チワワにマグロを与えて大丈夫?注意点やメリットは?

2020年3月13日

マグロは部位によっても含まれる栄養素が異なるため、上手く食べ分けると便利ですよ。
以前マグロの解体ショーを目の前で見ながら、さばきたての刺身を食べさせてもらったことがありますが、本当に新鮮で美味しかったですね。
そんな美味しいマグロをチワワにも、是非食べさせてあげたいと思ってしまいます。
今回は、チワワにマグロを与えて大丈夫なのか、また、注意点やメリットについて紹介します。

チワワにマグロを与えて大丈夫?

答えは「YES」で、チワワにマグロを与えて大丈夫です。
お寿司屋さんでマグロを注文するにしても、それぞれの部位によって頼みます。
大きく、赤身、中トロ、大トロなどと別れ、中落ちや血合いと呼ばれる部位等々、またカマの部分は塩焼きにすれば最高です。
調理法も色々で、刺身や焼いても煮ても美味しく味わえます。
このようにマグロと言っても、それぞれの部位で栄養素の量も違うため、簡単に紹介しておきます。

「赤身」

赤身の部分は動物性タンパク質に優れ、含有量は魚の中ではナンバーワンです。
それでいて脂肪は、淡白な白身魚の代表格とされる鯛よりも少なく、まさに高タンパク低カロリーの部位といえます。
上手くかさ増しして活用すれば、チワワのダイエットに役立ちそうですね。

「血合い」

赤色の筋繊維が多く集まった部分であり、背骨の周辺に多いです。
鉄分が豊富で、タウリンやビタミンEも多く含みます。
このため、コレステロールを減少させ、自律神経の働きを良くしてくれます。
また、貧血気味なワンちゃんには持ってこいですね。

「トロ」

トロは脂肪部分が多いのが特徴で、大トロには赤身の約3倍のカロリーがあります。
また、EPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)が多いのも特徴。
さらに赤身よりも、ビタミンA・D・Eを多く含みます。

チワワにマグロを与えるメリット

「EPA(エイコサペンタエン酸)」

・血液中の中性脂肪を低下させる。
・脳神経細胞の細胞膜機能を保護する。
・善玉コレステロールを増加させる。
・悪玉菌を沈着させない。
・老化予防。
・認知症予防。
・血管を拡張し血栓を予防。

EPAにはこのように素晴らしい効果がたくさんあり、シニア犬や肥満気味のワンちゃんにも摂取してもらいたいですね。

DHA(ドコサヘキサエン酸)

・コレステロールを低下させる。
・血液をサラサラにしてくれて血流がよくなる。
・血栓や脳梗塞の予防。
・脳の機能向上に作用し、痴呆の予防。
・学習や記憶能力の向上。

チワワのしつけ向上に役立ちそうですね。

「タンパク質」

マグロには、炭水化物、脂質とともに三大栄養素と呼ばれるタンパク質が、100g当たり26gも含まれています。
タンパク質は、チワワの筋肉はもちろん、臓器・被毛・爪など様々な部分を作るのに役立ちます。
また、マグロのタンパク質では、必須アミノ酸でもある「メチオニン」を含み、毛の主成分であるケラチンに変化するため、毛艶でお悩みのワンちゃんには強い味方になってくれます。
さらに、尿路結石の改善にも効果を発揮してくれます。

「血合には鉄分やタウリンが豊富」

部位によって栄養素が異なるマグロですが、血合には鉄分やタウリンが豊富です。
タウリンには、抗酸化作用があり、活性酸素の働きを抑えてくれます。
このため、老化防止やガン予防に期待できます。
また、視覚や聴覚を正常に保ち、心臓にも効果が期待できます。
チワワは体内でタウリンをビタミンCなどと同様に合成することが可能ですが、不足するケースの方が多いため、食べ物からの摂取が必要です。

鉄分は、赤血球を作り、酸素を全身に運ぶ効果が生じるため貧血を予防してくれます。
さらに、コラーゲンや神経伝達物質の合成にも役立っています。

チワワに与える量はどれくらい

はたしてマグロは、チワワに与える適量はどの程度なのでしょうか。
もちろん適量は、チワワの健康状態や年齢、犬種、運動量など様々な要因で異なってきます。
よく手作りご飯や、ドッグフードにトッピングしてあげるときの目安として言われるのが、食事量の10%以下に抑えようということです。
これが一つの目安となります。

カロリーで表したケースでも言われる目安が、総カロリーの10%未満です。
チワワのような小型犬の場合は、本当に一口で十分でしょう。

チワワにマグロを与える際の注意点

「刺身は新鮮なものとする」

マグロは新鮮なお刺身ならば、チワワに与えても問題ありません。
マグロには、ヒスチジンと呼ばれる成分が多く含まれており、新鮮でなくなるとヒスタミン産生菌がくっついて増えるリスクが生じ、ヒスタミンというワンちゃんには悪影響を及ぼす成分が生成されるため、必ず新鮮なものにこだわってください。
なお、ヒスタミンは熱にも強いので加熱しても死ぬことはありません。

ただしできれば生では与えず、加熱する方が安全です。
チワワは、マグロなどの魚介類の消化はあまり得意ではないため、加熱する方が消化がしやすくなります。
また、「チアミナーゼ」という成分が含まれており、ビタミンB1を分解する働きがあります。
チアミナーゼは、加熱すれば無力化することができます。
ちなみに、少量であれば、チアミナーゼの影響は殆どありません。

「与え過ぎない」

先ほども述べた通り、チワワはマグロなどの魚介類の消化が得意でないため、食べ過ぎてしまえば、消化不良を起こし、嘔吐や下痢などの原因となってしまいます。
特にトロは油が多く、下痢になる子も多いので特に量は抑えておきましょう。

また、マグロのような大型の魚には、その分含まれる水銀の量は多くなります。
その意味からも量は少なくした方が無難です。

マグロをチワワたちワンちゃんに与える方法として、一番確実で安全な方法はマグロ入りのドッグフードを与えることです。
缶詰めなどのフードがおすすめです。

「アレルギーには注意」

マグロでアレルギー症状の出る子もいます。
マグロを与えてから数時間は、チワワから目を離さず様子を観察し、ウンチの状態はしっかり確認しましょう。

少しでも元気がなくなるなど、普段と違った症状が見られれば、それ以上与えないようにしてください。

次のような症状が確認できれば、アレルギーの可能性が高いので、直ぐに動物病院を受診しましょう。

・嘔吐と下痢
・目の充血
・皮膚が赤くなり、湿疹、じんましんが出る
・元気がなくなる