チワワはクレソンを食べても大丈夫?栄養素と与える際の注意点
クレソンのピリッとしたパンチのきいた風味が肉料理によく合うため、洋食料理の付け合わせ野菜としてよく利用されるハーブです。
しかし、生のままサラダで食べたり、炒めたり、またみそ汁の具にしても美味いクレソン。
旬の時期は春ですが、水耕栽培などハウス栽培されて、1年中出回っています。
収穫量は、山梨県と栃木県が多く、日本へは明治時代初期に伝わったそうで、和名は「オランダガラシ」といいます。
クレソンを選ぶ場合、葉がたくさん付いていて香りが強いものがおすすめです。
葉がしおれていたり、切り口が黒ずんだものは時間が経ち、鮮度が落ちています。
今回は、チワワはクレソンを食べても大丈夫なのか、また、栄養素と与える際の注意点について紹介します。
チワワはクレソンを食べても大丈夫?
結論を言えば、チワワはクレソンを食べても大丈夫です。
クレソンは栄養価が高く、スーパーフードとされているので、チワワにも与えてあげたい野菜です。
しかし、ピリッとした独特の風味が苦手なワンちゃんもいる可能性があるので、無理強いはしないようにしてあげましょう。
スーパーフードと呼ばれる栄養素を見てみましょう。
クレソンの主な栄養素
成分(100g当たり) 含有量
エネルギー 15 kcal
水分 94.1g
タンパク質 2.1g
脂質 0.1g
ナトリウム 23mg
カリウム 330mg
カルシウム 110mg
マグネシウム 13mg
リン 57mg
鉄 1.1mg
亜鉛 0.2mg
ビタミンB1 0.1mg
ビタミンB2 0.2mg
ビタミンB6 0.13mg
葉酸(ビタミンB9) 150μg
ビタミンC 26mg
ビタミンK 190mg
β-カロテン 2700μg
食物繊維 2.5g
チワワに与える量はどれくらい
はたしてクレソンは、チワワに与える適量はどの程度なのでしょうか。
もちろん適量は、チワワの健康状態や年齢、体重、運動量など様々な要因で異なってきます。
よく手作りご飯や、ドッグフードにトッピングしてあげるときの目安として言われるのが、野菜類は食事量の10%以下に抑えようということです。
これが一つの目安となります。
カロリーで表したケースでも言われる目安が、総カロリーの10%未満です。
ただしクレソンは超低カロリー野菜のため、カロリーを目安にしてしまうと量が多すぎてしまいます。
チワワのような小型犬の場合は、本当に一口で十分でしょう。
チワワにクレソンを与えるメリット
「シニグリン」
「シニグリン」という成分が、クレソンのピリッとした辛味の正体です。
わさびや大根などにも含まれている成分です。
特徴は、食欲増進効果や強い殺菌作用を持っていること。
ただし、チワワにとっては刺激が強く感じる可能性もあります。
「抗酸化作用」
活性酸素はストレスや紫外線などでも生まれ、体内で必要以上に増えすぎると、身体の内側を酸化させ細胞や血管の老化を進めてしまいます。
活性酸素を減らすには抗酸化成分が有効になります。
クレソンには、100gあたり2700μgという豊富な量のβ-カロテンや、ビタミンCが26mg、含まれています。
β-カロテンは、抗酸化作用があり、有害な活性酸素を消去してくれて免疫力をUPさせ、がん予防に期待が持てます。
また、チワワの体内で酵素によってビタミンAに変わります。
なお、必要に応じてビタミンA不足を補うかたちで変換するため、よく言われる中毒や過剰症などを引き起こす心配はありません。
ビタミンAの主な働きは、以下の通りです。
・視力を正常に保つ。
・皮膚や喉、鼻などの粘膜を正常に保つ。
・風邪を予防する。
・夜盲症の予防。
ビタミンCにも抗酸化作用があり、活性酸素の働きを抑制してくれます。
また、コラーゲンの生成や免疫力アップの効果もあり、皮膚や粘膜の健康維持にも効果があります。
チワワたちワンちゃんは、ビタミンCの生成を肝臓で行えますが、それでもその生成量は一日で最大でも約60mg程度だそうです。
まだそれだけでは足りないそうなので、クレソンに含まれるビタミンCも摂取したいですね。
また、ビタミンCは通常水溶性ビタミンのため、体内に蓄積しにくい性質があるため、過度に摂取した分は体外に排出されてしまいます。
そのため、日々の食生活からどんどん摂取する必要があるのです。
「カリウム」
クレソンには、100gあたり330mgのカリウムが含まれています。
カリウムはミネラルの一つであり、ナトリウムと協力して細胞内の浸透圧を維持したり、細胞の活性を維持したりする役割があります。
ナトリウムが腎臓で再吸収されるのを抑制して、体内の不要なナトリウムを輩出して、細胞内の浸透圧を維持します。
そのため血圧を下げるのを手助けしてくれて、高血圧の予防やむくみの解消に効果的です。
また、余分なナトリウムを排出することにより、神経刺激の伝達を高め、筋肉機能の調節、心臓機能などに効果を発揮してくれます。
また、疲労回復にも良い効果を与えてくれます。
なお、カリウムは欠乏すると「低カリウム血症」を発症し、子犬が情動不安になったり、筋麻痺などの例が報告されています。
また、過剰摂取してしまうと「高カリウム血症」の原因にもなるため、適量摂取に心がける必要があります。
「カルシウム」
クレソンには、100gあたり110mgのカルシウムが含まれています。
カルシウムの99%は骨の材料になり、骨や歯を丈夫にしてくれます。
骨そしょう症の予防にも効果的です。
チワワは超小型犬で体格が華奢で、わずか30cmの高さから落ちても骨折することがあるほど骨が弱い犬種。
だから骨を丈夫にしてくれる効果が期待できるクレソンは摂取したい野菜です。
「鉄分」
鉄分は血液のヘモグロビンの中に含まれ、細胞や組織に酸素を運搬する役割を担っています。
また、チワワが体を動かすエネルギーを作り出すためにも必要です。
鉄分は「微量ミネラル」といって、1日あたりの摂取量や体内含有量は極めて少ない栄養素ですが、赤血球を作る補助を行い、疲労回復や免疫力向上にも役立ってくれます。
鉄分不足が生じてしまうと、貧血となり、疲労感が生じ、食欲の低下を引き起こす原因にもなります。
またチワワの抜け毛が多くなったりします。
チワワにクレソンを与える際の注意点
「与え過ぎない」
クレソンは、100gあたり2.5gの食物繊維を含んでいます。
そのため与え過ぎてしまうと消化不良を引き起こして、嘔吐や下痢を起こす原因となる恐れがあります。
チワワは食物繊維を消化できないと認識しておきましょう。
「甲状腺疾患のワンちゃんは注意」
クレソンはアブラナ科の植物です。
そのため、ヨウ素の吸収を阻害する「ゴイトロゲン」が含まれています。
したがって、甲状腺ホルモンの分泌に影響を与えてしまいます。
そのため、甲状腺疾患を持っている愛犬がゴイトロゲンを多く摂取してしまうと、甲状腺肥大や甲状腺腫を誘発する可能性があります。
「細かくカット」
チワワは野菜の消化が苦手です。
そのため、消化しやすいように細かくカットしてあげましょう。
またワンちゃんは、あまり噛まずに丸飲みしてしまう習性があります。
したがって、大きな塊で与えてしまうと、喉に詰まってしまう恐れがあります。
万が一チワワが喉に詰まらせれば大事です。
呼吸困難を起こせば、それこそチワワを逆さまにして背中をたたくなどの応急処置を行い、吐き出させるなど大騒ぎすることになってしまいます。
「アレルギーに注意」
食物はすべてアレルギンになる要素を含んでいます。
このため、クレソンを食べてアレルギーを起こす子もいます。
したがってチワワに初めて与える時は、細心の注意を払い、極微量与えるようにしてください。
与えてから、数時間はチワワから目を離さず様子を観察してください。
口や目のまわりを痒がる素振りが見えたり、元気がなくなるなど普段と少しでも違った様子が見られたケースでは、アレルギーの可能性が高いです。
・目の充血
・体を痒がる
・湿疹、じんましん、
・嘔吐、下痢
上記のようなアレルギー症状が見られたならば、すぐに動物病院に連れて行ってあげましょう。
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