人気ドッグフードのビートパルプ使用割合!本当に犬に悪いのか?
あなたはドッグフードの原材料としてよく含まれている、「ビートパルプ」の使用目的を理解していますか?
ペットフードメーカーは、ウンチが固まるとか便秘解消などの効果をうたっていますが、じつは「かさ増し」が目的であり、犬の健康に悪いという噂もあります。
今回はビートパルプの危険性や必要性について探り、人気ドッグフードのビートパルプ使用割合を比較紹介すると同時に、ビートパルプ不使用のおすすめドッグフードランキングも紹介します。
ビートパルプって何?
ビートパルプは、甜菜(てんさい)または砂糖大根とも呼ばれる植物から、砂糖を作るために甘味成分を搾り取った後に残るかすとなる繊維質(副産物)です。
日本では、北海道で多く製造されています。
残りかすのため糖分はほとんど含まれておらず、栄養分はほとんどありません。
このためドッグフードには本来不必要な食材であり、まさにかさ増し使用といわれる所以です。
ビートパルプの危険性
ビートパルプが危険だとされる一番の理由が、ビートパルプを製造する過程で硫酸系の薬品を使用しており、その薬品が残留し、ワンちゃんへの健康に悪影響を及ぼす可能性があるためとされています。
ただし、食品であるドッグフードに硫酸系の薬品を使用している可能性は低いと思えます。
しかしこれは、メーカーのモラル次第という面もあり、安価なドッグフードの場合は注意すべきですが、このような事実が発覚すれば大問題でしょう。
このため、良質なドッグフードの場合は間違っても薬品を使用していません。
理由はビートパルプが、薬品などを使用しなくても、圧力をかける方法で作ることができるからです。
手間はかかりますが、圧力をかけることで浸出してくる様々な構成成分を分離し、そして最後に出てくる繊維分を抽出した物をビートパルプとして使用すれば安全なのです。
このため、世間が言うようにビートパルプが必ずしも危険とは言い切れませんが、違った視点でビートパルプは、ワンちゃんの健康を害する恐れがあります。
ビートパルプには、ウンチを固めてくれる作用が働くため、下痢がなくなり愛犬のお腹の調子がよくなったと喜ぶ飼い主さんの声もよく聞こえてきます。
ただしこれは、ビートパルプの便を無理やり固める作用の働きにより、軟便や下痢が治った錯覚を飼い主さんに与えてしまっているだけであり、根本的に腸の環境が整って良くなったわけではなく、かえって消化器官に負担を与えるケースもあります。
下痢が起こる根本理由は、体内に入った毒素など悪い成分を排出することが目的なのです。
したがって、本来であれば体の外に排出されるべきである危険な成分などが残ってしまう危険性が生じてしまいます。
また、下痢などの症状が起こることから、本来であれば病気に気づけるはずですが、かえって病気の発見を遅らす結果を招く可能性もあります。
ビートパルプは、牛や豚などの家畜や競走馬などの飼料としてもよく使用されます。
安価なことと、エネルギー代謝が優れているなどの理由があるようです。
ただしこの際の与え方は、半日以上水につけふやかし、目いっぱい膨らましてから与えるそうです。
草食動物にさえ、そのような与え方をしているビートパルプを、そのまま肉食の犬に与えてしまえば、その消化器官への負担は計り知れないはずです。
このため出来ればビートパルプ無しで、愛犬の便の状態が整うのが理想だといえますね。
ビートパルプ使用の理由
一般常識としてビートパルプは危険とのイメージが出来上がっていますが、わざわざ何故このようなイメージダウンに繋がる食材を、ドッグフードで使用する必要性があるのでしょう。
その一番の理由とされるのが、コストが安いことです。
かさ増しを目的にビートパルプを配合し、コストの高い原材料を減らすことで、ドッグフードの原価を下げることが可能となるとされています。
ただし、かさ増し目的の最も際たるものは穀物であり、実際にはビートパルプを大量使用したドッグフードはまず見かけません。
したがって、他の大きな理由もあるように感じます。
添加物や消化が悪い穀物が大量使用されるドッグフードには、必ずビートパルプも一緒に使用されています。
これはワンちゃんがお腹を壊して下痢になるのを、無理やり抑えている可能性もあると思えます。
また、消化が悪く高アレルゲンなとうもろこしなどの代役使用している可能性もありますね。
ビートパルプ不使用ドッグフードを選ぶ際のポイント
「不溶性繊維質に注意」
食物繊維には、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維があります。
溶性食物繊維は水に溶けやすいのが特徴で、腸内で水分を含むとドロドロしたゲル状になることで腸の粘膜を守ったり、潤滑油的な役割を果たして便通のサポートとなります。
さらに、善玉菌のエサとなって増殖させることで、整腸作用が働きます。
一方不溶性食物繊維は水に溶けにくく、水分を吸収することで膨張する特徴があります。
このため、便のかさを増すことで腸壁を刺激し、その結果蠕動運動が活発化して排便につながり、便秘解消につながることもあります。
ただし、不溶性食物繊維を摂取しすぎてしまうと、水分を吸収し過ぎるために便が硬くなって便秘が悪化する原因にもなります。
このため、不溶性食物繊維であるビートパルプをわざわざ配合するのは感心できません。
そこで注意したいのが、同様の不溶性食物繊維である「セルロース」です。
ビートパルプだけではなく、セルロースも不使用なフードを選ぶように注意しましょう。
水溶性食物繊維を豊富に含む、次のような食材の使用量が多いフードがおすすめです。
・サツマイモ
・カボチャ
・果物(リンゴ、キウイ、バナナ、レモン、かき、もも、いちご)
・海藻(寒天、ひじき、めかぶ、わかめ、もずく、昆布)
・納豆
「穀物不使用」
ビートパルプ不使用の代わりに、安価な穀物を大量使用して値段の低下を図っているケースがあります。
このため、ビートパルプが不使用であっても、ワンちゃんが消化が苦手な小麦やとうもろこしなどの穀類が、大量使用されていれば意味がありません。
人気ドッグフードのビートパルプ使用有無を比較
人気ドッグフードのビートパルプ使用有無と、さらに有効な水溶性食物繊維の使用量の多さを比較評価します。
商品名 | ビートパルプ | 水溶性食物繊維量 | グレインフリー | 添加物 | 評価 |
愛犬元気 | × | ×(ニンジンパウダー) | × | × | × |
アイムス | × | × | × | × | × |
アカナ | ○ | △(リンゴ) | △ | ○ | ◎ |
アーテミスアガリクス | ○ | × | × | ○ | ○ |
アーテミスフレッシュミックス | ○ | × | × | ○ | ○ |
アボ・ダーム | ○ | △(アボカド) | △ | ○ | △ |
いぬのしあわせ | × | ×(ニンジンパウダー) | × | × | × |
オリジン | ○ | ×(リンゴ) | ○ | ○ | ◎ |
カナガン | ○ | ○(サツマイモ) | ○ | ○ | ◎ |
グリーンフィッシュ | × | △(エンドウ豆) | × | ○ | △ |
サイエンスダイエット | × | × | × | ○ | △ |
スーパーゴールド | ○ | × | ○ | ○ | △ |
セレクトバランス | × | × | × | ○ | △ |
ソルビダ | ○ | ×(乾燥ニンジン) | × | ○ | △ |
ナチュラルバランス | ○ | △(乾燥ニンジン) | △ | ○ | △ |
ナチュラルハーベスト | ○ | △(えんどう豆繊維) | △ | ○ | △ |
ナチュロル | ○ | ○(紫さつまいも) | ○ | ○ | ◎ |
ニュートロシュプレモ | × | ×(リンゴ、ニンジン) | × | ○ | △ |
ニュートロナチュラルチョイス | × | ×(サツマイモ) | × | ○ | △ |
ネルソンズ | ○ | ○(サツマイモ) | ○ | ○ | ◎ |
ビィナチュラル | ○ | × | × | ○ | △ |
ビタワン | ○ | × | × | × | × |
ビルジャック | ○ | △(乾燥甜菜果肉) | × | ○ | △ |
ファインペッツ極 | ○ | ×(乾燥リンゴ) | ○ | ○ | ○ |
フィッシュ4スーペリア | × | ×(海藻ミール) | ○ | ○ | ○ |
プロマネージ | × | × | × | × | × |
ベストバランス | × | △(ニンジンパウダー) | × | × | × |
ホリスティックレセピー | × | × | × | ○ | △ |
ボッシュ | × | × | × | ○ | △ |
モグワン | ○ | ○(サツマイモ) | ○ | ○ | ◎ |
ヤラーグレインフリー | ○ | ○(グリーンピース) | ○ | ○ | ○ |
ロイヤルカナン | × | × | × | × | × |
ワイソン | × | △(えんどう豆) | × | ○ | △ |
※水溶性食物繊維食材の使用量が多ければ○、普通△、無使用&少ない×
※グレインフリーならば○、ラインナップの中にあれば△、穀物使用は×
ビートパルプ不使用ドッグフードのおすすめランキング
1位:モグワンドッグフード
モグワンは当サイトのナンバーワン評価のドッグフードであり、我が家でも愛犬に与えています。
メインにチキン&サーモンの動物性タンパク質を使用し、続いて水溶性食物繊維を含むさつないもたっぷり使用し、さらに野菜や果物などもバランス良く配合したヒューマングレードフードです。
ビートパルプ・セルロースともに不使用です。
全ライフステージ対応のドッグフードであり、小犬から老犬まで安心して食べられます。
原材料は手作りレシピを再現しており、いろんな食材のトッピングにも適しています。
グレインフリー・生肉使用!
プレミアムドッグフード『モグワン』
2位:カナガンドッグフード
オールステージ対応のヒューマングレードドッグフードのため、途中で切り替える必要がなく子犬から老犬まで安心して与えてあげられます。
お肉たっぷりの高タンパク無添加ドッグフードであり、活発な成長期の子犬にも安心です。
カナガンもビートパルプ・セルロースともに不使用で、チキンの次に水溶性食物繊維の多いサツマイモを使用しています。
ウェットフードも人気があり、柔らく食べやすいため子犬にはこちらもおすすめです。
世界中の愛犬家から支持される、イギリス産ドッグフード『カナガン』
3位:ネルソンズドッグフード
ネルソンズもビートパルプ・セルロースともに不使用で、水溶性食物繊維の多いサツマイモをしっかり使用しています。
ネルソンズは、イギリス国内の販売累計が100万袋を突破した人気の無添加ドッグフードであり、品質は折り紙つきです。
ドッグフードの粒のサイズは小粒が多くなっています。
その点ネルソンズの粒の形はちょっと変わった独創的な三角形で、真ん中の中央部が膨らみ、厚さは約5mm、で、1辺は約10mmとやや大き目といった感じで中型犬向きといえます。
このため貴重な中型犬や大型犬向きのフードといえます。
4位:ナチュロルドッグフード
ビートパルプ・セルロースともに不使用です。
全年齢対応の国産無添加ドッグフードであり、動物性タンパク質が55%以上あります。
特徴が牛・鶏・馬・魚という具合に多種のタンパク源を摂取できることです。
グレインフリーフードであるため、穀物の代用として動物性タンパク質の次に、水溶性食物繊維の多い紫さつまいもが使用されています。
アレルゲン対策をおこなっていますが、肉類は最もアレルゲンとなりやすい牛肉を始め多種の種類が含まれているため、肉類にアレルギーが心配な犬は注意すべきと言えます。
カロリーは100gあたり約400kcalとかなり高めで、特に子犬期には向いています。
5位:アカナドッグフード
ビートパルプ・セルロースともに不使用です。
特に使用量が多くはありませんが、しっかり水溶性食物繊維を含むリンゴを使っています。
アカナは、犬種別に小型犬・中型犬・大型犬用の3タイプに分かれ、さらに愛犬の目的や悩みに合わせているため、あなたの愛犬に合ったフードを選んであげやすいです。
動物性タンパク質が豊富なのがウリで、最高だと75%もあります。
3~5種類もの新鮮な肉や魚を使用していますが、万一アレルギーが心配な犬の場合は、単一の鮮肉を70%使用するシングルを選べば安心です。
原材料は、地元カナダ産のヒューマングレードな食材を使用しており安心です。
穀物不使用のグレインフリーに加え、高GI炭水化物も一切使用していない徹底ぶりが評価できます。
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