調整豆乳を選ぶのがおすすめです。

「食物アレルギーに注意」

ワンちゃんには、個体それぞれのアレルギーがあり、大豆アレルギーのチワワもいます。
豆乳を与えてから数時間は、チワワから目を離さず様子を観察し、ウンチの状態はしっかり確認しましょう。

少しでも元気がなくなるなど、普段と違った症状が見られれば、それ以上与えないようにしてください。

次のような症状が確認できれば、アレルギーの可能性が高いので、直ぐに動物病院を受診しましょう。

・嘔吐と下痢
・目の充血
・皮膚が赤くなり、湿疹、じんましんが出る
・元気がなくなる

また、アレルギーには「先天性のもの」と「後天性のもの」があり、同じ食べ物を長期間にわたって摂取し続けた結果、許容量のコップが満杯になって溢れ出してしまうケースから生じることもあります。
だから、大丈夫と思った食べ物から、ある日を境にアレルギー反応が生じるケースもあると知っておきましょう。

riasu