チワワは春菊を食べても大丈夫?栄養素や与え方の注意点

春菊は、シャキシャキとした歯ごたえと、ほろ苦さが魅力を感じる野菜です。
12月頃の冬の時期が旬のためお鍋はもちろん、すき焼きやお浸しなどの和食料理の食材や、また香りもよく、アクが少ないためサラダや天ぷらにも最適です。

ただし、独特の苦味があるため、チワワに何か影響を与えないか心配を感じてもしまいます。
春菊は名前の通り、キク科に属する植物です。
単純に春に花を咲かせるため、「春菊」と名付けられたそうであり、関西地方では「菊菜(きくな)」とも呼ばれています。

春菊にはいくつかの品種がありますが、「大葉種」と「中葉種」が主に生産されています。
肉厚でクセの少ないとされる大葉種は、主に関西で食べられており、強い香りが特徴である中葉種は、関東で人気があります。

春菊の美味しい選び方、次の点に注意しましょう。
新鮮な緑色をしていて、切り口が変色していない。
また、葉先が萎れておらずシャキッと伸びていることが必要。
葉が大きすぎたり、茎が固すぎるものはダメで、茎の下の方にも葉がついていると良品とされています。

今回は、チワワは春菊を食べても大丈夫なのか、また、栄養素や与え方の注意点について紹介します。

チワワは春菊を食べても大丈夫?

答えは「YES」チワワは春菊を食べても大丈夫です。
ただし、春菊などのキク科の食物は、皮膚炎を起こしたり、嘔吐や下痢などの症状を引き起こす可能性があるともいわれています。
このため、食べ過ぎない注意が必要となります。

春菊の主な栄養素

成分(100g当たり)         含有量
エネルギー             22 kcal
水分                91.8g
タンパク質             2.3g
脂質                0.3g
ナトリウム             73mg
カリウム              460mg
カルシウム             120mg
マグネシウム            26mg
リン                44mg
鉄                 1.7mg
亜鉛                0.2mg
ビタミンB1              0.1mg
ビタミンB2              0.16mg
ビタミンB6              0.13mg
葉酸(ビタミンB9)           190μg
ビタミンC              19mg
ビタミンK             250mg
β-カロテン             4500μg
食物繊維              3.2g

チワワに与える量はどれくらい

はたして春菊は、チワワに与える適量はどの程度なのでしょうか。
もちろん適量は、チワワの健康状態や年齢、体重、運動量など様々な要因で異なってきます。
よく手作りご飯や、ドッグフードにトッピングしてあげるときの目安として言われるのが、野菜類は食事量の10%以下に抑えようということです。
これが一つの目安となります。

カロリーで表したケースでも言われる目安が、総カロリーの10%未満です。
特に春菊はワンちゃんに影響があるともされるキク科の食物のため、食べ過ぎると嘔吐や下痢、皮膚炎を起こす恐れがあるので要注意です。
チワワのような小型犬の場合は5g程度、本当に一口で十分でしょう。

チワワに春菊を与えるメリット

「精神安定効果」

春菊は独特の香りを発していますが、この正体は10種類以上もの精油成分によって成り立っています。
その中に含まれる「α-ピネン」と「リモネン」には、自律神経を安定させる効果があると言われています。
自律神経とは、血管や発汗、消化運動などの、意識することなく自然におこなうことになる調節機能を持った神経の事です。

よく自律神経失調症という言葉が聞かれますが、自律神経が乱れてしまうことで、疲れやすくなったり、頭痛や動機、食欲不振やダルさなどたくさんの症状が生じる原因となります。
さらにケースによっては、情緒不安定になる恐れもあります。

「クロロフィル」

クロロフィルは葉緑素と呼ばれ、植物の緑色の部分であり、春菊の緑の色素成分となります。
体内に溜まった有害物質を排出し、血中のコレストロール値を低下させ値を正常にしてくれる働きがあります。
また、血をサラサラにして、血栓を予防する効果が期待できます。

「葉酸」

葉酸はビタミンB群の一種で、春菊に多く含まれています。
緑色をした葉っぱに多く含まれており、ビタミンB12と協力して血液を作る働きがあります。
葉酸は正常な遺伝情報を持つDNA細胞の生成に深くかかわり、そのため胎児の先天異常のリスクを減らしてくれます。
また、生まれてくる子犬の発育にも役立つため、妊娠中の母犬には積極的に摂取して欲しい栄養素です。

「カリウム」

カリウムには、ナトリウムが腎臓で再吸収されるのを抑制して、体内で増えすぎたナトリウムを排泄する効果があります。
そのため血圧を下げる効果が働き、高血圧の予防やむくみの解消に効果的です。
また、余分なナトリウムを排出することにより、神経刺激の伝達を高め、筋肉機能の調節、心臓機能などに効果を発揮してくれます。

「食物繊維」

春菊は100gあたり、3.2gの食物繊維を含んでいます。
食物繊維には、「不溶性繊維」と「水溶性繊維」があり、便質を改善して便通を促したり、腸内の不要なものを排出してくれます。
また、腸内の善玉菌を増やし、悪玉菌や毒素を排出してくれるため、チワワの腸内環境を整えてくれて、便秘改善の効果が期待できます。

「水分補給できる」

春菊には、91.8gもの水分が含まれています。
そのため、水をあまり飲んでくれないワンちゃんには有効であり、与えることで水分補給に役立ってくれる期待が持てます。

チワワに春菊を与える際の注意点

「皮膚炎に注意」

春菊などのキク科の食物は、アレルゲン物質の「セスキテルペンラクトン」という物質を含んでいます。
セスキテルペンラクトンは、チワワが摂取することで、接触性皮膚炎の原因になってしまう可能性があると言われています。
しかし、実際にワンちゃんが春菊を食べたことで、思い症状が発生した報告はないため、少量食べた程度では問題ないでしょう。

なお、セスキテルペンラクトンは、適量であれば動脈硬化の予防や治療に期待できる成分とされています。

「加熱しよう」

ワンちゃんは野菜の消化が苦手です。
そのため、消化を良くするためにも加熱するようにしましょう。
茹でたり、炒めることとなりますが、調味料を使っての味付けはしないようにしましょう。

また、消化を良くするには、細かくカットしてあげるのがおすすめです。
フードプロセッサーなどでペースト状にしてあげれば、さらに消化がしやすくなります。

「与え過ぎない」

春菊は食物繊維を含んでいます。
チワワは食物繊維を消化できません。
そのため、与え過ぎてしまうと、消化不良を引き起こして、嘔吐や下痢の原因となる恐れがあります。

「アレルギーに注意」

食物はすべてアレルギンになる要素を含んでいます。
このため、春菊を食べてアレルギーを起こす子もいます。
したがってチワワに初めて与える時は、細心の注意を払い、極微量与えるようにしてください。
与えてから、数時間はチワワから目を離さず様子を観察してください。
口や目のまわりを痒がる素振りが見えたり、元気がなくなるなど普段と少しでも違った様子が見られたケースでは、アレルギーの可能性が高いです。
・目の充血
・体を痒がる
・湿疹、じんましん、
・嘔吐、下痢
上記のようなアレルギー症状が見られたならば、すぐに動物病院に連れて行ってあげましょう。