チワワがすもも(プラム)を食べても大丈夫?NG理由と中毒成分と対処法

 

すももは、中国原産の日本すもものプラムと、ヨーロッパコーカサス原産の西洋すもものプルーンに分かれます。

一応日本ですももといえば、日本すももであるプラムを刺すのが普通といえます。

私の母の実家は長野県の飯田市であり、ここですもも(プラム)を作っており、毎年初夏から夏にかけての時期に送ってきてくれます。

このように、日本すももは主に生食用として栽培されているわけです。

さすがにスーパーで買う物とは味がぜんぜん違って美味しいです。

すももが日本に伝わったのは奈良時代とされていますが、栽培され始めたのは明治時代からで、軌道に乗って栽培が盛んになったのは大正時代からだとされています。

 

「スモモの選び方(見分け方)」

「スモモの選び方(見分け方)」
・全体が赤く着色した状態となれば食べ頃

・未熟な状態の黄緑がかったすももは追熟させてください

・ほどよいかたさのものを選びましょう

・果実に張りがあって白い粉が付着しているのが新鮮です

・重量感があるふっくらとした果実がオススメ

・黄色種や緑色種のすももは、濃さと弾力で食べ頃を確認します

 

チワワはすもも(プラム)を食べても大丈夫?

 

答えは、ダメです。

犬がすももを食べてしまうと、中毒を引き起こしてしまう危険性があります。

私の大好物のすももですが、人間が問題なく安全に美味しく食べられる食べ物であっても、ワンちゃんにとっては一転して、危険な中毒症状を起こす毒薬に早変わりするケースもあります。

あなたはそのような、ワンちゃんが食べてはいけない危険な食べ物を認識していますか?

特に中には食べてしまえば最悪中毒症状で死に至る危険な食べ物もあります。

チワワに与えてはダメなご飯!中毒を引き起こす危険な食べ物

実は残念ながらすももは、ワンちゃんにとっては注意すべき危険な食べ物の一つだったのです。

すももはチワワは食べてはダメな果物と覚えておいてください!

チワワにすももを与えてしまえば、次のような中毒症状が起こってしまいます。

・嘔吐

・下痢

・胃腸刺激

・脱水

・呼吸困難

・痙攣

・うっ血

 

 

すももに含まれる成分

 

すももの成分(100gあたり)

成分            含有量

エネルギー         44 kcal

水分            88.6g

タンパク質         0.6g

脂質            1.0 g

炭水化物          9.4g

ナトリウム         1mg

カリウム          150 mg

カルシウム         5mg

マグネシウム        5mg

リン            14mg

鉄             0.2 mg

亜鉛            0.1 mg

ビタミンB2         0.02mg

ビタミンB6         0.04mg

ビタミンC                     4 mg

葉酸            37μg

食物繊維                       1.6 g

参照:食品成分データベース(文部科学省)

 

すももの主な栄養素

 

「葉酸」

葉酸は、妊娠初期に必要となる栄養素であり、すももは100gあたり37μgと豊富に含んでいます。

細胞の生成に必要な栄養素であり、ビタミンB12とともに造血のビタミンと呼ばれ、赤血球の生産をフオローする働きがあり、貧血に効果が期待できます。

また葉酸は、正常な遺伝情報を持つDNA細胞の生成に深くかかわり、そのため胎児の先天異常のリスクを減らしてくれます。

さらに、生まれてくる子犬の発育にも役立つため、妊娠中の母犬には積極的に摂取して欲しい栄養素です。

このようにすももは、母犬に食べさせたい野菜といえます。

 

「食物繊維」

すももには、「食物繊維」が100gあたり1.6gと豊富に含まれており、そのうち「不溶性食物繊維」の量が1.2gと豊富です。

不溶性食物繊維は、腸内の発がん性物質を吸着してくれるため、大腸ガンの予防効果があり、また、お腹の中で水を吸収して膨らむため、腸を刺激して蠕動運動(ぜんどううんどう)」を活発にすることで、便を外へ排出しやすくして便秘解消の効果が期待できます。

しかしワンちゃんは、食物繊維が消化吸収できないので注意が必要です。

 

「カリウム」

すももにはカリウムが100gあたり150mg含まれています。

カリウムは、代謝や神経の働きをサポートすることで、情報を正しく伝達してくれ、体の中の不要な水分や塩分を体外に排出してくれます。

また、高血圧の予防にも効果を発揮します。

カリウムが不足すると、脱力感が生じ、神経過敏となり、不整脈などを発症しやすくなります。

犬の健康を維持する上でカリウムは、欠乏しても過剰になっても悪影響を与えてしまいます。

 

「アントシアニン」

すももには、血管の老化を遅らせたり、毛細血管を強化したり、眼精疲労を回復するといわれているフラボノイドの仲間である「アントシアニン」が多く含まれています。

血管が強化されるため、糖尿病網膜症の予防に役立ち、さらに血液の循環もよくなり、冷え性の解消にもつながります。

アントシアニンにこのような効果があるのは、高い抗酸化作用が働くためと、デルフィニジンという血管を保護したり強化する物質を含んでいるためです。

ブルーベリーが、目に効果があるとされて有名なのは、このアントシアニンを豊富に含んでいるためです。

また、アントシアニンには、コラーゲンを安定させて角膜を保護する働きもあります。

 

「ソルビトール」

すももには、糖アルコールの一種である「ソルビトール」が含まれています。

ソルビトールは、天然の甘味料といわれています。

脂質の酸化を防止し、デンプンの老化を防ぎ、タンパク質を安定化させるなどの特性があります。

また、便秘改善の効果が期待できます。

このように効果が期待できるソルビトールですが、食べ過ぎてしまうと一転要注意です。

下痢の症状が重症化してしまい、脱水症状などの危険も生じます。

 

すももの注意点

 

「中毒に注意」

すももには、青酸中毒の原因にもなる「アミグダリン」という成分が含まれているため注意が必要です。

実はアミグダリン自体は問題ありませんが、体内で加水分解されることで、青酸系の猛毒であるシアン化水素という物質に変化するため要注意です。

アミグダリンは主に、すもも以外にも梅、ビワ、杏子(あんず)、モモなどのバラ科植物の未成熟な果実や種子、葉などに含まれており、みなさんもよく「青梅を生で食べてはいけない」と注意されたことがあるはずです。

アミグダリンの中毒になってしまうと、最悪死に至ることもあり、主な中毒症状は次の通りです。

・嘔吐

・発熱

・歩行困難

・意識障害吐

問題となるケースが、散歩コースにすももはもちろん、梅、あんず、ビワ、モモがある場合です。

ワンちゃんは拾い食いが得意技のため、これらの未成熟な果実、種、葉などを愛犬が食べないように十分注意を払ってください。

 

チワワがすももを食べた時の対処法

 

すももがチワワにとって、危険な食べてはいけない果物だと認識してもらえたことでしょう。

しかし、うっかりつまみ食いや拾い食いをされてしまうこがあるかもしれません。

このようなケースでは、すぐに獣医師に連絡を取って相談し、至急動物病院に連れていってあげるのがおすすめです。

なお、注意が必要なケースが、種や実が詰まりチワワが呼吸困難な状態を引き起こしている場合です。

こうなると最悪命にもかかわってきます。

そのようなケースでは、舌を引って喉を開かせ、ピンセットなどでゆっくり取り出す。

または、チワワなどの小型犬であれば逆さまにして、背中をたたいたりすることで吐きださせます。

このように飼い主さんは、もしものケースを想定して、応急処置の仕方を身に付けていてもらいたいものです。

応急処置の仕方や異物の吐きださせ方を知りたい飼い主さんは、次の記事を参照してみましょう。

チワワがご飯と違う異物を誤飲!知っておくべき役立つ応急処置法

 

なお、食塩水やオキシドールで異物を吐かせる方法がサイトではいろいろ紹介されていますが、はっきり言って愛犬にとって、危険のリスクの方か高いです。

素人の飼い主さんが中途半端な知識で行わず、愛犬が異物を誤飲したケースでは必ず動物病院に連れて行って、獣医師の受診を受けるのがおすすめです。

なおその際には、ワンちゃんがどのくらいの量をいつごろ食べたのかを説明してください。

また、すももの加工品を食べてしまったケースでは、必ずそのパッケージや食べ残りがあれば持参するようにしましょう。