チワワにドリアンを与えて大丈夫?メリットと注意点!

 

ドリアンは、果物の王様とも称される一方次のようないろいろな呼び名があります。

・悪魔の果物

・禁断の果実

・フルーツの魔王

・熱帯果実の魔王

このような別名の恐ろしい異名を併せ持つ理由は、とにかくその香りが強烈であり臭いからです。

何とドリアンは、その強烈なニオイのため、飛行機内への持ち込みが禁止されているほどなのです。

最近では品種改良が進み、あまり臭わない品種も生まれ始めています。

これほどの強烈なニオイを持ちながらもドリアンが食べられる理由は、一度食べたらやみつきになるとされるほどの美味しさです。

ただしその味わいは、独特の香りと濃厚な味のため、好き嫌いが大きくわかれるともいわれています。

また、栄養価の高さも申し分がない果物です。

ドリアンは、大きさが20~25cm程度あり、果実の重さは1~5kgとかなり大型の果物です。

殻は非常にかたく、しかも表面には複数のトゲが付いているのが特徴です。

ドリアンの原産地は、インドからマレーシアにかけての東南アジア地域です。

 

「ドリアンの選び方&食べ頃の見分け方」
・均等のとれた形のものが良く、形がいびつなものや小さいものは中に果肉が入っておらず味も落ちます

・同じ大きさの場合、軽い方がよい

・穴が開いている場合、中に虫が入っている可能性があるため注意が必要

・食べ頃の見極め方は、追熟が進むことで果皮の色が緑色から茶色に変わってきます。また熟すにつれ臭いが強くなります。

 

東南アジアでは「アルコールを飲みながらドリアンを食べると死につながる」とされる言い伝えもあるそうです。

科学的根拠は何もない迷信のようですが、死亡例があるとも噂されています。

それだけドリアンは強烈で特別な果物だったのでしょうね。

さてそのような迷信も残るドリアンですが、果してワンちゃんに与えて大丈夫なのでしょうか?

 

チワワにドリアンを食べさせて大丈夫?

 

答えは大丈夫です。

特に中毒になる成分は含まれていないため、犬に与えても問題はありません。

「ドリアンの種類」

・チャネー(チャニー)

チャネー種は、一般的に日本で多く流通している品種となります。

結構独特の香りが強い品種のため、初めて食べるには少しきついかもしれませんね。

・モントーン(モントン)

モントーン種も普通に日本で多く流通している品種です。

こちらは独特な香りも少なめなため、初心者にはおすすめです。

続いてドリアンの栄養価を見ていきましょう。

 

ドリアンに含まれる成分

 

実際にどのような成分がドリアンに含まれているのか紹介します。

 

ドリアンの成分(100gあたり)

成分            含有量

エネルギー         133 kcal

水分            66.4g

タンパク質         2.3g

脂質            3.3g

炭水化物          27.1 g

カリウム          510 mg

カルシウム         5mg

マグネシウム        27mg

リン            36mg

鉄             0.3 mg

亜鉛            0.3 mg

ビタミンB1         0.33mg

ビタミンB2         0.2mg

ビタミンB6         0.25mg

ビタミンC                     31 mg

葉酸            150μg

食物繊維                       2.1 g

参照:食品成分データベース(文部科学省)

 

 

ドリアンの主な栄養素

 

「カリウム」

ドリアンにはカリウムが510 mgも含まれ、これは果物中ではトップクラスです。

カリウムは、代謝や神経の働きをサポートすることで、情報を正しく伝達してくれ、利尿作用が働き体の中の不要な水分や塩分を体外に排出してくれます。

また、高血圧の予防にも効果を発揮します。

カリウムが不足すると、脱力感が生じ、神経過敏となり、不整脈などを発症しやすくなります。

犬の健康を維持する上でカリウムは、欠乏しても過剰になっても悪影響を与えてしまいます。

 

「葉酸」

ドリアンに含まれる葉酸の量は、100g当たり150μgと豊富であり、これはピーマンの4倍以上です。

葉酸は、鉄の吸収を高める働きがあり、胎児の健全な発育に欠かせない成分です。

ビタミンCなどと同様にチワワの体内で腸内細菌によって合成されますが、必要十分な量だとは限らないため、食べ物から摂取するのが有効です。

特に、妊娠中の母犬には必要があるとされています。

葉酸欠乏状態になってしまうと、生れてくる赤ちゃん犬が奇形になる可能性が高まります。

口蓋裂や口唇裂、脊椎披裂といった奇形に注意が必要です。

また、さらに葉酸欠乏になると、貧血や口内炎を起こす恐れがあります。

 

「リン」

リンには歯や骨を丈夫に保つ作用が働きます。

また神経や筋肉を正常に維持してくれる効果もあります。

リン不足は発育不良の原因にもなる一方で、過剰摂取も注意が必要とされています。

特に腎臓病を患うワンちゃんにとっては要注意、犬は腎機能が低下してしまうと、リンを体外へ排出しにくくなるとされています。

このためリンは、バランスよく摂取する必要があります。

 

「鉄分」

ドリアンには鉄分が豊富に含まれています。

鉄分は貧血予防や改善に効果的な成分です。

鉄分は、赤血球の中の「ヘモグロビン」を作るために欠かせない成分であり、赤血球や血液量を増強してくれて、全身へ酸素を運んでくれます。

また、鉄分が不足してしまうと、チワワの元気がなくなり、疲れやすくなるので注意が必要です。

 

「疲労回復」

ドリアンは、ビタミン B1(0.33mg)、ビタミンB2(0.2mg)、ビタミンB6(0.25mg)といった具合にビタミンB群を豊富に含み、エネルギー代謝をよくして、炭水化物を糖質に変えてくれます。

エネルギー代謝が効率よく行われることで、疲労回復に期待がもてます

 

「ナイアシン」

ナイアシンはビタミンB3とも呼ばれ、動脈硬化を予防する効果があるとして期待される成分です。

油を摂りすぎたり、人口調味料を摂取することなどによって、ドロドロの血液の人が増えています。

このような流れの悪い状態だと、血液が詰まってしまい動脈硬化を引き起こす原因となる恐れがあります。

ナイアシンを多く含むドリアンには、ドロドロの血液の原因とされる高コレステロールを「コレステロール低下」へと導く作用が働きます。

また、糖質、脂質、タンパク質の代謝を行い、循環系、消化器系、神経系などの働きをサポートする作用が生じます。

 

チワワにドリアンを食べさせる時の注意点

 

「完熟させ果肉を取り出す」

ドリアンは通常未熟な状態で収穫され出荷されるのが特徴です。

そのため、店で販売されている状態は、まだ完熟していないものもあり注意が必要です。

このため食べ頃を見極めるコツを前述しましたが、しっかり食べ頃のサインを見抜き、追熟させてから愛犬に与えてあげましょう。

また、ドリアンは、固い皮に覆われているため、果肉を取り出して与える必要があります。

表面にトゲがあるため怪我をしないように、甘く考えずに軍手やタオルなどをしっかり準備して皮を切るようにしましょう。

ドリアンは熟してくると花落ちの部分が5つに割れてきます。

このため、その割れ目に沿って包丁を入れていくのがコツとなります。

 

「種の除去」

ドリアンの果実の中には大きめの種が入っているため、必ず取り出してから与えるようにしてください。

喉に詰まらせたり、消化不良を起こし、下痢や嘔吐の原因となる可能性があるため注意が必要です。

うっかり愛犬が種を誤飲して喉に詰まらせ、呼吸困難などを引き起こせば一大事です。

あなたはそのような万一の際の、愛犬の対応処置方法を知っていますか?

チワワがご飯と違う異物を誤飲!知っておくべき役立つ応急処置法

「与え過ぎに注意」

ドリアンは100g当たり133kcalと高カロリーな果物です。

このため愛犬が喜んで食べる場合でも、与え過ぎには注意してください。

ワンちゃんには、ほんのお裾分け程度に一口与えれば十分です。

 

「アレルギーに注意」

ワンちゃんは初めて食べるのもであれば、何でもアレルギーが出る可能性があります。

このため、初めてチワワにドリアンを与える際には極少量として、よく注意して与えましょう。

与えてから、数時間はチワワから目を離さず様子を観察してください。

口や目のまわりを痒がる素振りが見えたり、元気がなくなるなど普段と少しでも違った様子が見られたケースでは、アレルギーの可能性が高いです。

皮膚が赤くなり、湿疹、じんましんが出たり、目の充血や嘔吐や下痢の症状があれば、すぐに動物病院を受診してください。