チワワはしめじを食べて大丈夫?栄養素と適量と与える際の注意点

 

しめじと言えば「本しめじ」である天然モノと、人工栽培の「ぶなしめじ」がありますが、スーパーなどで売られているほとんどのしめじは、人工栽培された「ぶなしめじ」であり、旬がないので1年中手に入り、安価なのが魅力です。
本しめじは希少品でとても珍重されていましたが、最近は少しずつ人工栽培されたものが流通するようになり出しています。

しめじが流通し出したのは、本格的に人工栽培がスタートした1970年以降とされています。
クセのない味わいで、それでいて独特の歯ごたえがあり、炒め物や鍋物で活躍します。
炊き込みごはんに入れても最高ですね。

今回は、チワワはしめじを食べて大丈夫なのか、また、栄養素と適量と与える際の注意点について紹介します。

チワワはしめじを食べて大丈夫?

結論を言えば、チワワはしめじを食べて大丈夫です。
ワンちゃんは、毒キノコ以外であれば、きのこ類を食べても問題がないとされています。
ただし、生で食べさせるのはNGなので、必ず加熱して与えてあげましょう。

しめじの栄養素を見ていきましょう。

しめじ(ぶなしめじ)の主な栄養素

成分(100g当たり)         含有量
エネルギー             17 kcal
水分                91.1g
タンパク質             2.7g
脂質                0.5g
ナトリウム             2mg
カリウム              370mg
カルシウム             1mg
マグネシウム            11mg
リン                96mg
鉄                 0.5mg
亜鉛                0.5mg
ビタミンB1              0.15mg
ビタミンB2              0.17mg
ビタミンB6              0.09mg
葉酸(ビタミンB9)           29μg
食物繊維              3g

チワワに与える量はどれくらい

はたしてしめじは、チワワに与える適量はどの程度なのでしょうか。
もちろん適量は、チワワの健康状態や年齢、体重、運動量など様々な要因で異なってきます。
よく手作りご飯や、ドッグフードにトッピングしてあげるときの目安として言われるのが、野菜類は食事量の10%以下に抑えようということです。
これが一つの目安となります。

このため、少量を主食にトッピングする程度にしておきましょう。
あくまでもしいたけは、栄養補助として取り入れるべきであり、主食に影響がないように注意してください。
また、カロリーで表したケースでも言われる目安が、総カロリーの10%未満です。
チワワのような小型犬の場合は、本当に一口で十分でしょう。

チワワにしめじを与えるメリット

「βグルカン(レンチナン)」

しめじをはじめ、きのこ類に多く含まれるとされるβグルカンの一種である「レンチナン」は、免疫力を高めてくれる成分とされ、アレルギーの改善や予防効果、また、がん細胞を収縮させたり、細菌やウイルスを排除する働きがあり、抗ガン剤としても実用化されています。
さらに、ガン予防に効果があるとされる、免疫細胞「NK(ナチュラルキラー)細胞」の活性も促す働きもあります。

「ナイアシン」

ナイアシンはビタミンB3とも呼ばれ、動脈硬化を予防する効果があるとして期待される成分です。
油を摂りすぎたり、人口調味料を摂取することなどによって、ドロドロの血液の人が増えています。
このような流れの悪い状態だと、血液が詰まってしまい動脈硬化を引き起こす原因となる恐れがあります。
ナイアシンを多く含むしめじには、ドロドロの血液の原因とされる高コレステロールを「コレステロール低下」へと導く作用が働きます。

また、糖質、脂質、タンパク質の代謝を行い、循環系、消化器系、神経系などの働きをサポートする作用が生じます。

「リジン」

しめじには、「リジン」という栄養素が含まれています。
リジンは必須アミノ酸の一種です。
タンパク質やカルシウムの吸収を促す働きがあり、このため、糖質(炭水化物)の代謝を促し疲労回復の効能を発揮したり、体の組織の修復や成長を助ける抗体やホルモン、酵素などを作るための原料となります。
また、肝機能をサポートする働きもあり、ワンちゃんの毛なみを整えて生き生きとさせる効果もあります。

「グアニル酸」

しめじには、きのこ類特有のうまみ成分とされる、グアニル酸が含まれています。
グアニル酸は、リボ核酸が化学変化して、合成されるアミノ酸です。
グアニル酸は、エリタデニンと協力して、血小板の凝集を抑制する働きや、血中のコレステロール値を下げる効能があります。
このため、動脈硬化や心筋梗塞、脳梗塞などの生活習慣病予防の効能があります。

また、保湿・湿潤剤の働きがあり、皮膚や毛の水分保持を保つ働きがあるといわれています。

「エルゴステロール」

エルゴステロールは、しめじをはじめとするきのこ類に含まれる成分です。
エルゴステロールの特徴は、日光(紫外線)に当たることで、体内でビタミンDに変換されることであり、カルシウムの吸収を高めて、血中カルシウム濃度を保ち骨を丈夫にする作用があり、小腸や腎臓でカルシウムとリンの収集を促進します。
そのため骨や歯の形成、骨そしょう症の予防などに効果が期待できます。
そして、子犬の成長を促進し、ストレスを軽減する効果もあります。

「オルニチン」

オルニチンはアミノ酸の一種。
肝臓の機能が高まって、疲労回復が期待できます。
運動などによる疲労を軽減したり、成長ホルモンの分泌を促進して、筋肉が作られやすくなったりする効果もあります。
さらに、細胞分裂を活発にして、細胞の新陳代謝が向上するため、チワワの毛並みがよくなります。

チワワにしめじを与える際の注意点

「与えすぎに注意」

しめじは100gあたり3gの食物繊維を含んでいます。
内訳は、不溶性食物繊維が2.5g、水溶性食物繊維が0.5gです。
チワワは食物繊維を消化できません。
そのため、与え過ぎてしまうと消化不良を引き起こし、嘔吐や下痢の症状を起こしてしまう恐れがあります。
ちなみに、ワンちゃんに必要な量の計算式は、「犬の体重㎏×0.17g」となっているので、一日の摂取目安にしてみましょう。

「細かくカット」

しめじには食物繊維が豊富に含まれており、チワワは消化しずらいので、細かくカットして刻んであげましょう。
また、チワワはあまり噛まずに丸飲みする習性があるため、塊で与えてしまうと、喉につまってむせて嘔吐したりします。

また、きのこ類は、生で与えるのは厳禁なので火を通してあげましょう。
柔らかくなり、消化がしやすくなります。

「アレルギーに注意」

食物はすべてアレルギンになる要素を含んでいます。
このため、しめじを食べてアレルギーを起こす子もいます。
したがってチワワに初めて与える時は、細心の注意を払い、極微量与えるようにしてください。