チワワにココナッツを食べさせて大丈夫?メリットと注意点!

 

ココナッツと言えば、南国フルーツの代名詞といえます。

世界中の熱帯地方で分布される果物で、ヤシ科のココヤシの果実です。

ココナッツは、ミルキーで甘みのある味が魅力ですが、いろんなものにも加工されています。

・ココナッツジュース

・ココナッツオイル

・ココナッツミルク

・ココナッツシュガー

・ナタデココ

上記のような形で料理に使われたり、食べられたりしています。

特にナタデココは、1990年代に大流行しました。

ココナッツの実に含まれている液状胚乳に、ナタ菌を加えて発酵させたものがナタデココです。

またココナッツは食べ物以外でも、意外なことに化粧品などにも使われています。

さらに、果実の皮は食器や工芸品に使用され、ココナッツファイーバーと呼ばれる天然繊維にもなっています。

このような万能植物であるココナッツを、ワンちゃんに与えて大丈夫でしょうか?

 

チワワにココナッツを食べさせて大丈夫?

 

答えは「YES」大丈夫です。

特にワンちゃんに害をなすような中毒成分は、ココナッツには含まれていません。

ココナッツの中身には、ココナッツウォーターやココナッツジュースと呼ばれる水分が入っています。

また、完熟して硬くなったココナッツの内側の白い果肉部分を固形胚乳と呼び、ここから搾り取った液体がココナッツミルクです。

ただし与え過ぎには注意してください。

 

ココナッツに含まれる成分

 

実際にどのような成分がココナッツに含まれているのか紹介します。

 

ココナッツウォーターの成分(100gあたり)

成分            含有量

エネルギー         20 kcal

水分            94.3g

タンパク質         0.2g

脂質            0.1g

炭水化物          5g

カリウム          230 mg

カルシウム         11mg

マグネシウム        6mg

リン            11mg

鉄             0.1 mg

亜鉛            0.1 mg

ビタミンB1         0.01mg

ビタミンB2         0.01mg

ビタミンC                     2 mg

葉酸            1μg

 

ココナッツミルクの成分(100gあたり)

成分            含有量

エネルギー         150 kcal

水分            7.88g

タンパク質         1.9g

脂質            16g

炭水化物          2.8g

カリウム          230 mg

カルシウム         5mg

マグネシウム        28mg

リン            49mg

鉄             0.8 mg

亜鉛            0.3 mg

ビタミンB1         0.01mg

ビタミンB2         0.01mg

ビタミンC                     2 mg

葉酸            4μg

食物繊維                    0.2 g

 

参照:食品成分データベース(文部科学省)

 

 

ココナッツの食べる部位別の食べ物

 

「ココナッツウォーター・ココナッツジュース」

実の内部に含まれる透明の液体のことを、ココナッツウォーターあるいはココナッツジュースと呼びます。

熱帯地方の果物のため、飲料として水分補強にも使われ役立っており、ミネラルが豊富です。

また、生理食塩水が入手できない発展途上国においては、ココナッツジュースが静脈点滴に用いられることもあるそうです。

 

「ココナッツミルク」

ココナッツミルクは、ココナッツの内側の固形胚乳と呼ばれる白い果肉部分から搾り取った甘い味のする液体のことです。

マレーシアなどのポリネシア地域では、とてもよく料理に使われる食材の一つです。

栄養価も高く、脂質やビタミン、ミネラルなどが豊富に含まれています。

 

「ココナッツパウダー」

ココナッツパウダーとは、ココナッツミルクを(胚乳)を乾燥させて粉状にしたものです。

粉末にすることで保存に役立ち、コーヒーなどに入れる場合でも溶けやすくなり、利用勝手が上がり便利です。

粒が大きいサイズのものは「ココナッツフレーク」や「ココナッツファイン」と呼ばれたりもします。

 

ココナッツの主な栄養素

 

「中鎖脂肪酸(ちゅうさしぼうさん)」

ココナッツには中鎖脂肪酸が豊富に含まれています。

中鎖脂肪酸は、ヤシ科の植物の種子に多く含まれている天然成分であり、牛乳にも含まれています。

効率的に素早く分解・燃焼される脂質のため、体内に蓄積しにくく、余分な中性脂肪がつきにくい効果があります。

また、吸収が早く、脂肪が効率的にエネルギーに変換されるため、乳酸が筋肉に蓄積されにくく、疲労が出にくくなります。

さらに、体内脂肪を燃焼させる働きがあるため、体脂肪、内臓脂肪を減少させ、ダイエット効果があります。

また、抗酸化力が強いため、老化予防にも期待できます。

 

「ビタミンB1」

ココナッツは、ビタミンB1を豊富に含み、炭水化物の代謝を促し、糖質をエネルギーに変えます。

また、脳や神経の機能を正常に保つ働きもあります。

さらに、消化液の分泌をよくする効果もあり、食欲不振の時にも威力を発揮します。

 

「ビタミンB6」

ココナッツには、水溶性のビタミンであるビタミンB6も含まれており、脂肪肝の予防や、免疫力を強化してくれます。

また、アミノ酸の代謝に効果を発揮するビタミンです。

免疫機能を正常に保ち、アレルギー予防の効果もあります。

皮膚や髪・爪を健康に保つ働きもあります。

なお、インスリンの合成にも効果を発揮するため、糖尿病には注意が必要です。

 

「ナイアシン」

ココナッツはナイアシンも含み、血液の流れを良くする作用があり、新陳代謝を活性化して皮膚や粘膜を健康に保ち、糖質・タンパク質・脂質の三大栄養素の代謝を促す酸化還元補酵素としての役目も果たします。

外線からの日焼けや、加齢によるシミやソバカスの改善効果も働きます。

さらに、二日酔いの原因であるアセトアルデヒドを分解してくれます。

 

「カリウム」

カリウムは、代謝や神経の働きをサポートすることで、情報を正しく伝達してくれ、細胞内の水分浸透圧を正常化する効果があるため、体の中の不要な水分や塩分を体外に排出してくれます。

また、高血圧の予防にも効果を発揮します。

カリウムが不足すると、脱力感が生じ、神経過敏となり、不整脈などを発症しやすくなります。

犬の健康を維持する上でカリウムは、欠乏しても過剰になっても悪影響を与えてしまいます。

 

「葉酸」

葉酸は、鉄の吸収を高める働きがあり、胎児の健全な発育に欠かせない成分です。

ビタミンCなどと同様にチワワの体内で腸内細菌によって合成されますが、必要十分な量だとは限らないため、食べ物から摂取するのが有効です。

特に、妊娠中の母犬には必要があるとされています。

葉酸には、細胞内のDNAやタンパク質の合成を助けて、胎児の先天異常を防止する効果があります。

このため、葉酸欠乏状態になってしまうと、生れてくる赤ちゃん犬が奇形になる可能性が高まります。

口蓋裂や口唇裂、脊椎披裂といった奇形に注意が必要です。

また、血液の赤血球を作る働きもあるため、葉酸欠乏になると貧血や口内炎を起こす恐れがあります。

 

チワワにココナッツを食べさせる時の注意点

「与え過ぎに注意」

ココナッツは、脂肪酸が豊富なため、愛犬が食べ過ぎてしまうと軟便になりやすく、胃腸炎を起こす恐れもあります。

このため愛犬が喜んで食べる場合でも、与え過ぎには注意してください。

ワンちゃんには、ほんのお裾分け程度に一口与えれば十分です。

 

「アレルギーに注意」

ワンちゃんは初めて食べるものであれば、何でもアレルギーが出る可能性があります。

このため、初めてチワワにココナッツを与える際には極少量として、よく注意して与えましょう。

与えてから、数時間はチワワから目を離さず様子を観察してください。

口や目のまわりを痒がる素振りが見えたり、元気がなくなるなど普段と少しでも違った様子が見られたケースでは、アレルギーの可能性が高いです。

皮膚が赤くなり、湿疹、じんましんが出たり、目の充血や嘔吐や下痢の症状があれば、すぐに動物病院を受診してください。

 

「加工品に注意」

ココナッツはいろんな加工品が販売されているため注意が必要です。

・ココナッツチップス

市販のココナッツチップスには、大量の糖分や調味料が含まれている可能性が高いため、与えないように注意しましょう。

・ココナッツジュー

市販のココナッツジュースの場合、大量の糖分や調味料が含まれている可能性が高いため、与えないように注意しましょう。

・ココナッツサブレ

ココナッツサブレには、多くの糖分が含まれているため、与えないように注意しましょう。

基本的に加工品は、糖分や調味料が使用されているため、愛犬に与えるのはNGだと認識してください。