チワワはチンゲン菜を食べても大丈夫?栄養素と与える際の注意点

2019年5月28日

チンゲン菜は、中国野菜の代表格ともいえる存在でありながらも、みずみずしいシャキシャキの食感が日本人の口にもマッチして、人気のお馴染みの食材となりました。

チンゲン菜はアブラナ科の野菜で、はっきりとした起源はわかっていないそうです。
チンゲン菜が日本で食べられるようになったのは、日中国交が回復した1972年以降です。

昔は、チンゲン菜の青い茎と白い茎の2品種に対して、「青茎パクチョイ」と「白茎パクチョイ」と呼ばれていましたが、現在では「チンゲン菜」が青い茎のものであり、そして白い茎のものを「パクチョイ」と呼びわけています。

美味しいチンゲン菜の選び方は次の通りです。
葉の色が淡い緑色をしているのが絶対条件です。
濃すぎても成長しすぎていて、アクが強く出る可能性があるからです。
茎が短くて、太く幅広いものが良いとされ、さらに根本が太いものを選ぶのが条件となります。

今回はチワワはチンゲン菜を食べても大丈夫なのか、また、栄養素と与える際の注意点について紹介します。

チワワはチンゲン菜を食べても大丈夫?

答えは「YES」チワワにチンゲン菜を食べさせても大丈夫です。
中毒となる成分は含まれていません。
チンゲン菜の栄養を見ていきましょう。

チンゲン菜の主な栄養素

成分(100g当たり)         含有量
エネルギー             9 kcal
水分                96g
タンパク質             0.6g
脂質                0.1g
ナトリウム             32mg
カリウム              260mg
カルシウム             100mg
マグネシウム            16mg
リン                27mg
鉄                 0.5mg
亜鉛                1.1mg
ビタミンB1              0.03mg
ビタミンB2              0.07mg
ビタミンB6              0.08mg
葉酸(ビタミンB9)           66μg
ビタミンC                24mg
ビタミンK               84mg
β-カロテン                                       2000μg
食物繊維                1.2g

チワワに与える量はどれくらい

はたしてチンゲン菜は、チワワに与える適量はどの程度なのでしょうか。
もちろん適量は、チワワの健康状態や年齢、体重、運動量など様々な要因で異なってきます。
よく手作りご飯や、ドッグフードにトッピングしてあげるときの目安として言われるのが、野菜類は食事量の10%以下に抑えようということです。
これが一つの目安となります。

カロリーで表したケースでも言われる目安が、総カロリーの10%未満です。
チワワのような小型犬の場合は10g程度、本当に一口で十分でしょう。

チワワにチンゲン菜を与えるメリット

「免疫力アップ」

チンゲン菜は、100ℊあたり2000μgものβ-カロテンと、24mgのビタミンCを含んでいます。
β-カロテンの多さは、野菜の中でもトップクラスです。
β-カロテンは、抗酸化作用があり、有害な活性酸素を消去してくれて免疫力をUPさせ、がん予防に期待が持てます。
また、チワワの体内で酵素によってビタミンAに変わります。
なお、必要に応じてビタミンA不足を補うかたちで変換するため、よく言われる中毒や過剰症などを引き起こす心配はありません。
ビタミンAの主な働きは、以下の通りです。
・視力を正常に保つ。
・涙の量を調節して角膜や網膜を守る。
・ドライアイの予防。
・皮膚や喉、鼻などの粘膜を正常に保つ。
・風邪を予防する。
・夜盲症の予防。

ビタミンCにも抗酸化作用があり、活性酸素の働きを抑制してくれます。
また、コラーゲンの生成や免疫力アップの効果もあり、皮膚や粘膜の健康維持にも効果があります。

チワワたちワンちゃんは、ビタミンCの生成を肝臓で行えますが、それでもその生成量は一日で最大でも約60mg程度だそうです。
小型犬でもビタミンCが約500mg程度必要といいますから、チンゲン菜に含まれるビタミンCも摂取したいですね。
また、ビタミンCは通常水溶性ビタミンのため、体内に蓄積しにくい性質があるため、どんどん摂取する必要があるのです。

「モリブデン」

チンゲン菜には「モリブデン」という栄養素が含まれています。
あまり聞きなれない成分でしょうが、「血のミネラル」とも呼ばれるくらいで必須ミネラルの一つとされ、血液を造血する働きがあり、鉄が不足すると肝臓から鉄を運び出す働きがあります。
このため、鉄欠乏性貧血を予防してくれます。
さらに、ビールが好きな方だとよく知っていそうなプリン体を、分解サポートしてくれる効果もあります。

「骨を丈夫にする効果」

チンゲン菜には、骨の主成分であるカルシウムが、100gあたり100mg含まれています。
カルシウムが不足すると、骨粗しょう症の恐れが生じてしまいます。
また、チンゲン菜には、ビタミンKも含まれおり、骨にカルシウムを定着させる働きや、骨の形成を促す効果が期待できます。

チワワは体系が華奢であり、それこそ30cmの高さから飛び降りた衝撃でも、骨折することがあるほど骨が弱い犬種です。
このため、ビタミンKとカルシウムを同時に摂取できるチンゲン菜は、チワワの骨を強くしてくれる働きが期待できるので、積極的に摂取したい野菜といえます。

「健康をサポート」

アブラナ科の野菜であるチンゲン菜は、「台所のドクター」とも呼ばれて、イソチオシアネートの元となる「グルコシノレート」が含まれています。
抗炎症作用や抗がん作用の働きを持ち、体をサポートして健康に保ってくれる作用が働きます。
アブラナなどの油が身体に良いと言われるのは、グルコシノレートが含まれているからです。

チワワにチンゲン菜を食べさせる際の注意点

「甲状腺機能に注意」

いろんな効果が期待できるグルコシノレートですが、過剰摂取してしまうと、甲状腺ホルモンの合成を抑制してしまいます。
そのため、甲状腺機能に病気があるワンちゃんには注意が必要です。

「与え過ぎない」

チンゲン菜には食物繊維が含まれているので、与え過ぎないようにしてください。
ワンちゃんは、食物繊維が消化できません。
そのため与え過ぎてしまうと消化不良を起こし、嘔吐や下痢を引き起こしてしまう恐れがあります。

「細かくカット」

チワワは野菜の消化が苦手です。
そのため、消化しやすいように細かくカットしてあげましょう。
またワンちゃんは、あまり噛まずに丸飲みしてしまう習性があります。

したがって、大きな塊で与えてしまうと、喉に詰まってしまう恐れがあります。
万が一チワワが喉に詰まらせれば大事です。
呼吸困難を起こせば、それこそチワワを逆さまにして背中をたたくなどの応急処置を行い、吐き出させるなど大騒ぎすることになってしまいます。

また、熱を通して茹でてあげれば、柔らくなって消化しやすくなります。
茹でることでチンゲン菜の少しある苦味を和らげ、胃腸への刺激も低減することが可能となり一石二鳥です。

「アレルギーに注意」

食物はすべてアレルギンになる要素を含んでいます。
このため、チンゲン菜を食べてアレルギーを起こす子もいます。
したがってチワワに初めて与える時は、細心の注意を払い、極微量与えるようにしてください。
与えてから、数時間はチワワから目を離さず様子を観察してください。
口や目のまわりを痒がる素振りが見えたり、元気がなくなるなど普段と少しでも違った様子が見られたケースでは、アレルギーの可能性が高いです。
・目の充血
・体を痒がる
・湿疹、じんましん、
・嘔吐、下痢
上記のようなアレルギー症状が見られたならば、すぐに動物病院に連れて行ってあげましょう。