チワワは豆苗を食べても大丈夫?栄養素と与える際の注意点

 

豆苗は、えんどう豆を発芽させて育てた若い葉と茎のことを指す野菜です。
発芽したばかりの新芽には、これから成長するための豊富な栄養が含まれており、栄養価が高い野菜として注目を浴びています。
スーパーなどで根が付いたままで売られていることが多いため、水につけて置いてさえ置けば、再び10日間ほどで収穫できるというエコ野菜です。
ただし、残念ながら豆苗内の栄養は収穫ごとに減っていくそうです。
このため、効率良く栄養を獲ろうと思えば、再利用は1度程度が無難そうです。
水耕栽培のため天候に関わらず通年出荷できるので、年間を通して100円前後で売られているリーズナブルな家計に優しい野菜だから、買い替えてもさほど家計に響くこともないでしょう。

サラダで食べればシャキシャキとした歯触りが魅力的であり、さらに炒め物、お鍋の具材など、様々な料理に活用されています。

豆苗には「根つきの物」と「根を切った物」の2種類があります。
豆苗は根が付いた状態でお店に並んでいることが多いですが、根を切った物もあります。
当然、根つきの物の方が、鮮度をキープしやすいのでおすすめです。
なお、根を切った物は切り口を必ずチェックすることが大事。
切り口が変色していたり、ヨレヨレになっているものは新鮮とはいえません。

今回は、チワワは豆苗を食べても大丈夫なのか、また、栄養素と与える際の注意点について紹介します。

チワワは豆苗を食べても大丈夫?

結論を言えば、チワワは豆苗を食べても大丈夫です。
農薬など使わずに育てられているケースが多いから、安心して与えられますね。
発芽したばかりの新芽を食べるスプラウト野菜だから栄養満点です。
ちなみにスプラウトとは、野菜類や豆類などの種子から人為的に発芽させた新芽のことであり、「芽」と「茎」の部分を食用として食します。

豆苗の主な栄養素

成分(100g当たり)         含有量
エネルギー             31kcal
水分                89.7g
タンパク質             4.8g
脂質                0.5g
ナトリウム             3mg
カリウム              210mg
カルシウム             18mg
マグネシウム            18mg
リン                57mg
鉄                 1mg
亜鉛                0.6mg
ビタミンB1              0.24mg
ビタミンB2              0.3mg
ビタミンB6              0.21mg
葉酸(ビタミンB9)           150μg
ビタミンC                74mg
ビタミンK               320mg
β-カロテン              4700μg
食物繊維                3.1g

チワワに与える量はどれくらい

はたして豆苗は、チワワに与える適量はどの程度なのでしょうか。
もちろん適量は、チワワの健康状態や年齢、体重、運動量など様々な要因で異なってきます。
よく手作りご飯や、ドッグフードにトッピングしてあげるときの目安として言われるのが、野菜類は食事量の10%以下に抑えようということです。
これが一つの目安となります。

カロリーで表したケースでも言われる目安が、総カロリーの10%未満です。
チワワのような小型犬の場合は10g程度、本当に一口で十分でしょう。

チワワに豆苗を与えるメリット

「抗酸化作用」

活性酸素はストレスや紫外線などでも生まれ、体内で必要以上に増えすぎると、身体の内側を酸化させ細胞や血管の老化を進めてしまいます。
活性酸素を減らすには抗酸化成分が有効になります。

豆苗には、100gあたり4700μgという豊富な量のβ-カロテンや、ビタミンCが74mgなどと、抗酸化作用を持つ成分が多く含まれています。

β-カロテンは、抗酸化作用があり、有害な活性酸素を消去してくれて免疫力をUPさせ、がん予防に期待が持てます。
また、チワワの体内で酵素によってビタミンAに変わります。
なお、必要に応じてビタミンA不足を補うかたちで変換するため、よく言われる中毒や過剰症などを引き起こす心配はありません。
ビタミンAの主な働きは、以下の通りです。
・視力を正常に保つ。
・皮膚や喉、鼻などの粘膜を正常に保つ。
・風邪を予防する。
・夜盲症の予防。

ビタミンCにも抗酸化作用があり、活性酸素の働きを抑制してくれます。
また、コラーゲンの生成を助ける働きもあるので、免疫力アップの効果もあり、皮膚や粘膜の健康維持にも効果がありチワワの毛並みを良くしてくれます。
さらにメラニン色素の生成を抑える働きもしてくれます。

チワワたちワンちゃんは、ビタミンCの生成を肝臓で行えますが、それでもその生成量は一日で最大でも約60mg程度だそうです。
まだまだ足りないそうなので、豆苗に含まれるビタミンCも摂取したいですね。
また、ビタミンCは通常水溶性ビタミンのため、体内に蓄積しにくい性質があるため、過度に摂取した分は体外に排出されてしまいます。
そのため、日々の食生活からどんどん摂取する必要があるのです。

「カリウム」

豆苗には、100gあたり210mgのカリウムが含まれています。
カリウムはミネラルの一つであり、ナトリウムと協力して細胞内の浸透圧を維持したり、細胞の活性を維持したりする役割があります。
ナトリウムが腎臓で再吸収されるのを抑制して、体内の不要なナトリウムを排出して、細胞内の浸透圧を維持します。
そのため血圧を下げるのを手助けしてくれて、高血圧の予防やむくみの解消に効果的です。
また、余分なナトリウムを排出することにより、神経刺激の伝達を高め、筋肉機能の調節、心臓機能などに効果を発揮してくれます。
また、疲労回復にも良い効果を与えてくれます。

なお、カリウムは欠乏すると「低カリウム血症」を発症し、子犬が情動不安になったり、筋麻痺などの例が報告されています。
また、過剰摂取してしまうと「高カリウム血症」の原因にもなるため、適量摂取に心がける必要があります。

「タンパク質」

豆苗には、命の材料と呼ばれる三大栄養素の一つであるタンパク質が、豊富に含まれています。
タンパク質は、アミノ酸が鎖状になってできたものであり、動物性と植物性があります。
最近は食品の加工技術の進化により、植物性タンパク質でも十分に消化吸収ができるようになりました。
以前のように、動物性タンパク質の方がはるかに消化吸収しやすいということがなくなりました。
このため、肉食動物に近い雑食性動物のワンちゃんにとっては、植物性タンパク質は大事なエネルギー源になっています。

タンパク質は、チワワの内臓や血液を作り、また活性酸素により傷ついた細胞を修復してくれます。
タンパク質は、ホルモンにも作用を及ぼし、内蔵の消化液や酵素、さらにセロトニンやドーパミンなどの脳内物質に変わります。
このように、心身の健康維持にタンパク質が大きな効果を発揮しています。

チワワに豆苗を与える際の注意点

「与え過ぎない」

豆苗は、100gあたり3.1gもの食物繊維を含んでいます。
このため、チワワに与え過ぎてしまうと、嘔吐や下痢を引き起こす原因となる恐れがあります。
チワワは、食物繊維を消化できないと認識しておきましょう。
ちなみに、ワンちゃんに必要な量の計算式は、「犬の体重㎏×0.17g」となっているので、一日の摂取目安にしてみましょう。

「細かくカット」

チワワは野菜の消化が苦手です。
したがって、細かくカットすることで消化がしやすくなります。
少しでも消化しやすい工夫をしてあげるのがおすすめです。

「加熱する」

豆苗はチワワに生で与える事も可能ですが、加熱したほうがより消化がしやすくなり体への負担も少なくなります。
このため、サッと茹でて柔らくしてあげることがおすすめです。

「アレルギーに注意」

食物はすべてアレルギンになる要素を含んでいます。
このため、豆苗を食べてアレルギーを起こす子もいます。
したがってチワワに初めて与える時は、細心の注意を払い、極微量与えるようにしてください。
与えてから、数時間はチワワから目を離さず様子を観察してください。
口や目のまわりを痒がる素振りが見えたり、元気がなくなるなど普段と少しでも違った様子が見られたケースでは、アレルギーの可能性が高いです。
・目の充血
・体を痒がる
・湿疹、じんましん、
・嘔吐、下痢
上記のようなアレルギー症状が見られたならば、すぐに動物病院に連れて行ってあげましょう。