近年小さくて可愛らしいという理由から、大人気で飼われることが多い犬種が、超小型・小型犬です。
ただし、身体が小さな小型犬だからこそ、より一層ドッグフード選びが重要だと言えます。
小型犬は少食のため、少量でも栄養バランスの良い食事を与える必要があります。
さらに身体が小さいだけに、添加物や穀物など、ワンちゃんが苦手であったり、健康を害する可能性がある成分が、大きく影響してしまいます。
今回は、小型犬のためのフードの正しい選び方のポイントを、注意点や小型犬に多い病気などを考慮した上で伝授します。
また、小型犬にオススメなドッグフードランキングを紹介します。
・小型犬に多い病気に配慮
・食いつきの良さ
・犬種別ドッグフード
・穀物に注意
・無添加
小型犬は、口やアゴが小さいのが特徴です。
このため、小型犬でも食べやすい粒(キブル)の大きさのフードを選ぶことが大切です。
口のサイズに合わない大きな粒を選んでしまえば、食べづらくなかなかうまく噛み砕けず、そのまま丸呑みしてしまうことが多くなったり、食欲の低下につながることさえあります。
こうなると、喉に詰まったり、消化器官への負担も増します。
なお、形も完全な丸よりも、どちらかといえば楕円形や四角といったタイプの方が、丸呑みせずしっかり噛んでくれやすいといえます。
そのため、いろんな形が混ざっているのもおすすめです。
また、食事で噛み砕くという行為を省いてしまうと、顎が弱まり噛む力の衰え、歯磨き効果も薄れます。
まとめると次のようなトラブルが起こりやすくなります。
・丸飲みする
・食欲低下
・喉に詰まる
・胃腸への負担
・消化不良
・顎が弱まり、噛む力が低下
・歯磨き効果の薄れ
小型犬は低血糖症を起こしやすいので注意する必要があります。
そのため、GI値が低い食材を多く含んだドッグフードを選ぶのがポイントです。
GI値とは、グリセミック・インデックス(Glycemic Index)の略であり、その食品が体内で糖に変わり血糖値が上昇するスピードを計ったものを指します。
つまりこのGI値が高い食材を食べると血糖値が急上昇し、反対に、GI値が低い食材を食べると血糖値は緩やかに上昇します。
ちなみにGI値は低・中・高と3つに構成され数値で分類されています。
低GI値:55以下
中GI値:56~69
高GI値:70以上
オススメな低GI値食材は次の通りです。
・豚
・牛
・マグロ
・鮭
・さつまいも
・キャベツ
・大根
・ブロッコリー
・栗
・りんご
・バナナ
・桃
・柿
・キノコ類
・チーズ
・ヨーグルト
なお、穀物にもGI値が低いものが多くありますが、ワンちゃんが消化が苦手なため、腸内環境を悪化させやすいことから、低血糖症を起こしやすくなるためおすすめできません。
小型犬は少しの衝撃でもよく、関節や骨を痛め、パテラ(膝蓋骨脱臼)になったり、さらにヘルニアを発症することも多く注意が必要です。
コンドロイチン、グルコサミンなどのお馴染みの軟骨に弾力を与えるような成分も有効ですが、まずは根本問題として、体を作る元である「高タンパク」なフードを選んであげることです。
筋肉を付けて強くすることで、関節を支えて腰や膝への負担を軽くすることができます。
そのためにも、高タンパクなご飯を食べさせ、同時に散歩など適度な運動をさせてあげましょう。
小型犬でよく問題になるのが、食べムラによる食いつきの悪さです。
特にチワワなどのような超小型犬は顕著といえます。
せっかく良いフードを選んだつもりでも、食べてもらえなければ話になりません。
したがって小型犬では、食いつきが良いドッグフードを選ぶことも重要です。
当然愛犬の味の好みもあるでしょうが、本来肉食であるため、主原料に生肉を使用するフードがおすすめです。
犬にとって動物性タンパク質を摂取することは必須なので、健康維持にもバッチリです。
愛犬の食いつきチェックを行い、好みの味のフードを選んであげましょう。
サイズ別の犬種には注意してフード選びをしましょう。
小型犬なのに、大型犬用のフードを選んでしまえば、例えば粒のサイズからして大きすぎて食べづらくなってしまいます。
また最近は、犬種別の専用ドッグフードが多く販売されており、特に人気の小型犬は種類が豊富です。
犬種別ドッグフードは、その犬種に必要な栄養素にこだわり、特徴やなりやすい病気などを考慮して作られています。
このため、あなたの愛犬専用フードがあれば選択するのも有効でしょう。
ただし、鵜呑みで信用してはダメです。
確かにその犬種に対するこだわりを持って作られてはいるでしょうが、それ以上に大切となる基本のフード選びのポイントが守られているかは、しっかり自分の目で確認してください。
つまり、添加物がてんこ盛りであったり、小麦・とうもろこし・大豆などのワンちゃんが消化が苦手で、高アレルゲン食材などが使われているような粗悪なドッグフードでは問題外なわけです。
小型犬は身体が小さいために、消化不良を起こした際に身体への負担が大きくなります。
このため、消化が悪い穀物は要注意となり、グレインフリーは魅力です。
また穀物は、GI値が高いものが多いために、低血糖症になり易く、さらに太り易くなります。
小型犬は最近の特徴として、完全室内飼いの子も多く太り易いため、炭水化物が少ないフードがおすすめです。
無添加フードを選ぶことは、小型犬向きドッグフードに限らずフード選びの基本です。
ワンちゃんの健康を最も害するのが、合成保存料、着色料、香料、BHA、BHTなどの添加物です。
BHA、BHTなどは発がん性物質を含みますし、着色料、香料などは本来ドッグフードには無用です。
許容範囲と言える添加物は、栄養調整として最低限必要となるケースでの合成ミネラルや合成ビタミン、また酸化を防止するために必要である酸化防止剤の安心な天然由来成分のみです。
商品名 | 低GI値な食材 | タンパク質 | グレインフリー | 評価 |
アイムス | なし | 26.0% | × | × |
アカナ | レンズ豆 | 27.0% | 〇 | ◎ |
アーテミス フレッシュフレッシュミックス | 玄米 | 25.0% | × | 〇 |
アボ・ダーム | 玄米 | 21.0% | × | |
アランズナチュラル | 玄米 | 20.0% | × | 〇 |
オリジン | チキン | 38.0% | 〇 | ◎ |
カナガン | さつまいも | 33.0% | 〇 | ◎ |
グリーンフィッシュ | エンドウ豆 | 24.0% | × | △ |
このこのごはん | 玄米 | 21.5% | × | 〇 |
サイエンスダイエット | チキン | 21.0% | × | △ |
スーパーゴールド | サーモン | 22.0% | 〇 | △ |
セレクトバランス | 玄米 | 22.0% | × | △ |
ソリッドゴールド | 玄米 | 22.0% | × | △ |
ソルビダ | オーツ | 22.0% | × | △ |
ナチュラルハーベスト | えんどう豆 | 18.0% | × | △ |
ナチュラルバランス | 玄米 | 23.0% | × | △ |
ニュートロシュプレモ | 玄米 | 26.0% | × | △ |
ニュートロナチュラルチョイス | 玄米 | 24.0% | × | △ |
ネルソンズ | さつまいも | 30.0% | 〇 | ◎ |
ビィナチュラル | ライ麦 | 25.0% | × | △ |
ビルジャック | 鶏 | 26.0% | × | △ |
ファインペッツ極 | グリーンピース | 36.0% | 〇 | 〇 |
フィッシュ4ドッグ | エンドウ | 26.0% | 〇 | 〇 |
ブッチ | 玄米 | 10.5% | × | 〇 |
ブラックウッド | 玄米 | 27.5% | × | △ |
ベストバランス | 玄米 | 21.0% | × | × |
ボッシュ | キビ | 25.0% | × | △ |
ホリスティックレセピー | 玄米 | 22.0% | × | △ |
モグワン | さつまいも | 28.0% | 〇 | ◎ |
ヤラーグレインフリー | グリーンピース | 32.0% | 〇 | 〇 |
ユーカヌバ | 鶏 | 22.0% | × | △ |
レガリエ | 鶏 | 28% | 〇 | 〇 |
ロイヤルカナン | 鶏 | 19.0% | × | × |
ワイソン | オーツ | 30.0% | × | △ |
モグワンは当サイトのナンバーワン評価のドッグフードであり、我が家でも愛犬で超小型犬のチワワに与えています。
サイズも食べやすく、少食な子ですがモリモリ食べてくれています。
メインにチキン&サーモンの動物性タンパク質を使用し、低GI値な食材はさつまいも、野菜や果物などもバランス良く配合したヒューマングレードフードです。
全ライフステージ対応のドッグフードであり、小犬から老犬まで安心して食べられます。
プレミアドッグフードの中では、カロリーがひかえ目なので、運動量が少ない小型犬には向いています。
原材料は手作りレシピを再現しており、いろんな食材のトッピングにも適しています。
グレインフリー・生肉使用!
プレミアムドッグフード『モグワン』
オールステージ対応のヒューマングレードドッグフードのため、途中で切り替える必要がなく子犬から老犬まで安心して与えてあげられます。
お肉たっぷりの高タンパク無添加ドッグフードであり、活発な成長期の子犬にも安心です。
低GIなさつまいもを大量に使用しています。
穀物不使用のグレインフリーで、チキンも肉の部分のみ使用と小型犬の消化に優しいフードに仕上がっています。
ウェットフードも人気があり、柔らく食べやすいため子犬にはこちらもおすすめです。
世界中の愛犬家から支持される、イギリス産ドッグフード『カナガン』
レガリエドッグフードは、2019年の7月に販売開始されたばかりの、非常に新しい商品です。
キャヘリエペットクリニックの小林充子院長監修による、獣医師監修の国産の無添加でグレインフリーのドッグフードです。
ちなみに小林先生は皮膚科を得意とするため、アレルギー治療の一環として食事指導も多く、フードに対しての知識がとても豊富です。
レガリエは原材料にもこだわり、また低音加熱製法で調理することで、タンパク質の変質を抑え、熱に弱いビタミンや酵素などの栄養素の破壊を防いでいます。
創業者は佐藤淳氏といい、食品宅配のサービスで有名なオイシックスで経験を積んだ方で、「全ての動物とその家族の幸せな生活のために」という理念のもとペットの健康を一番に考え抜いたフードを作っています。
なお、レガリエは全犬種に対応していますが、特に室内飼いで10kg以下の小型犬に最も標準を合わせた設計となっているのが特徴です。
したがって公式サイトでは、特に以下の犬種にすすめているフードとなっています。
・チワワ
・トイプードル
・ポメラニアン
・ヨークシャーテリア
・シーズー
・ミニチュアダックス
・ミニチュアシュナウザー
・マルチーズ
・柴犬
・上記を含むMIX犬(体重10kg以下)等
アカナは、愛犬の目的や悩みに合わせながら、犬種別に小型犬・中型犬・大型犬用の3タイプに分かれているため、あなたの愛犬に合わせながら小型犬用フードを選んであげればバッチリです。
動物性タンパク質が豊富なのがウリで、最高だと75%もあります。
3~5種類もの新鮮な肉や魚を使用していますが、万一アレルギーが心配な犬の場合は、単一の鮮肉を70%使用するシングルを選べば安心です。
原材料は、地元カナダ産のヒューマングレードな食材を使用しています。
穀物不使用のグレインフリーに加え、高GI炭水化物も一切使用していない徹底ぶりが評価でき、小型犬に適しています。
豊富なラインナップを誇りますが、中でも「ヘリテージ」や「レジオナル」シリーズは、高タンパク・低カロリーなため、運動量が少なめな小型犬には特におすすめです。
オリジンは、放し飼いの鶏肉や七面鳥肉、天然の魚、鶏卵などの肉類をたっぷり使用し、犬が本来必要とする良質なタンパク質と脂肪を含んでいます。
タンパク質が38%とかなり高めで、活発なワンちゃんにもおすすめです。
高GI値食品を一切含んでないため、血糖値を急上昇させる心配がなく、タンパク質しっかり摂取しながらも肥満を予防でき、体重管理に適したフードと言え、小型犬には向いています。
オリジンは「肉類80%:フルーツと野菜20%:穀物0%」という比率で作っているフードであり、完全グレインフリーです。
さらに食材の調達を地元の生産者にこだわり、使用される肉は人間用食材として認定を受けており、通常、農場からキッチンまで3日以内に搬送された後、2日以内にオリジンフードに使われるというこだわりぶりです。
ファインペッツ極(KIWAMI)は、ファインペッツシリーズで究極のドッグフードであり、総量の90%が肉類原材料で占めたグレインフリーの豪華なドッグフードです。
また、原材料にはすべてヒューマングレイドの食材等が厳選されて使われており、危険な添加物や副産物は無使用、さらに中国産原料は一切使用しない徹底ぶりです。
消化吸収率が87%という驚きの数字であり、市販のドッグフードのおよそ3倍の数値を誇り、小型犬のお腹にも優しく働きます。
このため、食後の血糖値の乱高下が起こりづらいメリットが生じ、糖尿病などの疾患を持つ犬でも、安心して与えてあげられ、小型犬の低血糖症にも有効です。
高吸収率により、少食で一度にあまり食べれない小型犬や、食欲が落ちてきた老犬、また、太りたい犬、そして特に成長期の子犬や、授乳・妊娠期の母犬などにはおすすめと言えます。
水分70%というほぼ生肉並みのウェットフードのため、柔らく食べやすくお腹にも優しいため、小型犬にはおすすめです。
ホワイト・レーベル、ブラック・レーベル、ブルー・レーベルと3種類あります。
小型犬に一番のオススメが、総量の80%が鶏肉であるホワイト・レーベルで、赤身肉が苦手なワンちゃん向きです。
なお、ブッチの粗タンパク質10.5%以上の数値を見て、犬向きでないと早合点しないように注意しましょう。
水分量が70%も含まれている半生フードのため、通常のドライタイプとはパーセンテージを求める計算方法が異なり、換算すれば35%以上と文句なしの数値となります。
ちなみに参考として計算式を紹介しておきましょう。
粗タンパク質の値 ÷(100-水分量)=10.5÷(100-70)=0.35%
このこのごはんは、小型犬専用フードで小粒仕様であり、小型犬に問題となりがちな涙やけ・毛並み・ニオイに特化した無添加国産フードであり、パピー期から摂取させることで効果を得やすいといえます。
気になる点がグレインフリーでないことですが、グルデンフリーには対応しています。
近年の動物栄養学では、アレルゲン性の高い小麦やとうもろこしなどは使用せず、良質な穀類は腸活に良いという考えが起こってきています。
このこのごはんは、2018年に新発売されたばかりの比較的新しいドッグフードであり、まさしくこのような考えを実践したドッグフードといえそうです。
青パパイヤとモリンガ以外は、すべて日本国内の厳選食材を使用しています。
アランズナチュラルは、メイン原材料として生ラム肉をたっぷり使い、栄養価が高く、消化吸収率に優れています。
このため、少しの量でも栄養補給が高く、少食な小型犬向きのフードです。
特徴は、原材料がたったの10種類というシンプルなヘルシードッグフードな点です。
少ない厳選素材にこだわったグレインフリーフードであり、素材本来の栄養素を最大限に生かす工夫で製造されています。
このため健康を損なうような余分な添加物を一切含まないため、アレルギーが気になるワンちゃんには持ってこいと言えるでしょう。