チワワにパパイアを食べさせて大丈夫?メリットと注意点!
パパイヤはフィリピン、ハワイ、台湾などが主な産地であり、南国のトロピカルフルーツの代表として知られます。
とろけるような舌触りの滑らかな食感が特徴であり、酸味は少な目でまろやかな軽めの甘さと、その独特の香りが人気の果物です。
チワワにパパイヤを食べさせて大丈夫?
答えは大丈夫です。
パパイアは栄養たっぷりの果物であり、犬に危険な成分も含んでいません。
パパイアに含まれる成分
実際にどのような成分がパパイアに含まれているのか紹介します。
パパイアの成分(100gあたり)
成分 含有量
エネルギー 38 kcal
水分 89.2g
タンパク質 0.5g
脂質 0.2 g
炭水化物 9.5g
カリウム 210 mg
カルシウム 20mg
マグネシウム 26mg
リン 11mg
鉄 0.2 mg
亜鉛 0.05 mg
ビタミンB2 0.04mg
ビタミンB6 0.01mg
ビタミンC 50 mg
β-カロテン 67μg
パントテン酸 0.42mg
葉酸 44μg
食物繊維 2.2 g
パパイアの主な栄養素
「ビタミンC」
パパイアには、ビタミンCがたっぷり含まれており、100gで50mgです。
ビタミンCの主な働きは、活性酸素を無毒化する抗酸化作用であり、さらに免疫力の向上やコラーゲンの生成を促す働きもあります。
また皮膚や粘膜の健康維持にも効果があり、紫外線による肌ダメージの回復などにも役立ち、アンチエイジングや美肌効果もあります。
ビタミンCは、ワンちゃんの体内で生成される非必須ビタミンですが、その能力は年齢と共に低下する上に、水に溶けやすく熱に弱いという特徴があるため、加熱してしまうと減少してしまい思ったより摂取しにくい成分です。
「β-カロテン」
パパイアには、β-カロテンが豊富に含まれています。
β-カロテンには抗酸化作用があり、有害な活性酸素を消去してくれるため、ガンの予防や老化予防に効果的です。
ワンちゃんの体内でβ-カロテンは、酵素によってビタミンAに変わります。
また、必要に応じてビタミンA不足を補うかたちで変換するため、よく言われる中毒や過剰症などを引き起こす心配はありません。
視力維持や皮膚、喉、鼻などの粘膜を正常に保ち健康維持に効果を発揮します。
「パパイン」
パパインは酵素の王様とも呼ばれ、未熟な青いパパイアに多く含まれており、タンパク質を始めてとして、脂肪や糖質も分解する酵素であり、ダイエット効果が期待できます。
また、胃の負担をやわらげる働きもあり、消化不良や胃もたれの予防効能が期待できます。
ただし、パパイアが熟してしまうと残念ながらほとんど含まれなくなってしまいます。
なおパパインは、過剰摂取してしまうと、発疹や吐き気を引き起こすことがあるので注意が必要です。
「カリウム」
パパイアには、100gあたり210 mgのカリウムが含まれています。
カリウムはミネラルの一つであり、ナトリウムと協力して細胞内の浸透圧を維持したり、細胞の活性を維持したりする役割があります。
ナトリウムが腎臓で再吸収されるのを抑制して、体内の不要なナトリウムを輩出して、細胞内の浸透圧を維持します。
そのため血圧を下げるのを手助けしてくれて、高血圧の予防やむくみの解消に効果的です。
また、余分なナトリウムを排出することにより、神経刺激の伝達を高め、筋肉機能の調節、心臓機能などに効果を発揮してくれます。
また、疲労回復にも良い効果を与えてくれます。
なお、カリウムは欠乏すると「低カリウム血症」を発症し、子犬が情動不安になったり、筋麻痺などの例が報告されています。
また、過剰摂取してしまうと「高カリウム血症」の原因にもなるため、適量摂取に心がける必要があります。
「マグネシウム」
マグネシウムには、血圧や体温調整、神経伝達などの作用が働き、生命維持に欠かせないミネラルのひとつです。
また、骨の形成にも重要な役割を果たします。
ただし、過剰摂取してしまうと尿路結石を引き起こす要因にもなってしまい注意が必要です。
しかし、気にしすぎて摂取をおさせてしまえば、欠乏症による神経障害や骨、血圧などに異常をきたす心配が生じます。
このためマグネシウムは、バランスよく摂取を心がけたいミネラルといえます。
「食物繊維」
食物繊維は、乳酸菌やビフィズス菌などの善玉菌を増やし、また、大腸菌やウェルシュ菌などの悪玉菌が増えるのを抑えてくれて、善玉菌と悪玉菌のバランスを整えることで、腸内環境を改善する働きがあります。
食物繊維には、便質を改善し便通を促す不溶性繊維と、腸内の不要なものを排出する水溶性繊維があります。
不溶性食物繊維は、腸内の発がん性物質を吸着してくれるため、大腸ガンの予防効果があり、また、お腹の中で水を吸収して膨らむため、腸を刺激して蠕動運動(ぜんどううんどう)」を活発にすることで、便を外へ排出しやすくして便秘解消の効果が期待できます。
「β-クリプトキサンチン」
パパイヤには、カロテノイドの一種である、β-クリプトキサンチンが豊富に含まれているところも魅力の一つです。
骨吸収の抑制や骨の形成を促す作用や、さらに骨密度を高めて骨粗鬆症の予防に効果があるとされています。
また、肝機能障害やⅡ型糖尿病などの生活習慣病の発症リスクも抑えてくれます。
「パントテン酸」
パパイヤは、果物のなかではわりと豊富にパントテン酸を含んでいます。
パントテン酸は、コエンザイムA(CoA)と呼ばれる補酵素の構成成分として糖質、脂質、アミノ酸代謝に関わります。
エネルギーを作り出すクエン酸回路に入り込んで、エネルギーを生み出す働きがあります。
「葉酸」
葉酸は、妊娠初期に必要となる栄養素としてよく知られています。
その理由は、細胞の生成に必要な栄養素だからです。
また葉酸は、正常な遺伝情報を持つDNA細胞の生成に深くかかわり、そのため胎児の先天異常のリスクを減らしてくれます。
さらに、生まれてくる子犬の発育にも役立つため、妊娠中の母犬には積極的に摂取して欲しい栄養素です。
ビタミンB12とともに造血のビタミンと呼ばれ、細胞や新しい赤血球を作り出すため、貧血を予防する効果があります。
犬は腸内細菌によって多少の葉酸が作られるそうですが、犬の1日の必要量を満たしているとはいえないようです。
チワワにパパイヤを食べさせる時の注意点
「種は除去する」
パパイヤの果肉に多く入っている種は、犬の消化には悪いため、しっかり除去してあげましょう。
種は真ん中に集まっているため、簡単に取り除くことができます。
「与え過ぎに注意」
パパイアは、体を冷やす効果が高いため、与え過ぎてしまうと冷え性になってしまいます。
実は南国で採れるフルーツには、身体を冷やす作用が働くことが多いと知っておきましょう。
また、ワンちゃんが消化できない食物繊維も多く、このため消化不良を起こしてしまい、下痢や嘔吐の原因となる可能性が高まるため注意しましょう。
さらに未成熟なパパイアに多く含まれるパパインは、過剰摂取してしまうと、発疹や吐き気を引き起こす可能性があります。
「アレルギーに注意」
果物を初めてチワワに与える時には、常にアレルギーに注意すべきです。
パパイアを食べてアレルギー症状が出る可能性があります。
このため、初めて食べさせるときは、極微量与えることがまずは常識となります。
そしてチワワにパパイアを与えたならば、変化が何か生じないか観察します。
また、パパイアを食べた後のチワワのウンチも、しっかりチェックしておくことが肝心です。
チワワに元気がなくなるなど、少しでも気になる変化が感じられた時には、それ以上与えないようにしてください。
次のような症状がチワワに見られた場合、アレルギーの可能性が高いため、直ぐに動物病院に連れていってあげてください。
・目の充血や、体を痒がる。
・湿疹、じんましんが出た。
・嘔吐や下痢が起こる。
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