犬は加工肉のベーコンを食べても大丈夫?塩分量や注意点は?

 

我が家でもベーコンよく、トーストと目玉焼き、そしてここに相性のいいベーコンの組み合わせとして朝食の食卓に登場します。

ベーコンは、人間用に味付けされた豚肉の加工品です。

本来ワンちゃんには、動物性タンパク質である肉は必須の食べ物ですが、加工品だけに塩分量や調味料などが心配となります。

ワンちゃんにとってベーコンは、美味しい食べ物となることでしょうが、果して犬は加工肉のベーコンを食べても大丈夫なのでしょうか?

 

犬はベーコンを食べても大丈夫?

 

結論を言えば、中毒となるような成分は含まれていないため、犬はベーコンを食べることは可能です。

しかし、愛犬にベーコン与えてもいいかと聞かれれば、おすすめはできずNGという回答となります。

これはベーコンが、人間用に味付けされた加工品のため味が濃く、多量の塩分や調味料が使われているため、犬の健康に悪影響となってしまうからです。

また、ベーコンのような味が濃い食べ物を与えてしまうと、通常のご飯であるドッグフードを食べなくなる恐れも生じてしまいます。

 

ベーコンの主な栄養素

成分名           成分量(100gあたり)

エネルギー         405kcal

水分            45g

タンパク質         12.9g

ナトリウム         800㎎

カリウム          210㎎

リン            230㎎

亜鉛            1.8㎎

銅             0.08㎎

ビタミンB2                    0.14mg

ビタミンB6          0.18mg

ビタミンB12        0.7μg

ビタミンC                      35mg

葉酸                1μg

ナイアシン         3m

参照:食品成分データベース(文部科学省)

 

犬へのベーコンの与え方

 

基本ベーコンは犬に与えるべきではありませんが、万一与える場合は、次のような点に注意すべきです。

 

「犬用のベーコンを与える」

人間用のベーコンではなく、犬用に作られたベーコンもあります。

この犬用ベーコンの場合、塩分が抑えられています。

なおこの際も、無添加のベーコンを選ぶ必要があります。

なお、犬用ベーコンは、通常おやつ用として作られています。

このためおやつとて少量与えるようにすべきです。

与えすぎると肥満の原因となるため、注意を払ってください。

「ペティオ ふわふわベーコン仕立て」「シーザースナック 旨みたっぷりささみベーコン」などが人気商品となっています。

 

「塩抜きをして与える」

犬にベーコンを与えてはダメな理由が塩分量の多さ。

このため、犬にベーコンを与える場合は、塩分対策としてしっかり塩抜きをする必要があります。

塩抜き手順

1.ベーコンを細切りにする。

2.たっぷりの水を沸騰させ、ベーコンを入れてから火を止めます。

3.1分ほど入れたままとして、ザルにベーコンをあげて水で洗って引き締めます。

4.水気を取ってベーコンの塩抜きの完成。

ポイントが2点あります。

1点目は、沸騰したお湯にベーコンを入れてすぐに火を止めること。

火をつけたままにしてしまうと、旨味が逃げてしまいます。

2点目は、水で引き締めることであり、これでぷりぷりの食感をキープできます。

なおこの塩抜き方法で、約70%の減塩効果があります。

 

ベーコンの注意点

 

「塩分量」

ベーコンの最大の問題点が塩分の多さ。

先ほどの表でも紹介したように、ベーコンの100gあたりの塩分量は800㎎。

実は犬が1日に必要とする塩分量は、ナトリウムで体重1㎏あたり50mgとされています。

これから考えてみれば、仮に体重が10kgのワンちゃんであれば、1日に必要なナトリウム量は500mgであり、ベーコンであれば63gも食べればアウトです。

もちろんドッグフードなど他の食べ物にも塩分は含まれていますしね。

ちなみに犬の塩分致死量は、体重1㎏あたり4gだと言われています。

犬は人間のように汗をかくことができず舌で調整していますが、舌が塩分過多状態になると、この汗の調節機能も働かなくなってしまいます。

なお、犬が塩分過多となると、次のような病気を引き起こしやすくなります。

・腎臓病

・高血圧

・心臓病

・皮膚の痒み

 

「添加物」

ベーコンなどの加工肉には、次のような添加物がよく含まれており注意が必要。

・亜硝酸ナトリウム

亜硝酸ナトリウムの使用目的は、お肉の色を鮮やかに発酵させ見栄えよくさせる効果や、ボツリヌス菌や大腸菌などの細菌の増殖を抑制する為の保存料とされる添加物です。

摂取してしまうと体内で「ニトロソアミン」という発がん物質に変わるとされています。

 

・着色料

「赤色3号」や「青色2号」などの着色料がよく使われます。

赤色3号は、石油系のタール色素です。

青色2号は、国よっては使用禁止にされている合成着色料。

発がん性の問題があり、また、肝臓障害やじんましん、貧血などのリスクが高まります。

 

・ソルビン酸カリウム

細菌やカビの発生や増殖を抑える働きがあるため、防腐剤として使用されています。

単体でも危険性がありますが、ベーコンなどの亜硫酸塩を含む食べ物と一緒に摂取すると危険であり、化学反応を起こして強力な発ガン性物質をつくり出すと指摘されています。

 

・リン酸塩

詰着力が働き食品の形状を保ち、原料の保水性を保つ効果から、柔らかい食感や歯ざわりの良さをキープする効果を保つために使用されます。

腎臓に悪影響を及ぼすとされています。

また、マグネシウムには、この悪影響を抑制する効果が働くとされています。