ミニチュアダックスフンドといえば、特徴的な胴長短足の愛くるしい犬種であり、人気もトップクラスのワンちゃんです。
ただしこの胴長短足の体型のために、椎間板ヘルニアや肥満を招きやすい犬種でもあります。
さらに皮膚トラブルや消化器トラブルも多い犬種であり、このためミニチュアダックスフンドのドッグフード選びは、このような病状を考慮の上選んであげる必要があります。
今回は、ミニチュアダックスフンドのおすすめドッグフードランキングの紹介と、併せて正しい餌の選び方について伝授します。
ミニチュアダックスフンドで一番に注意すべきが、椎間板ヘルニアです。
胴長短足の体型の影響もありますが、ミニチュアダックスフンドはもともと椎間板ヘルニアになりやすい体質の犬種であり、その理由は「軟骨異栄養症」の遺伝子を持っているためです。
軟骨異栄養症とは先天的な疾患であり、骨の軟骨細胞がうまく成長して増えていけない疾患です。
そのため、骨の発育に影響が出てしまい、骨が短くなってしまうことから、椎間板ヘルニアを発症してしまいやすくなります。
このようにミニチュアダックスフンドが、椎間板ヘルニアになり易い原因が、遺伝的要因に関係する以上、予防は困難とも言えます。
それでも予防対策として最も注意すべきなのが、体重管理となります。
ところがミニチュアダックスフンドは、肥満にもなり易い犬種ときています。
さらに椎間板ヘルニアの予防策としては、筋肉を鍛えて腰を守る必要があります。
このためミニチュアダックスフンドの食事は、高タンパク・低脂肪・低カロリーのドッグフードオススメとなります。
このようなフードを与え、適度な運動をさせて筋肉を鍛え、基礎代謝を維持して余分な脂肪を増やさないようにするべきです。
椎間板ヘルニアに注意したい犬種のため、骨や関節に良いとされる成分である定番のグルコサミン・コンドロイチン・コラーゲン・ヒアルロン酸・MSM(メチルスルフォニルメタン)などが配合されたドッグフードを選んであげましょう。
・グルコサミン:軟骨の原料であり、軟骨の再生や修復、結合などの働きがあり、膝や腰などの間接部分の細胞の新陳代謝において効果を発揮します。
・コンドロイチン:グルコサミンと一緒に摂取することで効果が上がり、膝の関節痛や腰痛などの予防や、軟骨のクッション性をフォローして柔軟性を保つ役目を果たします。
・コラーゲン:タンパク質の一種であり、体を構成する全タンパク質の約30%を占めるとされています。
関節痛を改善する効果があります。
・ヒアルロン酸:皮膚や関節などに多く含まれるゼリー状の構成成分で、ムコ多糖類の一種です。
水分を保持する力が高く、お肌のハリやうるおいを保つ効果や、関節のクッションとしての働きが期待できます。
・MSM:アミノ酸の構成要素の1つである硫黄の供給源であり、骨や皮膚、髪、爪などを形成するコラーゲンの生成を補助する成分です。
また、関節の炎症や痛みの緩和作用が働きます。
穀物に含まれる糖質は脂肪に変わり易く、また穀物の糖質はGI値が高いため肥満の元です。
このため肥満体質であるミニチュアダックスフンドには、穀物は向きません。
ゆっくりと消化されて脂肪が蓄積されにくい、さつまいもなどの低GI値の食材を含むフードを選んであげましょう。
ちなみにGI値は、次のように低・中・高と3つに構成され数値で分類されています。
低GI値:55以下 中GI値:56~69 高GI値:70以上
また、穀物は犬にとっては消化がしにくく、消化不良を引き起こし、下痢や嘔吐の原因にもなってしまいます。
さらにアレルギー反応を示しやすく、小麦・とうもろこし・大豆の3つの穀物は、3大アレルゲンと呼ばれています。
このため最低でもこの3つの穀類は含まれないフードが望ましく、理想とすれば穀物を使用しないグレインフリーフードとしたいところですが、仮に比較的安全な穀物を含むケースでも、原料表の前から5番目以内には穀物が含まれていないフードがおすすめです。
ミニチュアダックスフンドは皮膚が弱く、皮膚炎などの皮膚病のトラブルで悩むことが多い犬種です。
このため、オメガ3・オメガ6をしっかり含んだフードを食べさせてあげたいものです。
そのためには、魚をメインにしたり、亜麻仁油や魚油(サーモンオイルやフィッシュオイル)、などを使ったドッグフードを選んであげるのがおすすめです。
なお、オメガ3脂肪酸は、植物油である亜麻仁油よりも、サーモンオイルなどの魚油の方が、消化吸収に優れています。
オメガ3脂肪酸には、EPAとDHAがあり炎症抑制作用が働き、オメガ6脂肪酸には、ガンマ‐リノレン酸とアラキドン酸があり皮膚のバリア機能を高める作用が働きます。
またこの2つをバランス良く摂取することがとても大切となり、2つのバランスが良くなければ効果が低下してしまいます。
市販されているフードは、オメガ6が過剰で、オメガ3が不足している傾向があるため、バランスに注意してフード選びを行ってください。
一般的には、オメガ3脂肪酸とオメガ6脂肪酸の割合が、1/4以上であれば脂肪酸のバランスが良いと言われています。
無添加フードを選ぶことは、ミニチュアダックスフンドに限らずドッグフード選びの基本です。
ワンちゃんの健康を最も害するのが、合成保存料、着色料、香料、BHA、BHTなどの添加物です。
BHA、BHTなどは発がん性物質を含みますし、着色料、香料などは本来ドッグフードには無用です。
許容範囲と言える添加物は、栄養調整として最低限必要となるケースでの合成ミネラルや合成ビタミン、また酸化を防止するために必要である酸化防止剤の安心な天然由来成分のみです。
また、体が小さなミニチュアダックスフンドなどの小型犬は、ほんの少しの添加物でも大きな影響を受けてしまいやすいため、無添加フードを選んであげましょう。
最近は犬種別フードも増えており、ミニチュアダックスフンド専用フードもたくさん販売されています。
犬種別フードの場合、その犬種に配慮して、必要な成分などを配合しているメリットがあります。
このため、ミニチュアダックスフンドの特徴を配慮して対応したフードに仕上がっており、そのフードのラインナップの中で、「犬種別フード」を選ぶのは有効です。
また、ラインナップの中に、「小型犬用」があれば選ぶと良いです。
粒のサイズが小型犬用に小さく食べやすくなっていますし、他のラインナップとくらべて小型犬用は、栄養価が高くなっているケースが多いため、おすすめです。
しかし犬種別フードならば安心と鵜呑みにしてはいけません。
確かにミニチュアダックスフンド向きのフードとなるような工夫がされていますが、あくまでフード選びの基本は、原材料などの良さとなります。
「ミニチュアダックスフンド用」のドッグフードは、ロイヤルカナン・ユーカヌバ・プロマネージ・ウェルケア・スタイルズ・ドクタープロなど多くのメーカーから販売されており、ミニチュアダックスフンドの特徴に留意したフードだと記載していますが、原材料をチェックすれば、苦手な穀物が多く使用され、危険な動物性脂肪や保存料、酸化防止剤などが使われており、決しておすすめとは言えません。
このためミニチュアダックスフンド専用との名前に安易に惹かれてフード選びしてしまわず、先ずは基本となる原材料をしっかりチェックしてください。
商品名 | タンパク質 脂質 | 低GI値食材 | 関節成分 | オメガ3 オメガ6 | 穀物使用 |
アイムス | 26.0% 12.0% | ― | ― | 0.13% 1.19% | × |
アカナ | 31.0% 15.0% | レンズ豆 | グルコサミン ,コンドロイチン | 0.80% 1.60% | ○ |
アボ・ダーム | 21.0% 11.0% | 玄米 | ― | 表記なし | × |
アーテミスフレッシュミックス | 25.0% 15.0% | 玄米 | ― | 2.40% 0.40% | × |
いぬはぐ | 22% 6% | 玄米 | MSM | 表記なし | × |
オリジン | 38.0% 18.0% | チキン | グルコサミン ,コンドロイチン | 1.10% 3.00% | ○ |
カナガン | 33.0% 17.0% | さつまいも | グルコサミン ,コンドロイチン | 0.90% 2.80% | ○ |
グリーンフィッシュ | 24.0% 10.0% | エンドウ豆 | ― | 0.32% 3.60% | × |
このこのごはん | 21.5% 7.5% | 玄米 | ― | 表記なし | × |
サイエンスダイエット | 21.0% 13.0% | チキン | グルコサミン ,コンドロイチン | 0.35% 2.70% | × |
スーパーゴールド | 22.0% 12.0% | サーモン | グルコサミン ,コンドロイチン | 表記なし | ○ |
セレクトバランス | 22.0% 13.0% | 玄米 | ― | 表記なし | × |
ソルビダ | 22.0% 12.0% | オーツ | グルコサミン ,コンドロイチン | 0.30% 1.70% | × |
ナチュラルハーベスト | 18.0% 8.0% | えんどう豆 | ― | 0.60% 1.30% | × |
ナチュラルバランス | 23.0% 13.0% | 玄米 | ― | 0.40% 2.50% | × |
ナチュロル | 23~27% 7~9% | 鶏生肉 | ― | 表記なし | ○ |
ニュートロシュプレモ | 26.0% 15.0% | 玄米 | ― | 0.30% 3.60% | × |
ニュートロナチュラルチョイス | 24.0% 15.0% | 玄米 | ― | 表記なし | × |
ネルソンズ | 30.0% 15.0% | さつまいも | ― | 0.24% 2.20% | × |
馬肉自然づくり | 27.0% 11.1% | 鶏肉 | ― | 表記なし | × |
ビィナチュラル | 25.0% 12.0% | ライ麦 | ― | 0.60% 1.60% | × |
ビルジャック | 26.0% 15.0% | 鶏 | ― | 0.60% 2.50% | × |
ピッコロ | 32% 15.0% | サツマイモ | グルコサミン ,コンドロイチン,MSM | 表記なし | ○ |
ファインペッツ極 | 36.0% 20.0% | グリーンピース | コンドロイチン | 1.90% 3.60% | ○ |
ブラックウッド | 27.5% 17.0% | 玄米 | グルコサミン ,コンドロイチン | 0.70% 3.45% | × |
ホリスティックレセピー | 22.0% 12.0% | 玄米 | グルコサミン ,コンドロイチン | 0.25% 1.63% | × |
ボッシュ | 25.0% 14.0% | キビ | ― | 表記なし | × |
モグワン | 28.0% 12.5% | さつまいも | グルコサミン ,コンドロイチン,MSM | 1.29% 1.63% | ○ |
ヤムヤムヤム | 23.5% 12.0% | 玄米 | グルコサミン ,コンドロイチン | 表記なし | × |
ロイヤルカナン | 19.0% 12.0% | 鶏 | ― | 0.57% 2.93% | × |
ワイソン | 30.0% 15.0% | オーツ | ― | 0.80% 2.60% | × |
メインにチキン&サーモンの動物性タンパク質(53%)を使用した高タンパクで、野菜や果物などもバランス良く配合したヒューマングレードフードです。
生サーモンとサーモンオイルにより、オメガ3脂肪酸が豊富に含まれています。
また、低脂肪・低カロリーでミニチュアダックスフンド向きです。
低GI値食材のさつまいも含まれています。
モグワンは、関節ケア成分であるグルコサミンとコンドロイチンの含有量を非公開にしていますが、電話で確認したところ、実はカナガンより多いとの返事をいただきました。
合成保存料、香料、着色料、防腐剤といった人工添加物も一切使用していません。
全ライフステージ対応のドッグフードであり、小犬から老犬まで安心して食べられます。
モグワンは、トッピングに適したフードである点も魅力です。
グレインフリー・生肉使用!
プレミアムドッグフード『モグワン』
カナガンは、オールステージ対応の人間が食べられるヒューマングレードのため安心でき、子犬から老犬まですべての年代で与えてあげられます。
イギリス産平飼いチキンを60%も使った高タンパク無添加ドッグフードです。
ミニチュアダックスフンドのような超小型犬は、低血糖症を起こしやすいので注意する必要がありますが、カナガンは、血糖値が急上昇しにくい低GI値食材のさつまいもを多く使いおすすめです。
関節ケア成分のグルコサミンが1,000mg/kg、コンドロイチンが700mg/kgとたっぷり含まれており、骨や股関節が弱いミニチュアダックスフンドには嬉しいフードです。
世界中の愛犬家から支持される、イギリス産ドッグフード『カナガン』
オリジンは、天然素材の肉類をたっぷり使用し、犬が本来必要とする良質なタンパク質と脂肪を含んでいます。
タンパク質が38%とかなり高めで、必須脂肪酸であるオメガ3・オメガ6脂肪酸も豊富に含み、ミニチュアダックスフンドに嬉しいフードです。
血糖値を急上昇させる心配が伴う高GI値食品を使用しいでないため、ミニチュアダックスフンドのような小型犬で、低血糖症を起こしやすい犬種は安心できます。
またこのため、タンパク質をしっかり摂取しながらも肥満を予防でき、ダイエットに適したフードと言えます。
オリジンはグレインフリーフードであり、「肉類80%:フルーツと野菜20%:穀物0%」という比率で作っているのがウリとなっています。
地元の生産者から人間が食べれらる安全なヒューマングレードの食材を購入し、調達した食材は2日以内にオリジンフードに使われるという徹底したこだわりを持っています。
ファインペッツ極(KIWAMI)は、ファインペッツシリーズのなかでは最高級のドッグフードであり、総量の90%が肉類原材料で占めた高タンパクのグレインフリーの豪華なドッグフードです。
また、原材料にはすべてヒューマングレイドの食材等が厳選されて使われており、危険な添加物や副産物は無使用、さらに中国産原料は一切使用しない徹底ぶりです。
消化吸収率が87%という驚きの数字であり、市販のドッグフードのおよそ3倍の数値を誇ります。
このため、食後の血糖値の乱高下が起こりづらいメリットが生じ、糖尿病には効果大です。。
オメガ3・オメガ6脂肪酸もたっぷり含まれています。
高吸収率のため、少食で一度にあまり食べれないミニチュアダックスフンドなどの小型犬向きであり、食欲が落ちてきた老犬、さらに成長期の子犬や、授乳・妊娠期の母犬などにもおすすめと言えます。
このこのごはんは、小型犬専用の涙やけに特化した無添加国産フードであり、パピー期から摂取させることで効果を得やすいとされ、涙やけに悩むことが多いミニチュアダックスフンドには嬉しいフードです。
グレインフリーではありませんが、グルデンフリーには対応しています。
2018年にこのこのごはんは発売された新しいドッグフードのため、近年の動物栄養学の風潮である良質な穀類は腸活に良いという考えに基づき、グルデンフリーにしているようです。
なお、青パパイヤとモリンガ以外は、すべて日本国内の厳選食材を使用しています。
いぬはぐは、2018年5月に株式会社ペットハグから販売開始された、比較的新しいドッグフード。
発売されてすぐに、『日本が誇るビジネス大賞 2018』(ミスターパートナー社出版)のペット部門にも取り上げられるなど、注目が集まっています。
特徴は、犬のお腹のことを考えて作られた「乳酸菌×オリゴ糖」をダブル配合した「腸・元気」で「長生き」をモットウにしたお腹に優しいドッグフードです。
基本コンセプトは、ヒューマングレード、人工添加物不使用、小麦グルテンフリー。
ミニチュアダックスフンドには嬉しい低脂肪・低カロリーのドッグフードです。
ピッコロは、シニア犬用フードであり、高タンパク・低脂肪・低カロリーという条件を満たします。
主原料のチキンとサーモンの配合率が、70%という高タンパクなドッグフードでありながら、脂肪・カロリーともにしっかり控えめなので、シニア犬が理想的なコンディション維持ができる配合になっています。
関節の健康を維持するグルコサミン、コンドロイチン、MSMという関節ケア成分を配合しています。
原材料はすべて人間用の良質な食材を使った安全・安心確保の100%ナチュラル素材の無添加フードで、ワンちゃんが苦手で消化が悪い穀物を使用していません。
このため、ミニチュアダックスフンドがシニア期に突入したならば、是非食べさせてあげたいフードといえます。
全年齢対応の国産無添加ドッグフードであり、動物性タンパク質が55%以上あります。
また、多種のタンパク源(牛・鶏・馬・魚)を摂取できることも特徴にひとつです。
グレインフリーフードであるため、穀物は使用されず、代用品としてタピオカや低GI値食材である紫さつまいもが使われています。
アレルギー反応を起こしやすい牛肉を始め、多種の種類の肉類が使用されているため、肉類にアレルゲンを持つワンちゃんは要注意です。
カロリーもかなり高めのフードであり、100gあたり約400kcal、このため特に子犬期には向いています。
アカナはラインナップが、犬種のサイズ別やさらに愛犬の目的や悩みに合わせて作られているため、愛犬向きのフードを選びやすいメリットがあります。
動物性タンパク質は、何と最高だと75%もあるほど充実しています。
3~5種類もの新鮮な肉や魚を使用していますが、種類が混じることでアレルギーが気になる場合は、単一の鮮肉を70%使用するシングルを選べば安心です。
原材料は地元であるカナダ産にこだわり、また人間が食べても大丈夫なヒューマングレードな食材を使用しており安心です。
穀物不使用のグレインフリーに加え、高GI炭水化物が一切使用されていないため、高評価できます。
「うまか(UMAKA)」という博多弁で美味しいという意味のネーミングをしている通り、九州博多の水炊きの名店料亭で人間用に提供しているのと同じ鶏「華味鳥」を100%使用しており、食材と味には絶対のこだわりと自信を持っています。
このため食欲が落ち気味のワンちゃんでも食いつきが良いと評判です。
肥満になり易いミニチュアダックスフンドには、メイン食材が鶏肉のため、低脂肪低カロリーでおすすめです。
国産のヒューマングレードで、自然な製法により無添加にこだわり、人工添加物を一切使用していません。
アレルギーにも配慮しており、小麦グルテンとなってしまいます。
オイルコーティングをしていないので、ふやかして柔らくして老犬に与えるにも適しています。