チワワはお米を食べて大丈夫?注意点やメリットは

お米は日本人の主食。
チワワの手作りご飯には、お米も使いたい食材ですが、元来肉食であったワンちゃんは、穀物の消化が苦手といえます。
ただし、昔は白米に味噌汁をかけたねこまんまが、愛犬のご飯だったりしてきました。
今回は、チワワがお米を食べても大丈夫なのか、また、注意点やメリットについて紹介します。

チワワはお米を食べて大丈夫?

チワワに炊いたお米(白米)を食べさせても問題ありません。
ただし、生米は消化が悪くダメだからね。
最近の市販のドッグフードには、お米が多く含まれたものがいくらでも販売されています。
これは、米や玄米に含まれる栄養素が、ワンちゃんの健康維持に役立つと考えられてきているからです。
ただし、お米はチワワにとって決して消化の良い食材ではないため、与え過ぎには注意してください。

お米に含まれる主な栄養素

・タンパク質
・炭水化物
・でんぷん
・ビタミンB1・B2
・ビタミンE
・カルシウム
・食物繊維

「タンパク質」

お米と言えば、でんぷんが多いイメージがありますが、実はタンパク質も多く含んでいます。
五大栄養素のトップに位置するタンパク質は、アミノ酸で構成されており、筋肉や臓器、皮膚、爪、髪など体のあらゆる組織を作る主成分となります。

「炭水化物(糖質)」

白米は77%が「糖質」とされるほど豊富です。
炭水化物(糖質)は、神経や脳の働きを活発にします。

また、炭水化物は消化されることでブドウ糖などに変化し、体内で素早くエネルギーに変わって、体全体を動かす原動力となります。
「糖質」はチワワの体内で合成可能ですが、特に妊娠中のワンちゃんには多く必要な成分です。

さらに、炭水化物には糖質の他に繊維質があり、腸内細菌によって発酵することで腸内の粘膜を強くし、栄養の吸収に効果を発揮してくれます。

「ビタミンB群」

お米はビタミンB群を豊富に含みます。
神経機能や脳、視力などを正常に保ち、さらに、皮膚や粘膜などのバリア効果を整え、糖質をエネルギーに変えたり、代謝を支える役目を担ってくれます。
ビタミンB1は、特に子犬に必要とされています。

「貧血予防」

お米には鉄分が含まれており、貧血を予防し、全身の代謝を良くする働きも期待できます。
鉄分不足となるとチワワは、貧血のみならず、食欲不振を招き、疲れやすくなり、元気がなくなります。

チワワにお米を与える際の注意点

「与え過ぎない」

お米は糖質を多く含んでいるため、食べ過ぎてしまうとチワワの肥満の原因となります。
また、基本的にお米は消化が良い食材ではないため、食べ過ぎてしまうと消化不良を起こし、嘔吐や下痢の恐れも生じてしまいます。

「生米を与えない」

お米をチワワに与える際の注意点としては、必ず炊いた米を与えて生米を与えないことです。
生米をワンちゃんに与えてしまえば、消化不良を引き起こし、嘔吐や下痢の原因となってしまいます。
また、炊いた米も柔らく炊くように注意して、芯が残っていないようにしてください。

また仮に玄米を与えるケースでは、白米よりもさらに多めの水でしっかりと炊いてください。
場合によっては、フードプロセッサーにかけて細かくしてあげるのがおすすめです。
特に、消化器官が弱い仔犬や高齢犬などにはひと手間かけてあげましょう。

「味付けは加えない」

お米は基本味がありませんが、チワワたちワンちゃんは、そのままのご飯で大喜びして食べるものです。
間違っても味が薄いだろうと考えて、味噌汁をかけたりして味付けをしないようにしてください。
塩分が多くなりすぎて、チワワの健康を害してしまう原因になります。

「炊きたてのお米を与えない」

チワワに炊きたての熱い白米を与えないようにしてください。
火傷(やけど)する危険性があるため注意が必要です。
慌てて与えず、しっかり冷やしてからチワワに与えてあげましょう。

「食物アレルギーに注意」

お米を食べて穀物アレルギー反応の出るワンちゃんがいることを認識しておきましょう。
だから、初めてお米を食べる時は、本当に少量にして、様子を見ながら注意して与えるようにしましょう。

アレルギー反応が生じてしまうと、目が充血したり、嘔吐、下痢、湿疹、じんましんというおきまりの症状が起こります。
このような症状が発生してチワワの元気がなくなれば、直ぐに動物病院を受診しましょう。

白米以外のお米について

「玄米」

「玄米」もチワワが食べて問題はありません。
玄米の主な特徴は以下の通り。

・白米よりもタンパク質やビタミン、食物繊維が豊富ででんぷんが少ない。
・神経伝達物質が含まれており、アルツハイマー病の予防に役立つ。
・デトックスやアンチエイジング効果が期待できる。

栄養面で言えば、白米より玄米の方が高いと言えます。
しかし、食物繊維が多いため消化がしにくく、白米よりも水分を多めにして炊くなどの注意が必要です。
また、アレルギーにも十分注意してください。

「雑穀米」

「雑穀米」もチワワが食べて問題はありません。
雑穀米は、最近ヘルシーとされて人気が高まっています。
ビタミンやミネラルも白米以上で栄養価が高く、様々な食感が楽しめるのも特徴です。
しかし、消化が悪いため、食べ過ぎに注意して白米よりももっと柔らかくする必要があります。
また、白米よりもさらにアレルギーが出やすくなります。

「米粉」

「米粉」はお米を細かい粉状にしたもののため、お米と成分が同じとなります。
したがって注意点などはお米と同様と考えればOKです。
また、米粉は小麦粉よりもアレルギー反応が出にくいとされるため、小麦粉がダメなワンちゃんでも、米粉を代用して色々なオヤツを作ってあげることが可能です。

「米糠」

「米糠」もチワワが食べて問題はありません。
米糠とは玄米を精米する時に出る米の殻のことで、抗酸化作用が働き、また皮膚を正常に整えてくれます。

ただし米糠には大量の食物繊維が含まれており、チワワの消化酵素で分解されないため、与え過ぎないように注意してください。

「米麹」

「米麹」もチワワが食べて問題はありません。

必須アミノ酸が大量に含まれており、消化しやすい発酵食品です。
米麹から作られる甘酒も栄養価が高く、高齢犬の栄養補給にも効果的です。
ただし当然ですが、チワワに与えていいのは、アルコールが含まれていない米麹から作られた甘酒です。
また、糖度が高いため、与えすぎてしまうとカロリー過多になり肥満の原因となるため注意しましょう。