チワワはえのきたけを食べて大丈夫?栄養素や与える際の注意点
スーパーに並ぶえのきたけは、白くて細長くひょろっとした感じで頼りない印象ですが、これは菌床栽培されたものです。
野生のものは、褐色でカサも大きいです。
えのきたけは価格も安定しており、年中手軽に手に入るポピュラーなきのこと言えます。
鍋物には欠かせない存在で名脇役として活躍し、炒めても火の通りも早く手間がかからず重宝します。
サッと加熱すれば、シャキシャキとした食感の歯ごたえが楽しめます。
江戸時代までは栽培の技術がまだなく、そのため天然のものが食されていたそうです。
現在のような白く細長いえのきたけは、暗室でおがくずを使った菌床栽培により誕生しました。
えのきたけは、カサが小さめで開いていないものがオススメ、べとつきがあり、しおれて変色しているものは、鮮度が落ちており新鮮ではありません。
今回は、チワワはえのきたけを食べて大丈夫なのか、また栄養素や与える際の注意点について紹介します。
チワワはえのきたけを食べて大丈夫?
答えを言えばチワワはえのきたけを食べて大丈夫です。
ワンちゃんは、毒キノコ以外であれば、きのこ類を食べても問題がないとされています。
白くヒョロヒョロっとしたえのきたけを見ていると、栄養がなさそうに感じてしまいがちですが、チワワに必要とされるアミノ酸をすべて含んでおり、ビタミンやミネラルもバランスよく含みます。
えのきたけの栄養素を詳しく見ていきましょう。
えのきたけの主な栄養素
成分(100g当たり) 含有量
エネルギー 22 kcal
水分 88.6g
タンパク質 2.7g
脂質 0.2g
ナトリウム 2mg
カリウム 340mg
マグネシウム 15mg
リン 110mg
鉄 1.1mg
亜鉛 0.6mg
ビタミンB1 0.24mg
ビタミンB2 0.17mg
ビタミンB6 0.12mg
葉酸(ビタミンB9) 75μg
食物繊維 3.9g
チワワに与える量はどれくらい
はたしてえのきたけは、チワワに与える適量はどの程度なのでしょうか。
もちろん適量は、チワワの健康状態や年齢、体重、運動量など様々な要因で異なってきます。
よく手作りご飯や、ドッグフードにトッピングしてあげるときの目安として言われるのが、野菜類は食事量の10%以下に抑えようということです。
これが一つの目安となります。
このため、少量を主食にトッピングする程度にしておきましょう。
あくまでもしいたけは、栄養補助として取り入れるべきであり、主食に影響がないように注意してください
カロリーで表したケースでも言われる目安が、総カロリーの10%未満です。
チワワのような小型犬の場合は、本当に一口で十分でしょう。
チワワにえのきたけを与えるメリット
「EA6」
EA6はえのきたけに特有の成分とされ、糖70%、タンパク質30%から構成される糖タンパク物質です。
マウス実験においてガンの予防の効果が確かめられています。
長野県内のエノキダケ栽培農家の発ガン率が、県民全体と比較して6割程度しかいない事が統計から判明し、えのきたけを頻繁に食べることで、ガンの発症リスクが低くなるとして話題になりました。
「ナイアシン」
ナイアシンはビタミンB3とも呼ばれ、動脈硬化を予防する効果があるとして期待される成分です。
油を摂りすぎたり、人口調味料を摂取することなどによって、ドロドロの血液の人が増えています。
このような流れの悪い状態だと、血液が詰まってしまい動脈硬化を引き起こす原因となる恐れがあります。
ナイアシンを多く含むえのきたけには、ドロドロの血液の原因とされる高コレステロールを「コレステロール低下」へと導く作用が働きます。
また、糖質、脂質、タンパク質の代謝を行い、循環系、消化器系、神経系などの働きをサポートする作用が生じます。
さらにナイアシンは、アルコールの分解をサポートする働きがあります。
ワンちゃんは、お酒を飲むことはできませんが、二日酔いばかりしている飼い主さんは、お酒のつまみとしてえのきたけを一緒に食べておくといいですよ。
「パントテン酸」
えのきたけに含まれるパントテン酸は、糖質や脂質、タンパク質といった三大栄養素に対する代謝とエネルギーを作るのに必要な酵素をサポートします。
また、ストレスを緩和する効能が作用します。
ストレスを感じることで血圧が上がりやすくなり、脳や心臓に大きな負担をかけてしまい、特に高血圧の人の場合には、ストレスは要注意となります。
さらにパントテン酸には、血中の善玉コレステロールであるHDLや、ホルモン、免疫抗体を合成する働きがあり、動脈硬化の予防効果の期待ができます。
「葉酸」
えのきたけには、100gあたり75μgの豊富な葉酸が含まれています。
葉酸は、緑の葉に多く含まれるビタミンの一種であり、ビタミンB12とともに造血のビタミンと呼ばれ、細胞や新しい赤血球を作り出すため、貧血を予防する効果があります。
また葉酸は、正常な遺伝情報を持つDNA細胞の生成に深くかかわり、そのため胎児の先天異常のリスクを減らしてくれます。
さらに、生まれてくる子犬の発育にも役立つため、妊娠中の母犬には積極的に摂取して欲しい栄養素です。
「ビタミンB6」
ビタミンB6は、水溶性ビタミンの一種です。
タンパク質を体内でエネルギーに変える働きや、代謝をサポートする働きがあります。
筋肉や血液を作る働きをフォローし、また脳神経を正常に働かせる作用もあります。
「グルタミン酸」
旨味成分であるグルタミン酸は、腸の粘膜を丈夫にする働きがあり、同時に解毒をスムーズにする作用が働きます。
さらに、「GABA(ギャバ)」を増やす作用があります。
GABAは神経伝達物質の1つであり、脳内の興奮を抑えたり、神経を落ち着かせる働きがあるとされています。
GABAが増えることで交感神経が鎮まるため、えのきたけをチワワに与えれば、落ち着いたワンちゃんに早変わりできるかもしれませんよ。
「β-グルカン」
β-グルカンは、えのきをはじめとするきのこ類に含まれる成分。
ストレスによる免疫低下を抑制し、アレルギー症状の軽減させる効果が働きます。
注目したいのが、ガン予防に効果があるとされる、免疫細胞「NK(ナチュラルキラー)細胞」の活性も促す働きがある点です。
チワワにえのきたけを与える際の注意点
「加熱する」
チワワに生のえのきを食べさせるのはNG。
「フラムトキシン(Flamtoxin)」というタンパク質の成分が含まれており、赤血球を破壊する作用があり、強心作用や溶結作用が生じ中毒を起こす可能性があります。
加熱することでフラムトキシンは働かなくなるため、必ず生で与えないように注意しましょう。
「細かく刻む」
チワワはあまり噛まずに丸飲みする習性があるため、細かく刻むことで食物繊維を潰し消化がしやすくなります
フードプロセッサーでペースト状にしてあげれば、さらに効果的です。
ひょろ長いため、そのまま与えると、チワワが喉に詰まらせる危険もあるため、その面からも細かく刻むことは有効です。
なお、当然ですが、石突き(おがくずの付いた根本の部分)は切り落としてくださいね。
「お鍋のえのきたけを与えない」
えのきたけと言えば、鍋には欠かせない食材です。
それだけに、鍋に入ったえのきたけを取り分けて、愛犬に与えたりしてませんか?
鍋にはいろんな具が混じっているため、えのきに限らず鍋に入っている全ての食材をチワワに与えることがダメだと認識しておいてください。
長ネギやニラなど、ワンちゃんにとって中毒を起こす危険な食材が混じっているリスクがあります。
「与え過ぎない」
えのきたけは、100gあたり3.9gの食物繊維を含んでいます。
したがって、与え過ぎてしまうとチワワは消化不良を引き起こし、嘔吐や下痢を起こす原因となる恐れがあります。
チワワは食物繊維を消化できないと認識しておきましょう。
ちなみに、ワンちゃんに必要な量の計算式は、「犬の体重㎏×0.17g」となっているので、一日の摂取目安にしてみましょう。
「アレルギーに注意」
食物はすべてアレルギンになる要素を含んでいます。
このため、えのきたけを食べてアレルギーを起こす子もいます。
したがってチワワに初めて与える時は、細心の注意を払い、極微量与えるようにしてください。
与えてから、数時間はチワワから目を離さず様子を観察してください。
口や目のまわりを痒がる素振りが見えたり、元気がなくなるなど普段と少しでも違った様子が見られたケースでは、アレルギーの可能性が高いです。
・目の充血
・体を痒がる
・湿疹、じんましん、
・嘔吐、下痢
上記のようなアレルギー症状が見られたならば、すぐに動物病院に連れて行ってあげましょう。
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