犬はおからを食べても大丈夫?栄養素と注意点とダイエット効果は
おからは、ヘルシーで健康に良く、ダイエット食材として人気ですが、肥満気味の犬にも効果があるのか気になります。
定番は和え物ですが、値段がとても安価で庶民的な食材だけに、活用したいところですね。
今回は、犬におからを与えても大丈夫なのか、またダイエット効果はあるのか紹介します。
犬はおからを食べても大丈夫?
答えは大丈夫。
中毒を起こすような成分はなく、基本的に問題はありません。
ただしおからは、犬が消化ができない食物繊維が豊富に含まれているため、与えすぎないように注意しましょう。
おからの主な栄養素
成分名 成分量(100gあたり)
エネルギー 111kcal
水分 75.5g
タンパク質 6.1g
ナトリウム 5mg
カリウム 350mg
リン 99mg
カルシウム 81mg
鉄 1.3mg
亜鉛 0.6mg
銅 0.14mg
ビタミンB1 0.11mg
ビタミンB2 0.03mg
ビタミンB6 0.06mg
ビタミンK 8μg
葉酸 14μg
ナイアシン 0.2mg
食物繊維 11.5g
「食物繊維」
おからは、100gあたり11.5gもの食物繊維を豊富に含みます。
食物繊維には腸内環境を整える作用があります。
腸内の善玉菌を増やして、悪玉菌や毒素を排出してくれ、便秘改善効果があります。
特におからには、便質を改善し便通を促す作用が働く、不溶性食物繊維を多く含みます。
ただし、犬は食物繊維の消化が苦手なため、摂取しすぎれば消化不良を起こし、下痢や嘔吐の原因になる可能性もあるため注意が必要です。
「ビタミンB1」
ビタミンB1は糖質からエネルギーを生産する働きがあります。
また、皮膚や粘膜の健康を保つ効果があります。
ビタミンB1が欠乏してしまうと、食欲がなくなり、疲れやすくなりします。
「植物性タンパク質」
おからには、植物性タンパク質が豊富に含まれています。
タンパク質は、三大栄養素のひとつであり、健康な筋肉や皮膚、血液などの材料となり、体の成長にとって絶対に必要なものであり、エネルギー源になったり、生命維持に欠かせない酵素などに変換されたりもします。
また、アミノ酸として体の中でさまざまな働きを担ってくれます。
「炭水化物」
炭水化物もタンパク質と同様、三大栄養素のひとつです。
炭水化物はエネルギー源として利用される栄養素ですが、すぐ使う必要がない分は、体脂肪として蓄積されます。
なお、犬の場合、人間と比較して必要な炭水化物の量が少なくてよい特徴があります。
「オリゴ糖」
おからの炭水化物には、オリゴ糖が豊富に含まれています。
オリゴ糖は、善玉菌のエサとなり、腸内細菌のバランスを整える役目を果たします。
「カリウム」
おからには、100gあたり350mgのカリウムが含まれています。
カリウムはミネラルの一つであり、ナトリウムと協力して細胞内の浸透圧を維持したり、細胞の活性を維持したりする役割があります。
ナトリウムが腎臓で再吸収されるのを抑制して、体内の不要なナトリウムを排出して、細胞内の浸透圧を維持します。
そのため血圧を下げるのを手助けしてくれて、高血圧の予防やむくみの解消に効果的です。
また、余分なナトリウムを排出することにより、神経刺激の伝達を高め、筋肉機能の調節、心臓機能などに効果を発揮してくれます。
また、疲労回復にも良い効果を与えてくれます。
なお、カリウムは欠乏すると「低カリウム血症」を発症し、子犬が情動不安になったり、筋麻痺などの例が報告されています。
また、過剰摂取してしまうと「高カリウム血症」の原因にもなるため、適量摂取に心がける必要があります。
「カルシウム」
おからには100gあたり81mgのカルシウムが含まれています。
「天然の精神安定剤」とも呼ばれるカルシウムは、99%は骨の材料になり、骨や歯を丈夫にしてくれます。
骨そしょう症の予防にも効果的です。
また、神経や筋肉の活動が円滑に働くようにサポートをする役割もあります
「リン」
おからは100gあたり99mgのリンを含みます。
リンはカルシウムとともに骨を構成する重要なミネラルで、別名「骨のミネラル」と呼ばれます。
約85%程度が骨や歯を作るために消費され、残り15%程度がエネルギーを作ったり、神経系の働きに作用したりします。
糖質代謝を円滑にすることで、骨や歯を作る効き目を発揮します。
欠乏すると骨折しやすくなり、さらに成長に悪影響を及ぼす一方、過剰に接種してしまうと、結石ができやすくなったり腎疾患のもとになったりするので注意が必要です。
「サポニン」
サポニンは体脂肪を減らす働きがあります。
さらに、動脈硬化やガンなどの病気の予防をする効果も期待できます。
「ホスファチジルコリン(レシチン)」
おからには、ホスファチジルコリンという、脳の記憶力を高める成分が豊富に含まれています。
記憶を促進する脳内物質のアセチルコリンを作るためには、ホスファチジルコリンが欠かせません。
おからとは
大豆の汁を絞ったのが豆乳であり、そしてその豆乳の搾りカスこそが「おから」なのです。
ただし搾りカスといっても紹介したように、カリウム、カルシウム、リンなどのミネラルをはじめ、タンパク質、炭水化物、食物繊維なども豊富に含まれています。
おからは、関東では「卯の花」と呼ばれていますが、これは白い花のような見た目だからです。
また、関西では「雪花菜」と呼ばれています。
さらに、「きらず」と呼ばれるのは、調理の時に包丁を使う必要がないことからきています。
正直おからはあまり人気がない食品であり、需要が供給を大きく下回っていました。
また水分を多く含むため日持ちがしない特徴があり、このため家畜のエサとしたり、多くが廃棄処分されていました。
しかし近年は、おからを使ったダイエット法が人気を博し、おからパウダーの生産量が増加しています。
おからパウダーとは、乾燥おからの粒子をより細かくさらさらにしたものです。
粒が小さくなっているため溶けやすく、味噌汁やスープなどに気楽に入れることが可能です。
また、クッキーやマフィン、パウンドケーキなどに手軽に使用できます。
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おからはダイエットに効果があるのか?
おからはダイエット食として有名ですが、100gあたり111kcalと決してカロリーが低いわけではありません。
したがって、食べ過ぎてしまえば肥満の原因になってしまいます。
おからがダイエット食として注目される理由は、消化器官の動きを増やして内臓脂肪の消費を促進させる効果があるからです。
さらに、腹持ちが良いのも理由の一つです。
このためおからは、適量を食べるだけでダイエット効果が期待できます。
・超小型犬:小さじ0.5杯
・小型犬 :小さじ0.5〜1杯
・大型犬 :大さじ1〜2杯
犬におからを与える量は、上記目安量で十分です。
犬におからを与える際の注意点
「フィチン酸」
大豆などの豆類に含まれている「フィチン酸」は、ミネラルと結合する性質があるため、体に必要なミネラルを体外に排出してしまう働きがあるとされており注意が必要です。
「賞味期限に注意」
生のおからは水分を多く含むため、賞味期限は2~3日と短いので注意が必要です。
このため、購入後は速やかに調理して食べてしまいましょう。
使いきれないケースでは、冷凍保存するのが一番。
約1ヶ月は保存が可能であり、味も変化しにくいです。
また、豆腐は冷凍すると、まったく別の食感に変化してしまいますが、おからの場合は、冷凍保存してもほとんど食感が変わらないメリットがあります。
なお、おからを冷凍保存する際のコツは、フライパンでおからを乾煎りしてから保存することで、一層長持ちでき、さらに味の変化も抑えることが可能となります。
「与えすぎに注意」
おからは食物繊維が豊富なため、与えすぎてしまうと消化不良を引き起こす恐れがあり、下痢や嘔吐の原因となってしまいます。
また前述した通り、おからはカロリーが低い食品というわけではありません。
ダイエットに効果があるとのイメージから、与えすぎてしまえば肥満の原因になる可能性があるため注意しましょう。
「アレルギーに注意」
おからは大豆の加工食品のため、アレルギーを発症しやすい食材のため注意が必要です。
このため、初めて愛犬におからを食べさせるときは、極微量与えるように注意しましょう。。
そしてしっかり、愛犬に変化が何か生じないか観察します。
元気がなくなるなど、少しでも気になる変化が感じられた時には、それ以上与えないようにしてください。
アレルギーが起こったケースでは次のような症状が起こります。
・目の充血
・体を痒がる
・湿疹、じんましんが出る
・嘔吐、下痢など
また、シベリアンハスキー・アイリッシュセッター・シャーペイなどの犬種の場合、大豆への耐性を持っていないため要注意です。
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