チワワに酢を与えても大丈夫?注意点や犬にいいお酢はあるの?

お酢はワンちゃんにとって嫌いな匂いであるとされ、よく昔から愛犬のしつけにお酢を活用する方法が紹介されています。
このようにワンちゃんが苦手と言われる酢を、チワワに与えても大丈夫でしょうか?
また、お酢にはリンゴ酢、黒酢などいくつかの種類があります。

黒酢は米や大麦を発酵させて造られた、自然由来の穀物酢であり、人間の体の疲労成分を分解してくれる「クエン酸」のもととなる「酢酸」も含まれており、疲労回復効果が期待できるとしてよく飲まれています。
はたして、チワワに効果があるお酢はあるのでしょうか?

今回は、チワワに酢を与えても大丈夫なのか?また、注意点やワンちゃんにいいお酢はあるのか紹介していきます。

チワワに酢を与えても大丈夫?

結論を言えば、チワワがお酢を飲んでも大丈夫です。
人間は、健康のために黒酢などを盛んに飲んでいます。
これは、お酢が体にいいといわれているからに違いありません。
人間の場合、体内でビタミン・必須アミノ酸を合成することができません。
したがって、他の食品から必ず摂取する必要があります。

ところがワンちゃんの場合は、体内でほとんどのビタミンやアミノ酸を作り出すことができます。
例えばワンちゃんが、体内でビタミンCを合成できるのは結構有名で、みなさんよく知っていたりします。

そのため、通常ワンちゃんが必要とされる栄養素は、タンパク質・脂質・コラーゲン・カルシウムなどです。
その意味から言って、ワンちゃんの場合は、アミノ酸が豊富なお酢を飲んでも、人間のように健康効果が生じるとは言えません。
そのため、健康向上を期待して酢を愛犬に飲ませても、人間のような具合には、あまり意味がないと知っておきましょう。

酢(黒酢)の主な栄養素

成分(100g当たり)         含有量
エネルギー               54 kcal
水分                  85.7g
タンパク質               1g
ナトリウム               10mg
カリウム                47mg
カルシウム               5mg
マグネシウム              21mg
リン                  52mg
鉄                   0.2mg
亜鉛                  0.3mg
ビタミンB1                0.02mg
ビタミンB2                    0.01mg
ビタミンB6                0.06mg
葉酸(ビタミンB9)                 1μg

チワワに酢を与えるメリット

「アミノ酸」

酢に含まれている成分の中で、最も有名なのがアミノ酸です。
アミノ酸は、体内でタンパク質に再結合されることで、新陳代謝による細胞の生まれ変わりのための材料として消費されます。
このためアミノ酸は、チワワの体の元となり、生きていく上で必要な栄養素です。
アミノ酸が不足してしまうと、体の機能が低下して命に関わる場合もあります。
健康なワンちゃんの場合、体内でアミノ酸を生成できますが、病気や高齢犬となってアミノ酸不足となっているケースでは、酢はチワワにとって効果的な食べ物と言えます。

「クエン酸」

酢に含まれている成分で、もう一つ有名なのがクエン酸です。
酢が酸っぱい原因がクエン酸です。
クエン酸は人間にとっては、糖質の代謝を促し、スタミナアップや疲労回復に効果を発揮してくれます。
ただしワンちゃんのケースでは、人間のような効果があまり期待できないとされていると知っておきましょう。

「皮膚のケア」

酢はチワワに飲ませるよりも、殺菌効果を利用して消毒液の代わりに使用するケースでは有効です。
さらにリンス効果もあるとされています。
そのため、シャンプーの時にリンスの代わりにお酢を使ってみるのも、艶出し効果が期待できます。
皮膚病になりやすいワンちゃんに使ってみるのもおすすめです。

チワワに与えてもいいお酢はあるの?

たくさんの種類があるお酢ですが、チワワに与えてもいい酢はあるのでしょうか?
一応次のような種類の酢であれば、チワワに与えても問題はありません。

・黒酢
・リンゴ酢
・穀物酢
・米酢

先ほども少し述べたように、チワワは体内でアミノ酸を生成できます。
そのため、人間のようにチワワの健康に効果を与える酢はありません。
最近特に人間界では人気の高い黒酢について、少しみてみましょう。

人間の健康の維持に必要な必須アミノ酸のうちで、体内で生成できないものは9つあるとされています。
何と黒酢には、そのうちの8種類のアミノ酸が含有されていると言われています。
このため、人間には大きな効果が期待できたわけです。
しかしワンちゃんの場合は、自分で体内で生成してしまうわけです。

ただし黒酢には、ビタミンB群も含まれており、細胞の活性化・新陳代謝に役立ちます。
また、ミネラルも含まれ、体内環境を良くする働きも期待できます。
このため、アミノ酸の効果はさほど期待できませんが、これらの効果で少しはチワワの健康面に役立つとも考えられます。

お酢をしつけに活用する

昔からよく耳にする、酢を利用した愛犬のしつけ方法を紹介します。
薄めた酢を霧吹きなどに入れてスプレーすることで、しつけ防止のスプレーとして使用します。

酢は酸っぱいため、苦手とするワンちゃんが多いようです。
そのため、噛み癖や無駄吠え防止のしつけを行う際に、叱るよりもお酢をスプレーする方が効果が高いと言われたりしています。

確かに食糞癖のあるワンちゃんに対して、ウンチに酢をかけることで、食糞を抑える効果も期待できるそうです。

酢には殺菌効果があるため、スプレーしてチワワの体にかかっても問題はないと思います。
ただし、目に入るとしみる原因となるため、顔に向けてスプレーしないように注意すべきです。
また、酢はかなり刺激も強いので、しっかり水で薄める必要があります。

しかし愛犬のしつけは、本来しっかりご褒美を与えて褒めてあげることで、上手くしつけることができます。
しかることを考えるより、ダメなことを教えて、上手くできた時に褒めてあげてしつけをしてあげる方がいいと考えます。
その意味からいっても、酢を使ってのしつけは、個人的にはあまり賞賛はできませんね。