チワワに鰹節(かつおぶし)を与えても大丈夫?注意点や栄養素は?

ミネラルが豊富で栄養価の高い食べ物である鰹節。
鰹節が好物なワンちゃんも多く、フードにトッピングしてあげると食欲が増す効果が期待できます。
日本人には親しみがある食材であり、和食の出汁としても欠かせず、煮物や汁物とさまざまな料理に活用されます。
また鰹節は、世界で一番硬い食べ物として、ギネスブックに載っていたりもするんですよ。

今回は、チワワに鰹節を与えても大丈夫なのか、また、注意点や栄養素について紹介します。

チワワに鰹節を与えても大丈夫?

結論を言えば、チワワにとって鰹節は、安心して与えられる食材の一つです。
昔は愛犬に人間の食べ物の残り物を与えるのが定番であり、味噌汁などをかけたねこまんまを与えていました。
このため、昔から愛犬には、出汁として使われた鰹節を頻繁に与えていたわけです。
そして現在では、フ-ドにもよく使われている安全な食材なわけです。

鰹節(かつおぶし)の主な栄養素

成分(100g当たり)         含有量
エネルギー             356 kcal
水分                96g
タンパク質             15.2g
脂質                2.9g
ナトリウム             130mg
カリウム              940mg
カルシウム             28mg
マグネシウム            70mg
リン                790mg
鉄                 5.5mg
亜鉛                2.8mg
ビタミンB1              0.55mg
ビタミンB2              0.35mg
ビタミンB6              0.53mg
葉酸(ビタミンB9)           11μg

チワワに鰹節を与える量はどれくらいがいい?

チワワに鰹節を与える時は、ごく少量ずつ与えるようにしましょう。
与え過ぎてはいけません。
週に1~2回程度の頻度で、1日1回ひとつまみ2g程度の量をプラスアルファの食材として捉えて、そのままドッグフードの上にふりかけて与えるのがおすすめです。

また、フードをふやかし柔らかくしてあげたい時などに、鰹節からとった出汁をドッグフードに混ぜてあげるのもおすすめです。
香りも良くなり食べやすくなるので、チワワが食欲不振の時などに試してみるのも有効です。

チワワに鰹節を与えるメリット

「食いつきの向上」

鰹節は出汁をとるほど旨味があり、香りも良い食材です。
チワワは偏食が強く食いつきが悪い犬種ですが、鰹節を一つまみフードに混ぜてあげるだけで、食いつきをよくする期待が持てます。
このため、愛犬の食欲回復に有効な食材といえます。
ただし、あまり頻繁に与えてしまうと、食性が変わってしまうこともあるので注意しましょう。
美味しい味に慣れてしまうと、今まで食べていた薄味のドッグフードを食べなくなってしまう恐れもあります。

「ミネラルが豊富」

鰹節には大量のミネラルが含まれているため、簡単に補給できるメリットがあります。
チワワの免疫力の向上に役立ち、体内の細胞が活性化することで、新陳代謝を促進させます。
ミネラルの中でもカリウムが特に、100gあたり940mgと多く含まれています。
カリウムはナトリウムと協力して、細胞内外液の浸透圧を維持する働きがあります。
そして体外にナトリウムを放出して浸透圧を維持します。
余分な塩分を放出してくれる効果が生じるため、血圧を下げる作用が働き、高血圧の予防に期待が持てます。

「タンパク質」

鰹節には、命の材料と呼ばれる三大栄養素の一つであるタンパク質が、豊富に含まれています。
チワワの内臓や血液を作り、また活性酸素により傷ついた細胞を修復してくれます。
タンパク質は、ホルモンにも作用を及ぼし、内蔵の消化液や酵素、さらにセロトニンやドーパミンなどの脳内物質に変わります。
このように、心身の健康維持にタンパク質が大きな効果を発揮しています。

「ダイエットに効果」

鰹節は、高タンパクで低脂肪な食材のため、ダイエットに向いています。
ダイエットが必要なワンちゃんには、食べ過ぎない程度に与えることで効果が期待できます。

「DHA(ドコサヘキサエン酸)・EPA(エイコサペンタエン酸)」

オメガ3脂肪酸というDHAやEPAは、青魚に多く含まれている必須脂肪酸の一種です。
チワワの体内では作り出すことが難しいため、鰹節などの豊富に含まれる食材から摂取する必要があります。

DHAは、母乳にも多く含まれており、脳神経細胞の細胞膜機能を保護して、老化予防や認知症予防の効果があります。
このため、老犬の「考える」「覚える」「思い出す」などの行為をサポートする働きがあります。

EPAは、コレステロールを低下させたり、血液をサラサラにしてくれて、血管の中を流れる血液が固まりにくくする働きがあるため血流がよくなります。
このため、血管への負担を抑える効果が働き、血管年齢を若く保つことができます。
その結果、血栓を取り去ったり、脳梗塞の予防に期待できます。

DHA・EPAはシニア犬のフードによく含まれており、ワンちゃんのボケ防止に効果を発揮してくれます。

チワワに鰹節を与える際の注意点

「尿管結石に注意」

鰹節には、100gあたりリン790mgと、マグネシウム70mgという具合に多く含まれています。
リンとマグネシウムを過剰摂取してしまうと、尿道結石の症状が出る恐れがあるので注意が必要です。
また、尿路結石には、遺伝的要素も影響するとされており、チワワはシュウ酸カルシウム結石ができやすい犬種とされています。

「高カリウム血症に注意」

鰹節には多くのカリウムが含まれています。
高カリウム血症とは、血中のカリウムの濃度が上がってしまった状態のことであり、心臓に負担を与え、脈拍が不規則になる不整脈が発生しやすくなります。
四肢のしびれや筋力の低下が起こり、不整脈や頻脈のリスクが高まります。
重症になれば、死に至ることがある恐ろしい病気のため、鰹節を過剰摂取し続けてしまうのは要注意です。

「塩分に注意」

鰹節は100gあたり130mgのカリウムを含んでいます。
チワワたちワンちゃんは、人間のようにあまり汗をかかないため、余分な体内の塩分を上手く排出できません。
そのため、塩分の過剰摂取には注意すべきです。

チワワがやたらと、水をたくさん飲むような場合は注意が必要です。
塩分を摂りすぎてしまうと、その結果喉が乾くため、チワワは水を大量に飲んでしまいます。
このため、水をたくさん飲む様子が見られるケースでは、塩分の過剰摂取の可能性があります。
体内の水分量が増えると血液量が増えてしまうため、血圧が上がって心臓に負担をかけることにも繋がるため、鰹節は与え過ぎないように注意しましょう。

「食物アレルギーに注意」

ワンちゃんには、個体それぞれのアレルギーがあり、鰹節でアレルギーが起こってしまうケースがあります。
鰹節を与えてから数時間は、チワワから目を離さず様子を観察し、ウンチの状態はしっかり確認しましょう。

少しでも元気がなくなるなど、普段と違った症状が見られれば、それ以上与えないようにしてください。

次のような症状が確認できれば、アレルギーの可能性が高いので、直ぐに動物病院を受診しましょう。

・嘔吐と下痢
・目の充血
・皮膚が赤くなり、湿疹、じんましんが出る
・元気がなくなる