チワワに昆布を与えても大丈夫?注意点やメリットは
昆布と言えば、和食の出汁(だし)に欠かせない食材です。
また健康食材としても有名で、美容や健康にいいとされています。
ただし、昆布を食べる習慣があるのは日本人だけだとも言われています。
昆布の産地はほぼすべて北海道であり、産地によって「真昆布(山出し昆布)」「利尻昆布」「羅臼昆布」「日高昆布(三石昆布)」に分類されます。
なお、スーパーに並ぶ昆布の約80%が、日高昆布となります。
昆布を選ぶ際には、次の点に注意してみましょう。
・黄色く変色している部分がなく、緑色寄りの黒色である
・光沢がつやつやしており綺麗
・肉厚で香りが良い
今回は、チワワに昆布を与えても大丈夫なのか、また、注意点やメリットについて紹介します。
チワワに昆布を与えても大丈夫?
結論を言えば、チワワに昆布を与えても大丈夫です。
しかし昆布などの海藻類は、人間でも消化不良を引き起こしやすい食材です。
したがって、チワワへの与え方や量を注意する必要があります。
昆布の主な栄養素
成分名 | 成分量(100gあたり) |
水分 | 15.5g |
カロリー | 105 kcal |
タンパク質 | 5.4g |
炭水化物 | 46g |
ビタミンK | 91μg |
β-カロテン | 61μg |
ヨウ素 | 230,000μg |
ナトリウム | 4,300㎎ |
カリウム | 8.200㎎ |
カルシウム | 940㎎ |
リン | 300㎎ |
マグネシウム | 940㎎ |
鉄分 | 8.6㎎ |
チワワに昆布を与える際のメリット
「水溶性食物繊維」
昆布を煮出すと出る「フコイダン」や「アルギン酸」などのヌルヌルした粘り成分が、水溶性食物繊維で豊富に含まれています。
その量は、食物繊維が多く含まれるキャベツの15倍以上となります。
水溶性食物繊維は、炭水化物の消化・吸収をゆるやかにしたり、余分な脂質を排出してくれます。
また、腸内細菌のエサになって善玉菌を増やし、腸内環境を整えてくれます。
フコイダンは、免疫力をアップさせ、抗がん作用が働きガンに効果があるとされます。
さらに、ピロリ菌の減少や高血圧の改善、肌の保湿作用などの効能が期待できます。
アルギン酸は、血中コレステロールや血圧を適正に保つ効果が期待できます。
また、便秘の改善にも力を発揮し、ダイエット効果も期待できます。
「ヨウ素(ヨード)」
ヨウ素は、甲状腺ホルモンの原料となるミネラルであり、海藻類の中でも特に昆布に多く含まれています。
ヨウ素は、地上の食材からではなかなか摂取しずらいため、昆布が貴重な供給源となります。
体の代謝や成長を調整する作用が働き、子供の成長に有効なため、妊娠中・授乳期の母犬には多く必要な成分です。
ただし、過剰摂取してしまうと甲状腺機能低下症などの疾患を引き起こしてしまいます。
「ミネラル」
昆布にはカリウムやナトリウム、マグネシウム等のミネラルが半端なく豊富に含まれています。
ミネラルは体の調子を整え健康維持を保つために欠かせない栄養素です。
ただし過剰摂取してしまうと、結晶化して結石となってしまうので注意が必要です。
「フコキサンチン」
フコキサンチンは、昆布やひじき、わかめなどの褐藻類にのみ含まれている成分であり、カロテノイドと呼ばれる色素の一種です。
抗酸化作用や抗炎症作用に優れた効果を発揮してくれます。
また、肥満予防にも効果が大きく、ダイエットやメタボ予防に期待が持てます。
「骨を強くする」
昆布には「カルシウム」が豊富に含まれています。
歯や骨を丈夫にして、骨折や骨粗しょう症の予防に期待できます。
チワワは超小型犬のため体格が華奢で、少しの衝撃で骨折しやすい犬種のため、骨を強くする昆布は、積極的に摂取したい食材です。
さらに、ビタミンKも豊富に含んでいるため、カルシウムが骨にくっ付く手助けをしてくれます。
昆布をチワワに与える際の注意点
「与え過ぎない」
昆布は、人間でも消化がしにくく、チワワが食べ過ぎてしまうと消化不良を起こしてしまいます。
また人間でも大量摂取に注意すべき食材とされています。
理由は、過剰摂取により、ヨウ素過剰による甲状腺機能低下症やミネラルバランスの崩れ、尿路結石などを招いてしまい、健康に害を与えてしまうからです。
特に、尿路系や甲状腺、肝臓などに持病があるワンちゃんには、与えない方がおすすめです。
「小さく切り刻む」
昆布は消化が悪いので、チワワが大きなサイズのまま丸のみしてしまうと消化不良の原因となり、嘔吐や下痢を起こしてしまいます。
また、喉に詰まるリスクも高まります。
そのため、必ず小さく切り刻んで食べさせるようにしてあげましょう。
ミキサーなどで粉末状にしてあげてもいいですよ。
さらに煮込んであげるのがおすすめです。
柔らかくなり、消化しやすくなります。
「加工品を与えない」
「とろろ昆布」
とろろ昆布は、酢に付けて柔らかくして、断面を薄く糸状に削りとったものです。
味付けに、はちみつや砂糖が使われている場合があり、人間用に味付けさせた加工品は、チワワたちワンちゃんには食べさせないようにしましょう。
「おしゃぶり昆布」
おしゃぶり昆布は、昆布を砂糖や醤油で煮詰めて味付けがなされています。
人間用に加工されたものは、チワワに与えてしまうと健康を害する原因になってしまいます。
「塩昆布」
塩昆布は、大量の塩を含むため、チワワに与えてしまうと健康を害する原因になってしまいます。
人間用に加工されたものは、食べさせないと認識しておきましょう。
「だし汁」
出汁に含まれる塩分は少量ですが、塩分は少しでも無い方が良いため、無塩昆布のだし汁としましょう。
昆布の出汁には、実は栄養素はほんの少ししか溶けだしていません。
だから、栄養を取るという意味ではあまり効果は期待できませんが、その代わり、昆布のうまみ成分が溶けだしています。
このうまみ成分は、アミノ酸のグルタミン酸という成分であり、動物性のうまみ成分と合わさることで、さらにより美味しいうまみに変わる特徴を併せ持ちます。
このため少食で偏食なチワワや、食欲が細くなってきた高齢犬などには、鶏肉のささみと一緒に昆布だしを煮立てて嗜好性を高めてあげましょう。
「食物アレルギーに注意」
ワンちゃんには、個体それぞれのアレルギーがあり、昆布でアレルギーが起こってしまうケースがあります。
昆布を与えてから数時間は、チワワから目を離さず様子を観察し、ウンチの状態はしっかり確認しましょう。
少しでも元気がなくなるなど、普段と違った症状が見られれば、それ以上与えないようにしてください。
次のような症状が確認できれば、アレルギーの可能性が高いので、直ぐに動物病院を受診しましょう。
・嘔吐と下痢
・目の充血
・皮膚が赤くなり、湿疹、じんましんが出る
・元気がなくなる
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