色鮮やかな緑色のししとうは、煮たり、焼いたり、揚げたりと、様々な調理法で楽しめる人気が高い野菜です。
見た目がとうがらしに似ているからワンちゃんにはダメそうに感じられます。
でも、辛くないから大丈夫かなと思うと中には、ビックリするくらい辛いものが混ざっていることもあるため余計悩んでしまいます。
また、ピーマンに似ている感じもしますよね。
実はししとうの正式名称は「獅子唐辛子(ししとうがらし)」と言います。
ナス科のとうがらしの仲間だったわけです。
ししとうの先端が獅子の鼻に似ているということから、このように名付けられたそうです。
ちなみに、普段私たちが食べるししとうは、熟する前に収穫されているために緑色をしていますが、成熟すると赤くなり獅子の鼻に似ていることになるのです。
正体が唐辛子だったわけだから、チワワに与えるのはNGとなります。
とうがらしは、辛味種と甘味種の2種類に分かれます。
ししとうは、後者に位置する甘味種に分類されます。
実はピーマンやパプリカなどもこの甘味種に含まれます。
だからししとうはピーマンに似た形をしており、同じトウガラシ属の仲間だったのです。
ところが、ピーマンやパプリカはワンちゃんが食べることができる野菜です。
そう考えると、同じ甘味種に分類されるししとうも、食べても大丈夫な気もしますよね。
何故ししとうがダメなのかは、後で説明しますね。
ししとうの原産地は中南米と言われており、15世紀頃にコロンブスが香辛料としてヨーロッパに伝えたとされています。
当時はししとうもとうがらしと同様の強い辛みがあったと言われています。
ところが、だんだんと辛味が少ない品種が生まれたそうです。
今回は、チワワがししとうを食べてはダメなNG理由を解説していきます。
ししとうは甘味種の唐辛子です。
ししとうはピーマンやパプリカと同じ甘味種の唐辛子とされていますが、その位置づけは、唐辛子とピーマンやパプリカの中間に位置する野菜と言えます。
そのため、ピーマンと比べて辛みが多いものが多いですし、10本に1本程度の割合でとても辛味が強いものが混ざっています。
この強烈な辛みのししとうをチワワが食べてしまえば一発KOで、刺激が強すぎて胃腸に負担をかけ、悪影響が生じてしまいます。
全く見た目からは判断できないため往生してしまいます。
原因は、天候不良や水分・肥料不足などであり、ストレスが影響すると言われています。
植物もストレスを感じることで、いろいろと影響が生じてしまうのですね。
通常より辛いシシトウになってしまうものは、種子が少ないものや、受粉しないで結実したケースだとされています。
このような状態だと「カプサイシン」を多く含むことになるそうです。
カプサイシンこそが、唐辛子に多く含まれる成分であり、唐辛子の辛み成分なのです。
カプサイシンは辛くて刺激が強いため、ワンちゃんが摂取してしまうと、お腹を壊して下痢や嘔吐を起こしたり、また胃腸炎になったりする事があります。
ししとうはこの「カプサイシン」を含んでいるため、チワワが食べてはダメなわけです。
成分(100g当たり) 含有量
エネルギー 27 kcal
水分 91.4g
タンパク質 1.9g
脂質 0.3g
ナトリウム 1mg
カリウム 340mg
カルシウム 11mg
マグネシウム 21mg
リン 34mg
鉄 0.5mg
亜鉛 0.3mg
ビタミンB1 0.07mg
ビタミンB2 0.07mg
ビタミンB6 0.39mg
葉酸(ビタミンB9) 33μg
ビタミンC 57mg
ビタミンK 51mg
β-カロテン 530μg
食物繊維 3.6g
ワンちゃんには与えることがNGのししとうですが、栄養素成分はピーマンに似ており、カリウムを多く含みます。
カリウムは、利尿効果が働き、体内の余計な塩分を尿と共に体外へ排出してくれる効果が働き、高血圧の予防に期待がもてます。
また、「ピラジン」という栄養素が含まれており、少し青臭く感じる香りの元であり、血液をサラサラにする効果があり、血栓や血液凝固を防いでくれます。
なお、ワンちゃんには危険な成分となる「カプサイシン」は、アドレナリンの分泌を増やしてくれる作用が働き、発汗を促す効果があるため、ダイエットには効果的となります。
ししとうは、チワワに害をなす「カプサイシン」の含有量が結構まちまちです。
たまに凄い辛いししとうがありますが、あのように辛いししとうは大量にカプサイシンを含んでいます。
もちろん見た目では、さっぱり区別がつかないため、チワワがどのような味のししとうを食べたか分かりませんが、辛いししとうに当たれば、チワワのリアクションからも判断できそうな気はしますね。
正直少量であれば、特にそれほど心配する必要はありません。
しかし、大量に食べてしまった場合や、食べた量が分からない場合は問題となります。
少量の場合、チワワが嘔吐や下痢を起こしていないか、また、食欲はあるか、元気はどうか、普段と違った様子が感じられないかなど、様子をみる必要があります。
変わった症状が感じ取れなければ大丈夫なケースが多いです。
しかし、チワワがししとうを間違いなく食べてしまったことが確認できたケースでは、できれば一度動物病院に連れて行ってあげることをおすすめしておきます。
獣医師さんに見てもらっておけば安心できますからね。
なお、よく自分でオキシドールや食塩水などを愛犬に飲ませて、吐き出させようとする飼い主さんが見えますが、素人療法ほど危険なことはありません。
かえって愛犬の症状を悪化させてしまうことが多いので、やめておくようにおすすめしておきます。
こんなことをしている暇があれば、さっさと動物病院に連れて行ってあげてください。