チワワは里芋を食べても大丈夫?栄養素や与える際の注意点

おふくろの味ともいえる里芋は、ねっとりホクホク、煮物やけんちん汁などの汁物に欠かせません。
また、子孫繁栄を願う縁起物として、正月料理などに好んで使われる縁起物食材でもあります。
山で自生しているのが山芋、そして里で栽培されるから「里芋」なのです。

美味しい里芋を食べるには、次の点に気をつけよう。
里芋は乾燥に弱いため、表面がほんのりしっとりしているのがおすすめ、また、柔らかすぎるものはNG、鮮度が悪く傷んでいる可能性が高い。
また、色が黒くなっていると鮮度が落ちた証拠、茶色でずっしり重く、表面がひび割れていないものを選びましょう。

今回は、チワワは里芋を食べても大丈夫なのか、また、栄養素や与える際の注意点について紹介します。

チワワは里芋を食べても大丈夫?

里芋は、生のまま与えるのはNG、里芋中毒を引き起こす恐れがあります。
したがって、必ず加熱処理する必要があります。
熱を通せば、チワワに与えても問題ないです。

里芋の主な栄養素

成分(100g当たり)         含有量
エネルギー             58 kcal
水分                84.1g
タンパク質             1.5g
脂質                0.1g
カリウム              640mg
カルシウム             10mg
マグネシウム            19mg
リン                55mg
鉄                 0.5mg
亜鉛                0.3mg
ビタミンB1              0.07mg
ビタミンB2              0.02mg
ビタミンB6              0.15mg
葉酸(ビタミンB9)           30μg
ビタミンC                6mg
β-カロテン                                       5μg
食物繊維                2.3g

チワワに与える量はどれくらい

はたして里芋は、チワワに与える適量はどの程度なのでしょうか。
もちろん適量は、チワワの健康状態や年齢、体重、運動量など様々な要因で異なってきます。
よく手作りご飯や、ドッグフードにトッピングしてあげるときの目安として言われるのが、野菜類は食事量の10%以下に抑えようということです。
これが一つの目安となります。

カロリーで表したケースでも言われる目安が、総カロリーの10%未満です。
チワワのような小型犬の場合は、本当に一口で十分でしょう。

チワワに里芋を与えるメリット

「ガラクタン」

ガラクタンは、炭水化物とタンパク質の複合体で、里芋のヌルっとした粘性成分です。
脳細胞を活性化させるという働きがあるため、ボケ防止つまり認知症の予防に効果が期待されます。
実際に頭の回転が良くなり、記憶力がアップすると言います。
さらに、動脈硬化を防ぎ、がん細胞を抑制する働きもあります。
なお、ガラクタンはたくさん摂取しても、余分なものは体外に排出され脂肪として蓄えられません。
したがって肥満の心配もあまりいりません。

「ムシレージ」

ムシレージも粘り気の元になる成分です。
納豆やオクラの粘り気の正体でもあります。
粘膜を保護する作用が働き、免疫力UPくれます。
さらに、肝機能、腎機能を高める効果もあるすぐれものです。

「カリウム」

里芋は、100gあたり640mgとカリウムを豊富に含みます。
カリウムは利尿作用が働き、体内の余分な水分排出をするため、むくみを防止してくれる効果があります。
またさらに、塩分を排出する働きがあるので、血圧を下げて維持してくれるため、高血圧予防の効果があります。
なお、利尿作用によって体内の水分量を調整してくれるので、代謝が良くなります。

「グルコマンナン」

里芋には、グルコマンナンが含まれています。
グルコマンナンはこんにゃくの主成分であり、別名「こんにゃくマンナン」と呼ばれています。
腸内の掃除を行い、基礎代謝を上げてくれます。
ノーカロリーであることからダイエットに効果的であり、また、水を吸収しやすく胃の中で膨張するため、満腹感を与える働きもあります。
さらに、免疫力アップ効果があり、糖尿病や高脂血症の予防が期待できます。

「ファイトステロール」

ファイトステロールは、老化や生活習慣病を防ぐ効果から「第7の栄養素」といわれ、コレストロールの吸収を抑制する働きがあり、がん予防にも効果が期待できます。

チワワに里芋を与える際の注意点

「生で食べない」

里芋にはシュウ酸カルシウムという成分が、皮に近い部分に含まれており、この物質の結晶が針状になっています。
このため、里芋を生で食べてしまうと、この結晶が口や喉の粘膜に刺さることで刺激し中毒症状になります。
山芋を食べて痒みが出るのも、同じ原因です。

大量に摂取してしまうと、深刻な消化器障害と呼吸困難を引き起こしてしまいます。
ただし、シュウ酸カルシウム結晶は、加熱処理することで簡単に崩すことができ、無害になるため、里芋は必ず生で食さず加熱処理してください。

なお、里芋の主成分のデンプンも、生で食べてしまうと消化がしにくいため注意が必要です。
ちなみに、ワンちゃんのみならず、人間でも里芋を生で食べてしまえば同様の症状が起こってしまいます。

ワンちゃんが生の里芋を食べてしまったケースでは、里芋中毒になる可能性があります。
里芋中毒を起こせば、最悪呼吸困難を引き起こしたり、昏睡してしまって死に至る恐れがあるため、動物病院に連れていくようにしてください。

「茹で汁は使わない」

里芋を茹でると「アク」が出ますが、茹で汁にはわずかですがシュウ酸が含まれています。
シュウ酸は、尿路結石症などの原因になる成分のため、里芋を茹でた後の「茹で汁」は使わないようにしましょう。

なお、シュウ酸は水に溶けやすいため、茹でた後で水にさらしておくのが効果的です。

尿路結石には、遺伝的要素も影響するとされており、遺伝的に結石ができやすい犬種があると言われています。
実はチワワは、シュウ酸カルシウム結石ができやすい犬種とされているので注意してあげましょう。

「アレルギーに注意」

食物はすべてアレルギンになる要素を含んでいます。
このため、里芋を食べてアレルギーを起こす子もいます。
したがってチワワに初めて与える時は、細心の注意を払い、極微量与えるようにしてください。
与えてから、数時間はチワワから目を離さず様子を観察してください。
口や目のまわりを痒がる素振りが見えたり、元気がなくなるなど普段と少しでも違った様子が見られたケースでは、アレルギーの可能性が高いです。
・目の充血
・体を痒がる
・湿疹、じんましん、
・嘔吐、下痢
上記のようなアレルギー症状が見られたならば、すぐに動物病院に連れて行ってあげましょう。