爽やかな香りで彩りが良く、シャキっとした歯ごたえで、料理のアクセントとして重宝される三つ葉は、日本特有の香味野菜です。
お正月料理や雑煮、丼もの、茶碗蒸し、お吸い物などの彩りには欠かせません。
このため12月にダントツの売り上げを誇ります。

三つ葉の原産は日本であり、収穫量第一位は千葉県。
スーパーで販売されている三つ葉は、ビニールハウスで水耕栽培されたものがほとんどです。
現在、流通している三つ葉の種類や特徴は以下の通りです。

・糸三つ葉・・・水耕栽培のため、1年中出回っています。スーパーでよく見かけるのがこのタイプであり、根元まで日光に当てて栽培されるので、香りがよくて栄養価が高いとされます。まだ細くて小さいうちに出荷されるため、葉が小さめなのが特徴です。

・切り三つ葉・・・茎が太目なのが特徴といえます。種を蒔いて育て、発芽したら、その後軟化室と呼ばれる部屋で光を遮断して育てられます。アクが少なく、やわらかいので、生食に向いており、主に関東を中心に出回っています。

・根三つ葉・・・名前の通り根がついたままの状態で出荷されるのが特徴。根がついていることで日持ちし、栄養価が高く歯触りがいいです。下の部分が白いのは、根株に土をかぶせて茎を白くしているためです。糸三つ葉に比べると、風味が強いです。

・自生している三つ葉・・・三つ葉は少し探せば山などに自生しているものが見つかります。糸三つ葉などに比べて、ずっと葉が大きく、茎もしっかりしており違った印象を受けます。とても風味が強いのも特徴といえます。

今回は、チワワは三つ葉を食べても大丈夫なのか、また、栄養素と与える際の注意点について紹介します。

チワワは三つ葉を食べても大丈夫?

答えは「YES」チワワは三つ葉を食べても大丈夫です。
なお、結構風味が強いため、ニオイに敏感なワンちゃんは、嫌がって食べないケースもあるでしょう。
その時には、愛犬に無理に三つ葉を与えないようにしましょう。

三つ葉のお主な栄養素

成分(100g当たり)         含有量
エネルギー             13 kcal
水分                94.6g
タンパク質             0.9g
脂質                0.1g
ナトリウム             3mg
カリウム              500mg
カルシウム             47mg
マグネシウム            21mg
リン                47mg
鉄                 0.9mg
亜鉛                0.1mg
ビタミンB1              0.04mg
ビタミンB2              0.14mg
ビタミンB6              0.06mg
葉酸(ビタミンB9)           64μg
ビタミンC                13mg
ビタミンK               20mg
β-カロテン              3200μg
食物繊維                2.3g

チワワに与える量はどれくらい

はたして三つ葉は、チワワに与える適量はどの程度なのでしょうか。
もちろん適量は、チワワの健康状態や年齢、体重、運動量など様々な要因で異なってきます。
よく手作りご飯や、ドッグフードにトッピングしてあげるときの目安として言われるのが、野菜類は食事量の10%以下に抑えようということです。
これが一つの目安となります。

カロリーで表したケースでも言われる目安が、総カロリーの10%未満です。
ただし三つ葉は超低カロリー野菜のため、カロリーを目安にしてしまうと量が多すぎてしまいます。
チワワのような小型犬の場合は、本当に一口で十分でしょう。

チワワに三つ葉を与えるメリット

「ストレス解消」

三つ葉の独特の香りの正体は、「クリプトテーネン」と「ミツバエン」という成分です。
この香りは、ストレス解消に効果があります。
また、不眠の改善に効果があるともいわれます。
そのため、眠れない時などは、温かいお吸い物などにみつばを入れて香りを楽しむのがおすすめです。
なお、三つ葉の香りには、食欲増進効果や消化を促進する効果もあります。
このため、フードに細かく三つ葉を刻んで、混ぜてあげるといいですよ。

「免疫力アップ」

三つ葉は、100ℊあたり3200μgものβ-カロテンと13mgのビタミンCを含んでいます。
β-カロテンは、抗酸化作用があり、有害な活性酸素を消去してくれて免疫力をUPさせ、粘膜を保護して呼吸器系を守り、がん予防にも期待が持てます。
ウイルスが体内で増えるのを防いでくれるので、風邪を引きづらくなります。
また、チワワの体内で酵素によってビタミンAに変わります。
なお、必要に応じてビタミンA不足を補うかたちで変換するため、よく言われる中毒や過剰症などを引き起こす心配はありません。
ビタミンAの主な働きは、以下の通りです。
・視力を正常に保つ。
・皮膚や喉、鼻などの粘膜を正常に保つ。
・風邪を予防する。
・夜盲症の予防。

ビタミンCにも抗酸化作用があり、活性酸素の働きを抑制してくれます。
また、コラーゲンの生成や免疫力アップの効果もあり、皮膚や粘膜の健康維持にも効果があります。

チワワたちワンちゃんは、ビタミンCの生成を肝臓で行えますが、それでもその生成量は一日で最大でも約60mg程度だそうで、まだまだ必要だそうです。
このため、三つ葉に含まれるビタミンCも摂取したいですね。
また、ビタミンCは通常水溶性ビタミンのため、体内に蓄積しにくい性質があるため、どんどん摂取する必要があるのです。

「カリウム」

三つ葉には100gあたり500mgとカリウムが豊富に含まれています。
カリウムはミネラルの一つであり、ナトリウムと協力して細胞内の浸透圧を維持したり、細胞の活性を維持したりする役割があります。
このため、体内の不要なナトリウムを輩出して、細胞内の浸透圧を維持します。
また、疲労回復にも良い効果を与えてくれます。

なお、カリウムは欠乏すると「低カリウム血症」を発症し、子犬が情動不安になったり、筋麻痺などの例が報告されています。
また、過剰摂取してしまうと「高カリウム血症」の原因にもなるため、適量摂取に心がける必要があります。

チワワに三つ葉を与える際の注意点

「細かく刻む」

チワワに三つ葉を与える時は、消化に良いよう細かく刻んであげましょう。
ワンちゃんは、野菜の消化が苦手なため効果があります。
なお、生で与えると栄養価は高くなります。

「加熱しよう」

加熱してあげると柔らかくなり、消化しやすくなります。
三つ葉はβ-カロテンを多く含むため、油を使って調理するのがおすすめです。
β-カロテンは、脂溶性で油との相性が非常に良いため、より体内での吸収率がアップされます。
また、油は動物性の油より、植物油(オリーブオイルやゴマ油など)がおすすめとなります。

「与え過ぎない」

三つ葉は食物繊維を含んでいるので、チワワに与え過ぎないようにしましょう。
チワワは食物繊維を消化できません。
そのため、与え過ぎてしまうと、消化不良を引き起こして、嘔吐や下痢を起こす恐れがあります。

「アレルギーに注意」

食物はすべてアレルギンになる要素を含んでいます。
このため、三つ葉を食べてアレルギーを起こす子もいます。
したがってチワワに初めて与える時は、細心の注意を払い、極微量与えるようにしてください。
与えてから、数時間はチワワから目を離さず様子を観察してください。
口や目のまわりを痒がる素振りが見えたり、元気がなくなるなど普段と少しでも違った様子が見られたケースでは、アレルギーの可能性が高いです。
・目の充血
・体を痒がる
・湿疹、じんましん、
・嘔吐、下痢
上記のようなアレルギー症状が見られたならば、すぐに動物病院に連れて行ってあげましょう。

三つ葉の保存方法

三つ葉をそのまま冷蔵庫で保存してしまうと、すぐヨレヨレになって傷むのも早いので注意しましょう。
三つ葉を保存するにおいて、もっとも気をつけたいポイントは乾燥です。

三つ葉は、湿らせたキッチンペーパーを根元に巻き、ポリ袋に入れて、冷蔵室や野菜室へ入れてください。
また、長持ちさせる保存テクがあります。
それは、三つ葉を横に寝かせないことです。
これがちょっとしたコツであり、横にして保存すると、垂直方向に伸びようとする働きのため劣化が早まってしまいます。
そのため、三つ葉は新鮮さを長持ちさせるためには、立たせて保存するべきなのです。

riasu