かいわれ大根も、野菜や豆類などの種子から発芽させたスプラウト野菜で、大根の新芽を食用としたものです。
昭和50年代頃から安定して供給され出し、スプラウト野菜の先駆けと言われています。
最近では、豆苗がスプラウト野菜として人気が出てきています。
天候不順でも安定供給で、値段の変化もなくリーズナブルな価格で販売されているので、サラダなどで盛んに食べられています。
ピリッとした辛味があったりしますが、ワンちゃんは苦手にしませんかね。
今回は、チワワはかいわれ大根を食べても大丈夫なのか、また、栄養素と与える際の注意点について紹介します。
答えは「YES」チワワはかいわれ大根を食べても大丈夫です。
かいわれ大根は大根の芽のため、生命パワーが詰まっていて、栄養素をたくさん含んでいます。
ここで、かいわれ大根と大根の主な栄養素を比較してみましょう。
・ジアスターゼ
・β-カロテン(1900μg)
・ビタミンⅭ(47mg)
・ビタミンK(200mg)
・ジアスターゼ
・アミラーゼ
・フラボノイド
・ビタミンA
・カリウム(230mg)
元は同じ大根のはずが、結構栄養素には違いがあって興味深いです。
かいわれ大根には、大根にはほとんど含まれていないβ-カロテンやビタミンKが、大量に含まれています。
さて続けてさっそくかいわれ大根の栄養素をみていきましょう。
成分(100g当たり) 含有量
エネルギー 21 kcal
水分 93.4g
タンパク質 2.1g
脂質 0.5g
ナトリウム 5mg
カリウム 99mg
カルシウム 54mg
マグネシウム 33mg
リン 61mg
鉄 0.5mg
亜鉛 0.3mg
ビタミンB1 0.08mg
ビタミンB2 0.13mg
ビタミンB6 0.23mg
葉酸(ビタミンB9) 96μg
ビタミンC 47mg
ビタミンK 200mg
β-カロテン 1900μg
食物繊維 1.9g
はたしてかいわれ大根は、チワワに与える適量はどの程度なのでしょうか。
もちろん適量は、チワワの健康状態や年齢、体重、運動量など様々な要因で異なってきます。
よく手作りご飯や、ドッグフードにトッピングしてあげるときの目安として言われるのが、野菜類は食事量の10%以下に抑えようということです。
これが一つの目安となります。
カロリーで表したケースでも言われる目安が、総カロリーの10%未満です。
チワワのような小型犬の場合は、本当に一口で十分でしょう。
大根の辛み成分の正体です。
イソチオシアネートで注目された効果が、発がん抑制効果であり、食道がんのリスクが、3
分の2まで減るとされています。
がんになる原因とされる傷ついた細胞が増殖するのを抑えたり、体内に入った細菌の力を弱めるなどの働きがあります。
また、人気番組の「たけしの家庭の医学」の2018年12月4日の放送では、イソチオシアネートの血管の老化を止める働きが紹介されました。
ただし、イソチオシアネートは、興味深い特徴があります。
大根ならすりおろすことで、また、かいわれ大根であれば、細かく切ったりすることで化学反応が起きて、その結果として発生する物質だそうです。
ですから、大根やかいわれ大根を生で食べる時は、そのまま丸かじりするよりも、すり下ろしたり、みじん切りにすることでイソチオシアネートを発生させて摂取することができます。
ジアスターゼは胃腸の働きを助ける消化酵素で、胃腸薬などに多く含まれています。
胃腸の働きを良くし、食欲増進、消化不良の改善に効果を発揮します。
炭水化物などをよく消化してくれる働きがあり、ダイエットなどにも効果があります
弱点は、熱と空気に弱いことです。
このため、煮炊きして加熱すると消えてしまうので、生食しないと効果を得られません。
また、空気に触れてしまうと、酸化して効果が薄れます。
したがって、出来る限り食べる直前に調理するのがおすすめです。
活性酸素はストレスや紫外線などでも生まれ、体内で必要以上に増えすぎると、身体の内側を酸化させ細胞や血管の老化を進めてしまいます。
活性酸素を減らすには抗酸化成分が有効になります。
かいわれ大根には、100gあたり1900μgという豊富な量のβ-カロテンや、ビタミンCが47mgなど、抗酸化作用を持つ成分が多く含まれています。
β-カロテンは、抗酸化作用があり、有害な活性酸素を消去してくれて免疫力をUPさせ、がん予防に期待が持てます。
また、チワワの体内で酵素によってビタミンAに変わります。
なお、必要に応じてビタミンA不足を補うかたちで変換するため、よく言われる中毒や過剰症などを引き起こす心配はありません。
ビタミンAの主な働きは、以下の通りです。
・視力を正常に保つ。
・皮膚や喉、鼻などの粘膜を正常に保つ。
・風邪を予防する。
・夜盲症の予防。
ビタミンCにも抗酸化作用があり、活性酸素の働きを抑制してくれます。
また、コラーゲンの生成や免疫力アップの効果もあり、皮膚や粘膜の健康維持にも効果があります。
チワワたちワンちゃんは、ビタミンCの生成を肝臓で行えますが、それでもその生成量は一日で最大でも約60mg程度だそうです。
この量ではまだ足りないそうなので、かいわれ大根に含まれるビタミンCも摂取したいですね。
また、ビタミンCは通常水溶性ビタミンのため、体内に蓄積しにくい性質があるため、過度に摂取した分は体外に排出されてしまいます。
そのため、日々の食生活からどんどん摂取する必要があるのです。
かいわれ大根には、骨の主成分であるカルシウムが、100gあたり54mg含まれています。
カルシウムが不足すると、骨粗しょう症の恐れが生じてしまいます。
また、かいわれ大根には、100gあたり200mgのビタミンKも含まれおり、骨にカルシウムを定着させる働きや、骨の形成を促す効果が期待できます。
チワワは体系が華奢であり、それこそ30cmの高さから飛び降りた衝撃でも、骨折することがあるほど骨が弱い犬種です。
このため、ビタミンKとカルシウムを同時に摂取できるかいわれ大根は、チワワの骨を強くしてくれる働きが期待できるので、積極的に摂取したい野菜といえます。
かいわれ大根は、アブラナ科の植物のため、「ミロシナーゼ」と「グルコシノレート」という物質が含まれています。
生のままかいわれ大根を食べると、この二つの物質が合成されて、「イソチルアネート」と呼ばれる物質に変化します。
このイソチルアネートという物質は、甲状腺がヨウ素を吸収するのを妨害する作用が働きます。
そのため、甲状腺肥大や甲状腺腫を引き起こす原因となってしまいます。
ただし一方の成分のミロシナーゼは、加熱すると活動しなくなるので、グルコシノレートと合成しなくなり、その結果、イソチルアネートは造られなくなります。
このため、加熱することで、ジアスターゼの効果はなくなりますが、甲状腺の機能が低下しているワンちゃんの場合、生で与えずに必ず茹でるなどして、火を通してから与えましょう。
かいわれ大根は食物繊維を含んでいます。
そのため、チワワに与え過ぎてしまうと、消化不良を引き起こして、嘔吐や下痢を起こす原因になる恐れがあります。
チワワは食物繊維を消化できないと認識しておきましょう。
ちなみに、ワンちゃんに必要な量の計算式は、「犬の体重㎏×0.17g」となっているので、一日の摂取目安にしてみましょう。
また、かいわれ大根にはカルシウムやマグネシウムも豊富に含まれています。
そのため、過剰摂取してしまうと、結石の原因になってしまう恐れがあります。
結石が起こってしまうと、尿により老廃物が体外に排出できなくなってしまうために、腎臓に大きな負担がかかり、最悪のケースでは腎臓が機能しなくなってしまい命を落とすこともあります。
結石ができるメカニズムは不明だとされていますが、遺伝的要素も影響するとされており、チワワは、シュウ酸カルシウム結石ができやすい犬種とされているので注意しましょう。
また、パグ、ペキニーズ、ヨークシャーテリア、ビーグル、コーギー、ミニチュアダックスフンド、ブルドッグなどの犬種が結石ができやすいとされています。
かいわれ大根は、生で食べるのが有効な野菜でその栄養価が発揮されます
また長いままだと、チワワの喉に詰まってしまう恐れがあります。
呼吸困難を引き起こしたり、むせて嘔吐してしまう恐れもあります。
このため、小さくカットして与えてあげましょう。
食物はすべてアレルギンになる要素を含んでいます。
このため、かいわれ大根を食べてアレルギーを起こす子もいます。
したがってチワワに初めて与える時は、細心の注意を払い、極微量与えるようにしてください。
与えてから、数時間はチワワから目を離さず様子を観察してください。
口や目のまわりを痒がる素振りが見えたり、元気がなくなるなど普段と少しでも違った様子が見られたケースでは、アレルギーの可能性が高いです。
・目の充血
・体を痒がる
・湿疹、じんましん、
・嘔吐、下痢
上記のようなアレルギー症状が見られたならば、すぐに動物病院に連れて行ってあげましょう。