チワワはなめこを食べて大丈夫?栄養素や適量や与える際の注意点

独特のヌメリが特徴のなめこですが、おみそ汁の具や大根おろしと合わせたなめこおろしなど、いろいろな食べ方が楽しめます。
あの独特のぬめりには、粘膜を保護する作用があり、胃潰瘍や胃炎などの予防に効果が期待できます。
1年を通して手頃な価格で手に入るなめこは、食卓にもよく登場するなじみの食材です。
現在、スーパーに並ぶものは、ほとんどがおがくずなどを使った菌床栽培によるものです。
最近は、カサの大きな「ジャンボなめこ」が登場しており、天ぷらに適するとされています。

なめこは冷蔵庫で保存し、日持ちしないので1~2日で使い切るように注意しましょう。
今回は、チワワはなめこを食べて大丈夫なのか、また、栄養素や適量や与える際の注意点について紹介します。

チワワはなめこを食べて大丈夫?

答えは「YES」チワワはなめこを食べて大丈夫です。
ワンちゃんは、毒キノコ以外であれば、きのこ類を食べても問題がないとされています。
ただし、生で食べさせるのはNGなので、必ず加熱して与えてあげましょう。
なめこは、真空パックのものと、石突きが付いた株付きタイプとの2種類が出回っていますが、どちらも「生もの」なので必ず加熱調理してくださいね。

なめこの栄養素を見ていきましょう。

なめこの主な栄養素

成分(100g当たり)         含有量
エネルギー             15 kcal
水分                92.1g
タンパク質             1.8g
脂質                0.2g
ナトリウム             3mg
カリウム              240mg
カルシウム             4mg
マグネシウム            10mg
リン                68mg
鉄                 0.7mg
亜鉛                0.5mg
ビタミンB1              0.07mg
ビタミンB2              0.12mg
ビタミンB6              0.05mg
葉酸(ビタミンB9)           60μg
食物繊維                3.4g

チワワに与える量はどれくらい

はたしてなめこは、チワワに与える適量はどの程度なのでしょうか。
もちろん適量は、チワワの健康状態や年齢、体重、運動量など様々な要因で異なってきます。
よく手作りご飯や、ドッグフードにトッピングしてあげるときの目安として言われるのが、野菜類は食事量の10%以下に抑えようということです。
これが一つの目安となります。

このため、少量を主食にトッピングする程度にしておきましょう。
あくまでもなめこは、栄養補助として取り入れるべきであり、主食に影響がないように注意してください。
また、カロリーで表したケースでも言われる目安が、総カロリーの10%未満です。
チワワのような小型犬の場合は、本当に一口で十分でしょう。

チワワになめこを与えるメリット

「βグルカン(レンチナン)」

なめこをはじめ、キノコ類に多く含まれるとされるβグルカンの一種である「レンチナン」は、免疫力を高めてくれる成分とされ、アレルギーの改善や予防効果、また、がん細胞を収縮させたり、細菌やウイルスを排除する働きがあり、抗ガン剤としても実用化されています。
さらに、ガン予防に効果があるとされる、免疫細胞「NK(ナチュラルキラー)細胞」の活性も促す働きもあります。

「ナイアシン」

ナイアシンはビタミンB3とも呼ばれ、動脈硬化を予防する効果があるとして期待される成分です。
油を摂りすぎたり、人口調味料を摂取することなどによって、ドロドロの血液の人が増えています。
このような流れの悪い状態だと、血液が詰まってしまい動脈硬化を引き起こす原因となる恐れがあります。
ナイアシンを多く含むエリンギには、ドロドロの血液の原因とされる高コレステロールを「コレステロール低下」へと導く作用が働きます。

また、糖質、脂質、タンパク質の代謝を行い、循環系、消化器系、神経系などの働きをサポートする作用が生じます。

さらにナイアシンは、アルコールの分解をサポートする働きがあります。
ワンちゃんは、お酒を飲むことはできませんが、二日酔いばかりしている飼い主さんは、お酒のつまみとしてなめこおろしでも一緒に食べておくといいですよ。

「コンドロイチン」

なめこのぬめりの成分には、「コンドロイチン」が含まれています。
コンドロイチンは軟骨を構成してる成分であり、軟骨や骨に水分を運び、保水性・弾力性を与えています。
関節痛の緩和にコンドロイチンの補給がよいとされ、骨の主成分であるカルシウムの代謝にも関係しており、骨の成長を助ける働きなどがあるため、犬用関節サプリにもよく用いられています。
関節痛が生じてくる老犬には、与えたい成分と言えます。

「食物繊維」

食物繊維には「水溶性」と「不溶性」の2種類があります。
これらは適度なバランスを保つことによりそのメリットが活かされるとされ、100g当たり水溶性食物繊維が1g、不溶性食物繊維が2.4gとまさに、ほぼ「水溶性1:不溶性2」と理想的な割合に近くバランスよく含まれています。

水溶性食物繊維は、コレステロールを吸着して体外に排出する働きがあります。
また、水に溶けやすく、腸内で水分を含むことでドロドロしたゲル状となり、腸壁にくっつき腸の粘膜を守ります。
さらに、便に水分を与えることで、便の滑りを良くする潤滑油的な役割をはたして、便通のサポートをしてくれます。
善玉菌のエサにもなるため、善玉菌の増殖をサポートして、腸内環境が良好な状態になるよう腸内環境を整え、便秘などの腸トラブルの予防に効果があります。

不溶性食物繊維は、腸内の発がん性物質を吸着してくれるため、大腸ガンの予防効果があり、また、お腹の中で水を吸収して膨らむため、腸を刺激して蠕動運動(ぜんどううんどう)」を活発にすることで、便を外へ排出しやすくして便秘解消の効果が期待できます。

「カリウム」

なめこには、100gあたり240mgとカリウムを豊富に含みます。
カリウムは、ミネラルの一つであり、ナトリウムと協力して細胞内の浸透圧を維持したり、細胞の活性を維持したりする役割があります。
このため、体内の不要なナトリウムを排出して、細胞内の浸透圧を維持したり、腎臓に溜まった老廃物を尿と共に排出してくれます。
また、疲労回復にも良い効果を与えてくれます。

なお、カリウムは、欠乏すると「低カリウム血症」を発症し、また、過剰摂取してしまうと高カリウム血症」の原因にもなるため、適量摂取に心がける必要があります。

「生で与えない」

きのこ類は、生で食べると食中毒になってしまう危険性があるので、必ず加熱調理するようにしましょう。
また、加熱することで柔らかくなり消化がしやすくなります

「細かく刻む」

チワワはあまり噛まずに丸飲みする習性があるため、細かく刻むことで食物繊維を潰し消化がしやすくなります
フードプロセッサーでペースト状にしてあげれば、さらに効果的です。
大きな塊のまま与えてしまうと、チワワが喉に詰まらせる危険もあり、喉に詰まって嘔吐したり、万一呼吸困難を起こせば大事です。
その面からも、細かく刻むことはとても有効です。

なお、通常きのこ類は、風味が落ちたり劣化が早まるため水洗いはしない方がいいとよく言われていますが、なめこの場合は、洗った方が酸味がおちて美味しいともいわれていますよ。

「与え過ぎない」

なめこは食物繊維を含んでいます。
そのため、与え過ぎてしまうと消化不良を引き起こし、嘔吐や下痢を起こす原因となる恐れがあります。
チワワは食物繊維を消化できないと認識しておきましょう。
ちなみに、ワンちゃんに必要な量の計算式は、「犬の体重㎏×0.17g」となっているので、一日の摂取目安にしてみましょう。

「アレルギーに注意」

食物はすべてアレルギンになる要素を含んでいます。
このため、なめこを食べてアレルギーを起こす子もいます。
したがってチワワに初めて与える時は、細心の注意を払い、極微量与えるようにしてください。
与えてから、数時間はチワワから目を離さず様子を観察してください。
口や目のまわりを痒がる素振りが見えたり、元気がなくなるなど普段と少しでも違った様子が見られたケースでは、アレルギーの可能性が高いため、すぐに動物病院に連れて行ってあげましょう。