チワワたち犬に唐辛子を与えるのはダメ!刺激物はNG
つい唐辛子が効いた刺激のある激辛メニューを好んで食べてしまうのですが、はたしてワンちゃんは唐辛子のような刺激物を好んだりするのでしょうかね。
食糞や噛み癖防止などのしつけに使われることもあると聞くので、やはり苦手なのでしょうね。
唐辛子といえば日本では、細長く赤い色の「鷹の爪」が一般的でしたが、最近の激辛ブームでいろんな唐辛子が出回るようになりました。
唐辛子の辛さを判断する基準値が「スコヴィル値」です。
実は、スコヴィル値を求める検査方法が、とてもユニークで面白いのです。
唐辛子の辛みの素であるカプサイシンを抽出して、砂糖水で何十倍・何百倍にも薄めていき、実際に舌で舐めてみて、辛味を感じなくなったところの値がスコヴィル値となります。
つまり、100倍の砂糖水で薄めて辛味を感じなくなったケースでは、スコヴィル値は100となるのです。
日本に激辛ブームを巻き起こした張本人が「ハバネロ」とされていますが、このハバネロのスコヴィル値が25万~45万スコヴィルとされています。
警察官が使用するという防犯スプレーが、スコヴィル値が53万スコヴィルだそうです。
ところが、このハバネロの辛さなど子ども騙しみたいなものだったのです。
2018年の段階で最も辛いとされる唐辛子が「ペッパー・X」であり、何とスコヴィル値が318万スコヴィルだそうです。
まあこんな化け物みたいな唐辛子は食べられないのは当たり前として、ワンちゃんはお馴染みの「鷹の爪」あたりであれば食べられるのでしょうか。
チワワは唐辛子を食べて大丈夫?
答えは、チワワに唐辛子は与えてはいけません。
唐辛子の辛み成分の正体は、「カプサイシン」です。
カプサイシンは、肥満防止や食欲増進に期待が持て、整腸・整胃作用も働きますが、チワワたちワンちゃんにとっては、刺激が強く内蔵に負担をかけてしまい、体に良い物ではありません。
人間でも、辛い刺激が強い唐辛子などの香辛料入りの食品を食べてしまうと、お腹を壊したり、胃腸炎になったりしてしまいます。
また、場合によっては、痔が悪化するケースもあります。
もしもチワワが唐辛子を食べてしまうと、中毒症状を起こす毒物ではないので、少量であれば大丈夫ともいわれますが、刺激物のため、下痢を引き起こしたり、腎臓や肝臓に負担を掛けることにも繋がるため、与えないように注意しましょう。
唐辛子の主な栄養素
成分(100g当たり) 含有量
エネルギー 27 kcal
水分 91.4g
タンパク質 1.6g
脂質 1.9g
ナトリウム 1mg
カリウム 340mg
カルシウム 11mg
マグネシウム 21mg
リン 34mg
鉄 0.5mg
亜鉛 0.3mg
ビタミンB1 0.07mg
ビタミンB2 0.07mg
ビタミンB6 0.39mg
葉酸(ビタミンB9) 33μg
ビタミンC 57mg
ビタミンK 51mg
β-カロテン 530μg
食物繊維 3.6g
チワワが唐辛子を食べて起こる症状
チワワたちワンちゃんには、食べることで中毒を起こしてしまう危険な食べ物もあります。
よく言われるのが玉ねぎなどのネギ類とチョコレートです。
唐辛子を初めてとする、わさびやカラシ、胡椒などの香辛料は中毒成分は含みませんが、刺激物のため、チワワの胃腸を刺激して、下痢を起こすことがあります。
その外にも胃をあらし、食欲の減退やおう吐などの症状がみられる可能性があります。
唐辛子を食べたことで、元気がなくなってしまうことも考えられます。
さらに要注意なのが、下痢を起こすことから生じる脱水症状です。
人間が脱水症状を確認する方法が、手の甲の皮を引っ張り、戻り具合を確認する方法です。
ワンちゃんの脱水症状を確認する方法も、同様の方法で確認ができます。
チワワの場合は、背中の皮を引っ張って確認すればOKです。
すぐに皮が戻る状態ならば正常であり心配いりません。
なお、戻るのに少し時間が掛かるようなケースだと、脱水症状が生じている可能性があります。
脱水症状は要注意です。
命に関わる危険があるため、すぐに病院へ連れて行ってあげてください。
あと考えられる症状では、口や喉への刺激があります。
食道が炎症を起こしてしまう可能性があります。
チワワが痛みを感じたり、喉が腫れてしまうようなケースが考えられます。
チワワが唐辛子を食べてしまったときの対処法
チワワが唐辛子を過剰摂取してしまった場合、しっかりと様子を観察する必要があります。
刺激物のため、下痢や嘔吐を引き起こすリスクがあります。
特にウンチの状態は、こまめにチェックしてあげましょう。
また初めてチワワが唐辛子を食べたケースでは、アレルギーにも注意すべきです。
食物はすべてアレルギンになる要素を含んでいます。
このため、唐辛子を食べてアレルギーを起こす子もいます。
普段と変わった症状がないか?
また元気がなくなったりしていないか、注意を払って観察してください。
以下のような症状があれば、刺激の影響やアレルギーの可能性が高いです。
・目の充血
・体を痒がる
・湿疹、じんましん、
・嘔吐、下痢
上記のような症状が見られたならば、すぐに動物病院に連れて行ってあげましょう。
あとよく言われるのが、唐辛子など刺激物を食べた直後であれば、嘔吐させるのがよいといわれています。
上手く吐かせることができれば、それが最善策です。
しかし単純に指を突っ込んで吐かせることはなかなかできないため、「塩水」や「オキシドール」を飲ませたりする方法が、ネット上などでも紹介されています。
確かに上手くいくケースもあるでしょう。
しかし万が一失敗して、症状を悪化させてしまっては取り返しがつきません。
その可能性が、1/1000とか1/10000としてもどうでしょう。
あなたの愛犬が、亡くなってしまうかも知れない危険性があるとすれば、決して行うべきではないと思いませんか。
亡くなってしまえば、どれほど後悔しても取り返せませんよ。
ちょっと手間暇を惜しまず、動物病院まで走ってあげれば良いことです。
しつけ用唐辛子商品は使って大丈夫?
愛犬のしつけ用に、みなさん唐辛子スプレーをよく使用しています。
ワンちゃんがよく噛んでしまうテーブルの脚などに、唐辛子を混ぜた水を入れた唐辛子スプレーを吹きかけて、噛んだ時に生じる辛みの効果で、噛まなくなるようにしつけるというものです。
わさびを塗ったりするのと、原理はまったく同様なわけです。
唐辛子は刺激物のため、後から下痢を起こしたりしないか心配になります。
唐辛子スプレーで吹き付けられた唐辛子成分は微量なため、まず問題はないそうですが、やはり刺激物を与えることには抵抗感が生じるものです。
身体に害がない、酢などを原料にしたスプレーもあるようですが、根本的にしつけの概念が間違っているように感じてしまいます。
日本では元来、飼い主に服従させて番犬目的として飼い、「叱るしつけ」が一般的でした。
このため近年の愛犬を家族の一員と認めて、愛護犬目的に飼うようになり、このしつけ方法を行う日本は、欧米諸国に比べると後進国と指摘されたりしています。
最近のしつけ方は、愛犬を褒めて教えるしつけ方で、最新の犬の学習理論・犬の行動心理に基づいたものが良いとされています。
この考え方に基づけば、唐辛子スプレーによるしつけは、「叱るしつけ」に該当してしまうわけです。
このため、愛犬にテーブルの脚を噛んではいけないことを教えて、ご褒美を与えてしつけるべきであるように今日の時代では感じますね。
唐辛子スプレーなどを使用したしつけは、もはや時代遅れの感じがぬぐえません。
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