チワワに煮干しを与える知識!塩分注意で適量を守り食べ過ぎはNG

 

ワンちゃんは、カルシウムが人間より14倍~20倍ほども必要といわれ、カルシウムを多く含む煮干しは有効な食べ物に感じられます。
実際おやつとして、愛犬に煮干しを与える飼い主さんも多いのではないでしょうか。
和食では、出汁を取るためには欠かせない食材ですね。

しかし、昔からよく煮干しは与えない方がいいとする声も耳にすることも多く、書籍などにも愛犬に与えるのが要注意なんて書いてあったりします。

巷にはおやつ用のワンちゃんの煮干しがたくさん売られています。
食べてはいけないものは、販売していないはずですよね。
はたして煮干しをチワワは、食べても大丈夫なのでしょうか?

「煮干し」と呼ばれるのは東日本であり、西日本では「いりこ」と呼ばれます。
場所によっては、「じゃこ」と呼ばれることもあります。
世間で一般的に食されるのは、カタクチイワシの煮干しです。

チワワに煮干しを与えて大丈夫?

結論から言えば、適量を守って与えればOKです。
煮干しに対する評価が厳しかったりするのは、煮干しを過剰摂取することで、ナトリウム(塩分)とカルシウムを取り過ぎることを懸念しているからです。

煮干し(カタクチイワシ)の主な栄養素

成分(100g当たり) 含有量
エネルギー 332 kcal
水分 15.7g
タンパク質 64.5g
脂質 6.2g
ナトリウム 1700mg
カリウム 1200mg
カルシウム 2200mg
マグネシウム 230mg
リン 1500mg
18mg
亜鉛 7.2mg
ビタミンB1 0.1mg
ビタミンB2 0.1mg
ビタミンB6 0.28mg
ビタミンB12 4.6μg
葉酸(ビタミンB9) 50μg

「イノシン酸」

煮干しに含まれているイノシン酸は、うま味成分として有名です。
イノシン酸は、細胞内でDNAをつなぐアデニンやグアニンの原料となるため、細胞が活性化されて新陳代謝が促進され、成長期の子犬の発育やアンチエイジングに効果的です。
また、皮膚のバリア効果を高め、健康維持を保ち、風邪を引きにくくする効果も働きます。

「イワシペプチド」

イワシペプチドはイワシに含まれ、タンパク質が水と反応することで作られる物質です。
消化吸収に優れ、タンパク質源として役立ちます。
また、イワシペプチドに含まれるバリルチロシンには、血圧を降下させる働きがあり、血圧を正常に保つとともに、さらに血流改善効果や脂肪燃焼効果もあります。

「DHA(ドコサヘキサエン酸)・EPA(エイコサペンタエン酸)」

煮干しには、オメガ3脂肪酸というDHA・EPAが豊富に含まれています。
DHAは、脳神経細胞の細胞膜機能を育てたり保護したりして、老化予防や認知症予防の効果があります。
EPAは、血液をサラサラにしてくれて血流をよくすることで、血液を正常に保ちます。
具体効果としては、血栓をできにくくしたり、高脂血症、動脈硬化、心筋梗塞、脳梗塞などを予防したりします。

「タンパク質」

三大栄養素のひとつであるタンパク質は、生きていく上で欠かせない重要な栄養素です。
チワワの皮膚や被毛、血液、筋肉などの体をつくる主要な成分であり、体内で酵素など生命維持に欠かせない物質にも変換されます。
さらに、エネルギー源になることもあります。

「ビタミンB12」

ビタミンB12は、赤血球の生成を行ってくれます。
ビタミンB12と葉酸がタッグを組んで貧血の予防を行ってくれます。
煮干しはどちらの成分も豊富に含んでいるため、有効です。
タミンB12が不足すると手足のしびれが生じ、歩行障害を招いたりしてしまいます。

チワワに与える適量はどれくらい

はたして煮干しは、チワワに与える適量はどの程度なのでしょうか。
もちろん適量は、チワワの健康状態や年齢、犬種、運動量など様々な要因で異なってきます。
よく手作りご飯や、ドッグフードにトッピングしてあげるときの目安として言われるのが、食事量の10%以下に抑えようということです。
これが一つの目安となります。

カロリーで表したケースでも言われる目安が、総カロリーの10%未満です。
チワワのような小型犬の場合は、1度に1本程度、本当に一口で十分でしょう。
また与える頻度も、週に2回程度以内に抑えましょう。

チワワに煮干しを与える際の注意点

「ナトリウム(塩分)」

煮干しは、小魚を塩水で茹でて乾燥させて作ります。
このため、100g当たりのナトリウム量は1700mgと大変多く含んでいます。
したがって、煮干しの食べ過ぎによるチワワの塩分過多が心配されてしまうのです。
塩分を取り過ぎると、尿結石の要因になったりもします。

ペット用の減塩(低塩)の商品がたくさんあるので利用しましょう。
また、湯通しして塩分を減らすことが有効です。
煮干しは、出汁を取るために使用されることが多いため、この煮干しを利用すれば、かなり塩分が抜けている上に、再利用できて食物を無駄にせずに済むメリットもあります。

「カルシウム」

煮干しの100g当たりのカルシウムも2200mgとかなり多めです。
よく、総合栄養食であるドッグフードと水さえ愛犬に与えてあげれば大丈夫という話を聞きます。
これはドッグフードは、栄養素を計算された配合で作られており、ドッグフードのみを食べているのが一番との考え方からきています。
返って違う食べ物を与えてしまうと、栄養バランスが崩れてしまうからです。

特定の栄養素だけを追加することは、反対に愛犬の健康を害するということです。
特に一部の栄養素を大量に含むような食材は、注意すべきであったりするわけです。

かと言っても、煮干しを1匹くらいチワワに与えた程度では、すぐさま影響が出るわけではありません。
ワンちゃんは煮干しが好物なため、おやつとして与えるのは有効です。
どのような優秀な食材でも、与え過ぎはかえって毒になると言うことであり、適量が大事だと肝に命じておきましょう。

「マグネシウム」

煮干しにはマグネシウムも100g当たり230mgと多めです。
煮干しは、マグネシウムのほかにもさまざまなミネラルが豊富に含まれています。
このため過剰摂取すると、ミネラル過剰を招いてしまいます。
ミネラル過剰になると怖いのが、結石や黄色脂肪症などの病気です。

ミネラルの過剰でなる可能性があるのが、ストルバイト結石です。
結石になると尿が出にくくなり、老廃物が体外に上手く排出できなくなってしまうため、腎臓に大きな負担がかかってしまい、
ちなみに、ストルバイト結石にかかりやすい犬種は、ミニチュア・シュナウザーといわれているので注意してあげましょう。

「アレルギーに注意」

初めてチワワに煮干しを与える際には極少量として、よく注意して与えましょう。
煮干しでアレルギーが出るワンちゃんもいます。
煮干しを与えてから数時間は、チワワから目を離さず様子を観察し、ウンチの状態はしっかり確認しましょう。

少しでも元気がなくなるなど、普段と違った症状が見られれば、それ以上与えないようにしてください。

次のような症状が確認できれば、アレルギーの可能性が高いので、直ぐに動物病院を受診しましょう。

・嘔吐と下痢
・目の充血
・皮膚が赤くなり、湿疹、じんましんが出る
・元気がなくなる

ペット用の減塩煮干しを与えよう

愛犬に煮干しを与えるための、ペット用の減塩煮干しのおすすめ商品を紹介します。

「減塩ペット煮干し」


塩を使っていない犬用の煮干しで、カルシウム補給してあげましょう。

「ふわふわあじふりかけ」


アジを煮干しにしたものを原料にしたふりかけで、アジは長崎で水揚げされたものを使用。
ドッグフードのトッピングやおやつにどうぞ。

「にぼしの粉」


ペットフードのふりかけとして活用でき、噛むのが苦手な子犬や老犬向きです。