犬はししゃもを食べても大丈夫?多すぎる塩分や偽物があるって本当

 

私はししゃもを頭だけとって、丸ごと食べちゃいますね。

骨ごと食べられてしまい、カルシウムも豊富に摂取できそうです。

最近は、庶民の味方だったサンマなんかも値段が上がってきましたね。

その点ししゃもならば、それこそ200円程度で購入できると喜んでいたりしてません。

それは実は騙されていますよ。

残念ながら、本物のししゃもであれば、そんな低価格では手にはいりません。

安いししゃもの表示内容をチェックしてみて。

そうすれば、多分「カラフトシシャモ」などと表示されているはずです。

何がダメなのと思ってしまいますが、実はカラフトシシャモは、カペリンというししゃもとは別な魚だと知っておきましょう。

この他にも、「子持ちししゃも」と商品名が付いているから、誰だって疑わずにししゃもだと思って買っている商品に、北海道産の「キュウリウオ」という魚もあります。

このように、思った以上にししゃもの偽物が出回っています。

ちなみに、本物のししゃもは、サケ目/キュウリウオ科/シシャモ属/シシャモとなります。

そもそもスーパーに行けば、ししゃもはほぼ1年中販売されてますが、これがあり得ないこと。

本物のししゃも漁は、メスが産卵を迎えた10月初旬から11月の半ばまでの大体1ヶ月ほどしか行われません。

まあ、通の人に言わせれば、本物の子持ちししゃもと代用品のカラフトシシャモでは、全く勝負にならないほど味に差があるそうです。

でもその分、本物の子持ちししゃもは、代用品の輸入モノより値段が3倍も高いとか。

じつは味音痴の私は、結構カラフトシシャモなどの輸入物でも満足して食べてますね。

何より、割りと好きなししゃもが、1年中食べられることの方が嬉しく感じられています。

正月番組で毎年やる、ダウンタウンの浜ちゃんが司会する、一流芸能人と二流芸能人とか言って、高い本物と偽物の安い食べ物を目隠しして食べさせ、本物を当てさせる番組がありますよね。

あれだって、有名人の食通そうな人たちが、結構平気で間違えて笑わせてくれます。

だから食べ物の味なんて、思った以上に違いはなく、ようは自分が美味しければ一番なんではないでしょうかね。

さて問題は、どちらにせよ、先ずはワンちゃんがししゃもを食べて大丈夫かということ。

 

犬はししゃもを食べて大丈夫?

 

結論を言えば、犬にししゃもは与えない方が良いとなります。

ししゃも自体に犬が食べて問題となるような成分はありません。

だから問題は、製造過程なわけ。

一般的にスーパーなどで売られているししゃもの場合、大量の塩が使用されて干されています。

つまり、この大量の塩が問題で、犬にはNGなのです。

したがって、製造過程で塩が振られない、生のししゃもであれば、与える量さえ注意すればOKになります。

 

ししゃもの主な栄養素

本ししゃも(生干し・生)とカラフトシシャモ(生干し・生)の100gあたりの主な栄養素を比較してみましょう。

成分名 本ししゃも(生干し・生) カラフトシシャモ(生干し・生)
エネルギー 166kcal 177 kcal
水分 67.6g  69.3g
タンパク質 21.0g 15.6g
ナトリウム 490㎎ 590mg
カリウム 380㎎ 200mg
リン 430㎎ 360mg
亜鉛 1.8㎎ 2.0mg
0.1㎎ 0.06mg
ビタミンB2 0.25mg 0.31mg
ビタミンB6 0.07mg 0.08mg
ビタミンB12 7.5μg 8.7μg
ビタミンC 1mg 1mg
葉酸 37μg  21μg
ナイアシン 1.7mg 1.5mg

参照:食品成分データベース(文部科学省)

 

「カリウム」

カリウムは利尿作用が働き、体内の余分な水分排出をするため、むくみを防止してくれる効果があります。

またさらに、塩分を排出する働きがあるので、血圧を下げて維持してくれるため、高血圧予防の効果があります。

なお、利尿作用によって体内の水分量を調整してくれるので、代謝が良くなります。

 

「葉酸」

葉酸は、ビタミンB12とともに造血のビタミンと呼ばれ、細胞や新しい赤血球を作り出すため、貧血を予防する効果があります。

また葉酸は、正常な遺伝情報を持つDNA細胞の生成に深くかかわり、そのため胎児の先天異常のリスクを減らしてくれます。

さらに、生まれてくる子犬の発育にも役立つため、妊娠中の母犬には積極的に摂取して欲しい栄養素です。

 

「ビタミンB6」

「ピリドキシン」とも呼ばれる水溶性ビタミンの一つです。

ビタミンB6は、タンパク質がエネルギーとして使われる過程で、アミノ酸に作り変える酵素の働きを行い、効率よく体内へ取り込むことができるビタミンと言われています。

また、ビタミンB6を活性化するには、ビタミンB2の存在が不可欠であり、両方を含むししゃもは持ってこいの食材です。

 

「ナイアシン」

ナイアシンはビタミンB3とも呼ばれ、動脈硬化を予防する効果があるとして期待される成分です。

油を摂りすぎたり、人口調味料を摂取することなどによって、ドロドロの血液の人が増えています。

このような流れの悪い状態だと、血液が詰まってしまい動脈硬化を引き起こす原因となる恐れがあります。

ナイアシンを多く含むししゃもには、ドロドロの血液の原因とされる高コレステロールを「コレステロール低下」へと導く作用が働きます。

また、糖質、脂質、タンパク質の代謝を行い、循環系、消化器系、神経系などの働きをサポートする作用が生じます。

 

犬にししゃもを与える際の注意点

 

「塩分に注意」

ししゃも (生干し/生)には1.2g、カラフトシシャモ (生干し/生)には1.5gが、100gあたりの塩分として含まれます。

したがって、仮にししゃも1匹を20gと仮定すれば、ししゃもで0.24g、カラフトシシャモで0.3gの塩分を含むこととなります。

焼くと水分が抜けるため、さらに少し塩分量は上がります。

犬が1日に必要とする塩分量は、ナトリウムで体重1㎏あたり50mgとされています。

これを塩分に換算すれば、体重1㎏あたりで0.127gとなります。

このため5kgの体重のワンちゃんであれば、1日の必要塩分は、0.635g。

したがってししゃもを1匹食べれば、それだけでもはや約20%近い1日の塩分量を摂取してしまいます。

 

「骨に注意」

私は平気でししゃもを丸ごと食べてしまいます。

同様の飼い主さんも多いはず。

その感覚で、愛犬にもそのままししゃもを与えてしまうのはNGです。

犬は、「丸飲み」するのが習性のため、人間のようによく噛んでは食べません。

そのため、小骨でも喉に引っかかってしまったりします。

面倒でも身をほぐして、小骨を取ってから与えるように注意しましょう。

 

「アレルギーには注意」

何でも初めての食べ物は、レルギー症状の出る可能性があります。

このため、ししゃもを少量から与えて数時間は、愛犬から目を離さず様子を観察し、ウンチの状態はしっかり確認しましょう。

少しでも元気がなくなるなど、普段と違った症状が見られれば、それ以上与えないようにしてください。

次のような症状が確認できれば、アレルギーの可能性が高いので、直ぐに動物病院を受診しましょう。

・嘔吐と下痢

・目の充血

・皮膚が赤くなり、湿疹、じんましんが出る

・元気がなくなる